”ダンジョン”(dungeon)という言葉は日本語でも聞きますが、さて何を思い浮かべますか?
ゲーム世代(!?)の私は、地下迷路がまず浮かびます。まさにゲーム脳!?
米国・フィラデルフィアで、知的障害者の女性を含む4人が"basement dungeon"に長年監禁されていたという衝撃のニュースが本日トップ記事になっています。
Police investigating the Philadelphia basement dungeon where four mentally disabled adults were found locked up over the weekend, described the poor physical condition of one of the victims.
Police Commissioner Charles Ramsey said that wounds found on Beatrice Weston -- the 19-year-old niece of the alleged ringleader of the operation, Linda Ann Weston -- were the worst he had ever seen on a person who was still alive.
(Gruesome Details Emerge in Philadelphia Dungeon Case. FOX News. October 19, 2011.)
さて、"dungeon"という単語の語源には諸説あるということをご存知でしたか?
American Heritage Dictionaryを参照してみました。
最も一般的な解釈としては、ラテン語の"dominus"(主人、マスター)に由来するというもので、"lord's tower"、つまり権力者のお城(の塔)のことを元々は指していたというものです。ランダムハウス英和辞書を見ますと、城の天守閣という意味があります。元々は拠点としての城、あるいは天守閣を指していたものが、次第に城の中に設けられた牢屋、牢獄という意味でも用いられるようになったようです。
もう1つの解釈ですが、ゲルマン語系に遡るというもので、英語の"dung"(肥やし、糞)と同根だというものです。この場合、"dungeon"は元々"an underground house constructed of dung"(地下に、肥やしで作った建物)ということになり、何とも鼻をそむけたくなるような話です。
なお、塔や天守閣という意味では、似たようなスペルですが別の単語である、"donjon"が正しいとも言われています。
今日では、"dungeon"がお城の塔や天守閣という意味で用いられることはあまりなく、”地下牢”、”地下に造られた牢獄”という意味が定着しているようです。
ところで引用記事では、"basement dungeon"と表現されており、敢えて"basement"(地下の)という点を強調している点が興味深く思われます。ABC News、Reutersも同様に"basement dungeon"と表現しています。
2011年10月20日木曜日
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