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2023年1月9日月曜日

ignoramus

記事の引用からどうぞ。


Critics took aim at President Biden for comparing asylum-seeking immigrants to Jews fleeing Nazi Germany during the Holocaust.

"What a disgusting and awful statement from this ignoramus, and the corrupt media are silent," conservative commentator Mark Levin said on Twitter Friday in reaction to Biden's remarks.

Biden's comments came in response to a reporter Thursday, who asked the president whether he believed migration is a human right.
(Michael Lee. Biden slammed for comparing illegal aliens to Jews fleeing Nazis: 'Shameful and out of touch'. Fox News. January 8, 2023.)


米国への不法移民を、ナチスに追いやられるユダヤ人にたとえたバイデン大統領のコメントが取り上げられています。

やむにやまれぬ事情で国境を越える人に混じって、犯罪者も含まれる「不法な」移民とナチスに迫害されたユダヤ人を同一視するというのはたしかに乱暴な話であり、大統領の歴史認識が問われるところです。

例によって保守派の非難を浴びていますが、その批判コメントに、


a disgusting and awful statement from this ignoramus


とあります。今日取り上げたいのは、"ignoramus"という単語です。

"ignoramus"とは、無知な人、無学の人、という意味ですが、暗に、大バカ者、という意味合いがあります。

"ignorance"、また"ignorant"、という単語もあり、似たような意味ですが、"ignoramus"はちょっと変わっています。

そもそも"ignoramus"という単語はラテン語の動詞ignoroの1人称複数形なのです。つまり、動詞の活用形であり、その意味は"We do not know."というものです。

辞書の語源解説に載っていると思いますが、大陪審において証拠不十分と判断された場合、起訴状に"ignoramus"と記して、不起訴の評決をしたそうです。その意味では法律用語ということになります。

Merriam-Websterによりますと、George Ruggleという作家が1622年に発表した笑劇のタイトルが"Ignoramus"というもので、その中に出てくる法律家の馬鹿さ加減が滑稽に取り上げられていて、今の意味合いになったそうです。

高尚な立場にある人の馬鹿さ加減というものは、その落差故に笑いの種になるものです。

私のような凡人は、知らない事については「知りません」(Ignoro)と正直に言うように心掛けております。



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