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2013年6月3日月曜日

おやしらず ― wisdom tooth

歯医者さんに積極的に行く、喜んで訪問するという人はそういないと思います。私もできれば近寄りたくないといいますか、行かなくて済むものならそうしたいところです。

ところが先月、奥歯の詰め物が外れてしまい、仕方なく近所の歯科を受診する羽目になってしまいました。詰め物が外れても時間を置かずにすぐに処置してもらえれば1回で済むと思ったのですぐに行きました。

外れてしまった詰め物は5分足らずでまた元通りにしてもらえました。ところが、歯石が酷い(!)と言われ、色々と掃除をされ(それはそれでありがたいことなのですが)、さらには虫歯を発見したと言われ、2回目、3回目と通わざるを得なくなってしまいました。

そして、衝撃だったのが、「おやしらずがありますね~、抜いたほうがいいですよ」、というものでした。

おやしらず、という言葉は知っていたのですが、まさか40歳にもなってこんなことを言われるとは思ってもいなかったのです。おやしらずの抜歯はとりあえず虫歯の処置が終わってから、と言われたので、その日帰宅してからネットで色々調べたのですが、とにかく痛いという情報ばかりが目につき、うんざりとします。

おやしらずのことを英語で、"wisdom tooth"と言います。


For decades, having wisdom teeth removed was a rite of passage – one many high school graduates squeezed in before leaving for college.

The thinking was that it was best to lose those mostly useless, ill-fitting teeth before they caused infections or other trouble. Wisdom teeth, also known as third molars, often are misaligned and impacted – fully or partly stuck below the gum line – because they emerge late, at ages 17 to 25, after the jaw has stopped growing and other teeth have filled the mouth.

"Historically, oral surgeons have had the view that it's better to take them out, better to be safe than sorry," says Richard Niederman, director of the Center for Evidence-Based Dentistry at the Forsyth Institute, Cambridge, Mass.
(Kim Painter. Wisdom teeth: Should they stay or go? USA Today. June 2, 2013.)


日本語で“おやしらず”と英語では"wisdom tooth"(知恵の歯)とは、ずいぶん違う表現のようですが、これらの表現の由来は似たようなところにあるようです。

歯科学用語では第3臼歯(third molar)と呼ばれますが、この歯が姿を見せ始めるのは人間が成長してから、大体17~25歳くらいになってからということから、親がその生え始めを知ることがない歯、ということで“おやしらず”と言われるようになったそうです。"wisdom tooth"の"wisdom"とは知恵、分別のこと、つまり分別がつくような年齢になってから生え始める歯ということです。ラテン語では、dens sapientiaといいますが、sapientiaとは英語の"sapience"であり、“分別”のことです。

さて、引用記事でも議論されていますが、おやしらず(wisdom tooth)を抜いたほうがいいのか、抜かずに放って(温存して)おいてもいいのかについては議論があるそうです。抜かないことのリスクは後々ややこしいトラブルになるということですが、何の悪さもしていないおやしらずを抜くことも推奨されないという見方もあるそうです。

小生も、おやしらずは歯磨きでうまく磨けない部分を作るから、歯周病や他の歯の虫歯を引き起こしやすいので抜いたほうがいいですよ、というアドバイスを受けました。

で、結局どうなったかというと、虫歯の処置が終わってからその歯医者さんに行っていません・・・。抜くのが怖いので・・・。


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