北朝鮮情勢を巡っては先制攻撃だとか、核戦争の始まりだとか物騒な話が多いですが、かつて、トランプ大統領がツイッターの投稿で「核ミサイルのボタンは大統領執務室の机上にある」と書いたことがありました。
では大統領が外遊中などでホワイトハウスを離れている時は誰が核のボタンを押すのでしょうか?
考えたことも無かったのですが、核のボタン(nuclear button)とは別に、”nuclear football”なるものがあるそうです。
During President Donald Trump's visit to Beijing last November, a US Secret Service agent reportedly tackled a Chinese security official after attempts to block the movement of the "nuclear football."
The nuclear football, officially known as the "president's emergency satchel," is a black leather briefcase that allows the US president to authorize a nuclear strike while away from a command center. It is carried by a military aide and is supposed to be in close proximity to the president at all times.
(Tara Francis Chan. A Secret Service agent tackled a Chinese security official over the nuclear football when Trump visited China. Business Insider. February 19, 2018.)
“nuclear football”というのは大統領が行く所常に付き添っている軍事顧問が持ち運ぶブリーフケースを指しており、その中には核攻撃の命令を下すための手順や、大統領のみが知る極秘の命令コードなどが含まれるということです。
報道によると、昨年11月に大統領が中国を公式訪問しましたが、”nuclear football”を持ち運ぶ顧問が大統領に続いて人民大会堂に入ろうとした際、と中国側の警備員、さらにはシークレットサービスまで巻き込んで小競り合いになったそうです。
私は”nuclear football”なる存在を知らなかったので何故「フットボール」というのか疑問に思い、一応手元のランダムハウス英和大辞典を引いてみたところ、ちゃんと解説がありました。
大統領に付き添う軍事補佐官の間で次々に手渡されることから「フットボール」なのだそうです。
アメフトのプレーでパスを繰り出しているイメージでしょうか。
因みに、軍事顧問担当は一人ではなく複数名による交代制をとっているそうで、担当の間でブリーフケースが引き継がれることを喩えているものと思われます。
2018年2月19日月曜日
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