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2011年9月29日木曜日

逃亡して ― on lam

インターネットでNew York Post紙のホームページを見ていましたら、ヘッドラインで見慣れない表現を見つけました。


Fugitive who was on lam for 41 years lived idyllic life in Portugal
By  LEONARD GREENE

To his neighbors in Portugal, he was Jose Luis Jorge Dos Santos, just plain George to some, a quiet man who worked odd jobs and enjoyed the company of his family.

But to frustrated investigators who had been hunting him down for 41 years, he was a cold-blooded, conniving killer who used every trick in the book to avoid their desperate manhunt.

Authorities who finally nabbed militant murderer George Wright this week said he has been living an idyllic life in a scenic suburb of Lisbon, Portugal, where he is married with two children now in their 20s.
(New York Post. September 28, 2011.)


見出しに使われている"on lam"という表現なのですが、"fugitive..."とありますので意味の推測はつきますが、私は初めてお目にかかる表現でした。

手元のランダムハウス英和辞書で"lam"というエントリを調べますと、


打つ、たたく


という意味での動詞のエントリがまず最初に、そして、


(米・カナダ俗)一目散に逃げること、逃走


という名詞のエントリが2番目にありました。そして、"on the lam"(ここでは定冠詞"the"が付いていますが、引用例では見られません)という成句で、”逃走中、潜伏中”という意味が紹介されています。

さて、ここで語源に興味が湧いてくるのですが、ランダムハウスの説明では、動詞の"lam"(打つ、たたく)からの派生と説明があり、加えて、"Beat it."(逃げろ、という意味)という表現を参照せよ(cf.)とあります。

"Beat it."には確かに、”逃げろ”という意味の命令文ですが、この"beat"と”打つ、たたく”の意味がある"lam"との連想から、逃亡の意味が発展したものと考えられるということでしょうか。

ちなみに、American Heritage Dictionaryでは、"Origin unknown."(語源不詳)、研究社の大英和でも語源不詳という説明でした。ランダムハウスの語源解説の信憑性や如何に!?

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