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2013年11月15日金曜日

ガマの油? ― snake oil

"snake oil"という表現をご存知でしょうか?直訳すると“蛇の油”ということになりますが、ガマの油を想起させられます。

用例を見てみましょう。


In any given year, about one in six Australians seeks help from a chiropractor at least once. They collectively spend nearly $1 billion a year on chiropractic treatment.

But increasingly, the profession is copping criticism over the lack of scientific evidence underpinning its techniques.

Critics argue many chiropractors are snake oil salesman, offering dangerous treatments for conditions like autism, asthma and bed-wetting. And they're particularly concerned about the use of these techniques on children.
(Chiropractor care quantified in new research study. ABC News. November 11, 2013.)


"snake oil"を辞書で引くと、


(特に行商人の売り歩く,万病に効くという)怪しげな水薬(ランダムハウス英和辞書)


という意味が載っています。上記の引用記事では、カイロプラクティックがとかく医学的、科学的な根拠付けに乏しい、怪しげな医療行為と目されがちであることを言うのに、"snake oil (salesman)"という表現を使っています。

さて、なぜ"snake oil"という表現が生まれたかについては諸説あるようです。

その1つ、最もよく知られているものとしては、関節痛などの痛みを和らげるのに蛇から抽出した成分を薬として使ったことからその名称が広まったというものです。

もう1つの説は、米国東部で切り傷や擦り傷に塗る油のことを"Seneca oil"と呼んでいたそうなのですが、その"Seneca"が"snake"に訛り、"snake oil"となった、という説です。

いずれにしてもやはりガマの油を想起させるのですが、日本語と英語の奇妙な一致というように感じられてなりません。


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