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2012年3月29日木曜日

hoodie

手持ちの辞書が古いからでしょうか、"hoodie"という単語を引いてもエントリがないか、“カラス”(hooded crow)の意味しか出てきません。

"hoodie"とは、頭にかぶることのできるフードがついたジャケット、もしくはシャツの類の衣類のことで、日本ではフードジャケットとか、パーカーとか呼ばれているものが相当します。

そう言えば、フェースブックの若い何某CEOはこの"hoodie"のいでたちで有名なようです。CEOという重役に似つかわしくない、カジュアルな、軽いイメージの服装が話題を呼んだのでしょう。

さて、国会議員がこの"hoodie"姿で国会答弁や演説をしたら、どうでしょう?やっぱり少し不埒と思う人が多いかもしれません。


Washington (CNN) -- A congressman was removed from the House floor Wednesday after giving a speech about Trayvon Martin while wearing a hoodie.

Rep. Bobby Rush, D-Illinois, told House members, "racial profiling has to stop."

Rush, a former Black Panther who was active in the civil rights movement in the 1960s, then took off his suit jacket, pulled a gray hoodie on over his head and put on sunglasses.
(Deidre Walsh. Lawmaker wearing hoodie removed from House floor. CNN. March 29, 2012.)


アメリカの議会でイリノイ州のラッシュ議員が演説中にスーツ上着を脱いでフードジャケットを着用し、議長から退場させられる一幕があったということです。

議場内では帽子を被ってはいけないという規則があるそうで、その規則違反を問われたとあります。

これに対して同議員は、"hoodie"は帽子ではなくただの上着だと主張し、さらに、


"Just because someone wears a hoodie does not make them a hoodlum," he said.


と反論しているということです。"hoodie"を"hoodlum"(ごろつき)にかけた洒落でしょうか?

"hood-"という部分が共通しているのでこのような推測をしたのですが、実は事情はもっと深刻です。

同議員が演説中に"hoodie"に着替えた背景は、先日フロリダ州で起きた黒人少年の射殺事件に関連しているといいます。この射殺事件では、"hoodie"を着ていた黒人少年を、身なりから(ごろつきのように)判断した男性が射殺してしまったのですが、人種差別問題に発展しており、全米で議論が沸騰しています。

"hoodie"はもはやこの人種差別事件を象徴する衣服となっており、同議員の行為もこの人種差別事件に抗議する意図があってのことでした。

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