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2014年3月20日木曜日

medical conspiracy theory

"medical conspiracy theory"なる用語があるそうです。下記の記事で初めて知りました。

"conspiracy theory"はランダムハウス英和辞書にもエントリがあります。陰謀説と訳されており、不可解なことの裏にはすべて陰謀があるという考え、という説明があります。これはつまり、行方不明になった何某航空機には何かの陰謀が背景にあるのではないか、といったことを考えることを言うのでしょう。

これに、"medical"がついたものが"medical conspiracy theory"ということになりますが、医学上の陰謀説とはいったいどういうものを指すのでしょうか。


Is there really a link between vaccine and autism, cellphones and cancer, the HIV virus and the CIA? Almost half of Americans believe the answer is yes for at least one of the many medical conspiracy theories that have circulated in recent years. And the attitudes and behavior of those conspiracists toward standard medical advice reflect that mistrust, says a study out this week.

A pair of University of Chicago social scientists set out to determine the extent of "medical conspiracism" among the U.S. public and conducted a nationally representative online survey. They gauged knowledge of and beliefs about six widely discussed medical conspiracy theories and explored how belief in those theories influenced individuals' behavior when it came to matters of health.
(Melissa Healy. Nearly half of Americans subscribe to a medical conspiracy theory. Los Angeles Times. March 19, 2014.)


記事を読むと、ここで話題になっているのは、卑近な例で言うと、携帯電話を使いすぎると癌になり易い、といった類の話のようです。約半数のアメリカ人が、このような"medical conspiracy theories"を信じているとあります。

ここでややこしいのですが、"conspiracy theory"とはある事態の発生の因果関係には陰謀が絡んでいる、ということですから、“携帯で癌になる”という因果関係を唱える向きには陰謀が絡んでいる、と解釈するのが適当です。

したがって、約半数のアメリカ人が"medical conspiracy theory"に対して"yes"と言っているというのは“携帯を使うと癌になり易い”ということの背景に"conspiracy"(共謀)があるということを信じているいというのではなく、その逆、つまり共謀ではないと思っている、ということになるでしょう。

実にややこしい表現ではないかと思いました。


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