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2012年12月12日水曜日

サメを飛び越えるとは? ― jump the shark

単刀直入に、"jumped the shark"という表現をご存知でしょうか?見るのも聞くのも初めてだった私は下のような記事のタイトルを見て意味不明でした。


Has 'Homeland' jumped the shark?
(Linda Stasi. New york Post. December 11, 2010.)


タイトルが分からないでも記事を読んでみたら分かるかもとアクセスしたのですが、これがまたよく分かりません。分かったのは、'Homeland'というのがテレビ番組のタイトルらしいということと、"jumped the shark"は間違いなく成句の類で、意味合いとしては、もはや(視聴者に)受けなくなった、というようなネガティヴな意味合いで使われているようだ、というくらいでした。

中身についてある程度の知識がないテーマについて、英文で読んで解釈していくのは骨が折れます。上記の記事についてはとりあえず諦めて、"jumped the shark"はよく使われる成句であろうという予測の元、グーグルニュースで検索をしてみました。

そこで色々とヒットした記事の中で、下記の記事はいかがでしょうか?


Friday Poll: Has Facebook jumped the shark?

Google+ and Pinterest are growing. Are Facebook's glory days already behind it?

A lot of things have jumped the shark. The Fonz did it first, literally donning water skis for the stunt and marking the beginning of the end for "Happy Days."

MySpace did it. Even the phrase "jumped the shark" has done it.

And what about the most popular social-networking site? In some people's eyes, Facebook is pulling on its swim trunks and eyeing the big beastie.

Bradley Horowitz, chief of rival Google+, argues that Facebook has already landed on the other side of the shark. Horowitz recently called Facebook out for the way it implements ads and for irritating users and brands alike. Granted, his opinions on this are going to be absolutely biased.
(Amanda Kooser. CNET. November 30, 2012.)


フェースブックの話題なら多くの方に馴染みがあるのではないかと思います。私はフェースブックユーザーではありませんが、当ブログでも今年はフェースブックの話題に事欠きませんでしたので、ある程度は分かります。

さて、フェースブックはサメを飛び越えたか("jumped the shark")か否か?あなたはどう思いますか?(投票してください、というのがこの記事の話題です。)

記事の冒頭、数段落は何を言っているのかすぐには分かりづらいですが、上記引用の最終段落を読めば、"jumped the shark"の意味するところが何となく分かるはずです。

最初に想定した通り、"jumped the shark"はここではフェースブックによって提供されるサービスがユーザー受けしなくなった、というような意味で用いられていると考えることができます。

このフレーズの由来はどこにあるのでしょうか?つまり、なにゆえ、“サメを飛び越える”ことがこのような意味になるのでしょうか?

Wikipediaオンライン辞書等の解説にありますが(ランダムハウス英和にエントリはありませんでした)、"jumped the shark"の由来はテレビ番組なのだそうです。

1970年代のアメリカでのあるテレビドラマのシリーズで、登場人物が水上スキーに乗ってサメを飛び越えるシーンがあったそうなのですが、そのシーン自体がその番組の凋落(要はこれ以上視聴者を引き付けるようなネタや魅力が尽きた、ということでしょうか)を印象付けるものであったということで、象徴的に"jumped the shark"というフレーズが定着したのだそうです。

基本的にはテレビ番組について用いられることが多く、由来となった上記のテレビ番組と同じく、シリーズ物などで視聴者が見たいと思うそのピークを過ぎてしまったものを"jumped the shark"と表現するようですが、表現が次第に定着するに従ってテレビ番組に限らず、ピークを過ぎてしまったもの、受けなくなってきたものについてこのフレーズが使われるようになったようです。

それにしても、随分と変わった語源ではないかと思います。

試験に出ることはまずないでしょうが、知っていれば鼻高々かも・・・。


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