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2011年3月31日木曜日

あれを英語で何と言う?(4) ― Captcha

ブログで記事やコメントを投稿しようとしたり、ファイルをダウンロードしようとしたりした人なら一度ならず経験したことがあるでしょう。

”Post”(投稿)や”Download”(ダウンロード)のボタンをクリックする前に、何やらふにゃふにゃした、一見判別しがたい文字列が表示され、その文字を打ち込むように要求される、”あれ”です。

私も何度か経験したことがありますが、あのふにゃふにゃした文字は結構判別しづらく(日本人だからでしょうか?)、何度か間違え、先に進めなかったことがあります。

”あれ”のことを、英語で"Captcha"ということは今日初めて知りました。


In the old days, anybody interested in seeing a Mets game during a trip to New York would have to call the team, or write away, or wait to get to the city and visit the box office. No more. Now, all it takes is to find an online ticket distributor. Sign in, click “Mets,” pick the date and pay.

But before taking the money, the Web site might first present the reader with two sets of wavy, distorted letters and ask for a transcription. These things are called Captchas, and only humans can read them. Captchas ensure that robots do not hack secure Web sites.
(Guy Gugliotta. Deciphering Old Texts, One Woozy, Curvy Word at a Time. The New York Times. March 28, 2011.)


実は、"Captcha"は、


Completely Automated Public Turing Test to Tell Computers and Humans Apart


という語句の頭文字を取ったものです。

この技術は今から10年以上前の2000年に遡るそうで、以降セキュリティ上の役割を担ってきました。コンピュータの発達で色々な処理が”自動化”可能になったことから、スパムなどの被害が拡大しましたが、"Captcha"により、プログラムによる自動化処理と人間による処理とを区別できるようになったのです。

"Captcha"の功績はセキュリティだけではありませんでした。古い時代のテキストを電子化する上で、スキャンニング、とりわけOCR(Optical Character Recognition)という技術の役割は不可欠ですが、OCRにも読み取り精度の限界があります。つまりテキストを電子的に再構成することはできても、最終的には人間の目で補正しなければならないということです。

"Captcha"の技術は、その”人間の目による補正”の役割を果たすことに貢献しました。しかもほとんどの人に、それに貢献していることを知られずに・・・です。

そのあたりの話は上記で引用した、ニューヨークタイムズ紙の記事にあります。私も知りませんでした。

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