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2011年9月19日月曜日

色が演出するイメージ ― blue chip

今日の産経新聞朝刊の”産経抄”を読んでいましたら、本日は敬老の日ということに因んで、電車やバスの優先席を表現する”シルバーシート”の由来について触れていました。優先席をシルバーシートと呼ぶようになったのは、席を区別するために背もたれにかけたシルバーの布(新幹線こだま号で使われていたものを利用したそうです)に由来するそうです。初めて採用されたのは遡ること40年近く前、中央線の車両ということですから、歴史としてはあまり古いものではないようにも思われます。今時はシルバーシートという呼称よりも優先席という呼称の方が浸透していますから、シルバーシートと言ったら年がばれてしまうかもしれませんね(笑)

当然ですが、英語のシルバーには敬老やお年寄り優先という意味で使われることはありませんが、シルバーシートの例に似て、色(カラー)がシンボルとして、また特定のイメージを表現するために使われるのは英語でも日本語でも同じです。

今週は色(カラー)により表現される単語、表現を取り上げたいと思います。

初日の今日取り上げる単語は、"blue chip"です。


The London Stock Exchange’s share of trading in FTSE 100 blue-chip stocks has dipped below 50 per cent in recent weeks for the first time in a sign that it continues to face stiff competition from rival platforms such as Chi-X Europe.
(Jeremy Grant. LSE share of Footsie dips below 50%. The Financial Times. September 18, 2011.)


"blue chip"は株の銘柄でも、高値を付ける優良企業のそれを指す表現です。実は2年前にも取り上げたのですが、英語で"blue"が形容詞としてどちらかというとネガティヴな意味で用いられがちなのに、"blue chip"という単語だけちょっと違っている、ということで片づけており、今週のテーマのように特集にすることはありませんでした。(きっと忙しくて余裕がなかったのかと・・・。)ということで、今週のテーマにご期待下さい。

話が戻りますが、"blue chip"は、株の銘柄に限らず、恐らくはそこから意味が発展して、いわゆる優良、一流を指すのに使われるようになりました。


Carlton coach Brett Ratten hopes to lure a "blue-chip forward" to the Blues as he tries to find the missing piece to the premiership puzzle.
(Carlton to target blue-chip forward. ABC Australia. September 18, 2011.)


"blue chip"がこのように優良株を意味するようになった背景ですが、Wikipediaによるとポーカーゲームで掛け金を積むのに使われるディスクが色分けされていて、青色のディスクが一番高額であることに由来するという説と、貴族など良家の出自を意味するのに"blue blood"という表現が用いられることから由来するという説の2つがあるそうです。

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