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2012年1月20日金曜日

うるう秒 ― leap second

うるう秒というものをご存知でしょうか?私は言葉としては聞いたことはあったのですがその中身は知らず、しかもその廃止について世界レベルで議論されているとは、今日のニューヨークタイムズ紙の記事を見るまで知りませんでした。


The leap second survives — for at least three more years.

Delegates at an international telecommunications meeting in Geneva were to decide on Thursday whether to recommend the elimination of leap seconds, which are occasionally added to the world’s atomic clocks to keep them synchronized with Earth’s rotational cycles.

Richard C. Beaird, a State Department official who led the American delegation, said in a statement that discussions at the meeting “revealed a heightened degree of interest that has not previously existed on this issue.” With no consensus among the delegates, officials at the International Telecommunication Union, part of the United Nations, sent the issue back to a panel of experts for further study. A revised proposal will be introduced no earlier than 2015.
(Kenneth Chang. Decision About One Second Is Postponed for Three Years. The New York Times. January 19, 2012.)


うるう秒という概念をうまく説明する知識を持ち合わせていませんが、記事によりますと地球の自転というのは微妙に遅くなってきており、ために1日という時間は少しずつ長くなっているのだそうです。従って、うるう秒による加算(23時59分60秒という実際には存在しないタイミングを追加)をしないと、長期的(どのくらいの話なのか想像がつきませんが)にはお天道様が高くあるべきはずの正午というタイミングがだんだん朝方に近づいてしまう、のだそうです。(これは記事を読んでの私なりの解釈なので、専門的な解説はこちらなどをご覧ください。)

上記はうるう秒支持派のロジックですが、反対派は時間の正確さが求められるコンピュータシステムなどでの対応が大変なものになる、というのが反対理由の主なもののようです。


Opponents of leap seconds, led by the United States, say the sporadic addition of these timekeeping hiccups is a potential nightmare for computer networks that depend on precise time to coordinate communications.
(ibid.)


それで結論ですが、引用記事の冒頭にもありますが、この問題を議論していたパネルは、結局うるう秒の廃止は当面見送りという結論に至ったようです。3年後にまた議論するのだとか。問題先送りという感も否めませんが、お天道様の位置に違和感を感じるのと、コンピュータシステムでの対応の煩雑さにわずらわされるのと、どちらをとるのか、という究極の選択!?というところでしょうか。

ちなみにうるう秒が追加された直近の例は2008年だそうで、次回は今年の6月末を予定しているそうです。知りませんでした・・・。

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