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2015年2月19日木曜日

China syndrome

テーマでお送りしています、“国名が出てくる興味深い表現”ですが、今日取り上げるのは、


China syndrome


です。


While U.S. reactors tend to shut themselves down if power rises too high, Soviet-designed plants keep heating up, possibly leading to a "China Syndrome" meltdown, the most dangerous nuclear scenario.
(Washington Monthly, 1993.)


原子力発電施設のメルトダウンのことを指しますが、何故“チャイナ”(中国)なのでしょうか?

この表現は、1979年のアメリカ映画"The China Syndrome"に由来します。この映画では、アメリカの原子力発電所でメルトダウン(炉心溶融)が発生し、溶け出した核燃料が地球の中心にまで達し、さらに(アメリカの裏側に位置する)中国にまで達する、という壊滅的な状況を主題にしたものだそうです。

中国は言ってみればアメリカで発生した原発事故の被害者ということになるかと思いますが、事故の名称が"China syndrome"とは物議を醸しそうな命名ではないかと思うのですが・・・。

ついでに取り上げると、"Stockholm syndrome"という表現もありますが、こちらはノルウェーのストックホルムで実際にあった人質事件に由来し、人質が犯人に対してある種の愛情を抱くようになることを意味するものです。


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