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2016年11月30日水曜日

crossbench

記事の引用から始めます。


The government has successfully passed the legislation to re-establish the ABCC construction watchdog, marking a key victory for Prime Minister Malcolm Turnbull who used the legislation to trigger this year's double dissolution election.

The government secured the crossbench votes it needed after frenzied deal-making and horse-trading in the final parliamentary sitting week of 2016.

The victory, with 36 votes to 33, was locked in after a handshake deal with crossbench senator Derryn Hinch, who was concerned about retrospectivity, and gifts for the the Nick Xenophon Team, including concessions on the Murray-Darling Basin Plan and an overhaul of government procurement policy to favour Australian businesses.
(Fergus Hunter. Malcolm Turnbull secures ABCC win after frenzied deal-making with crossbenchers. The Age. November 30, 2016.)


ちょっと馴染みのない内容なんですが、オーストラリアの議会で問題になっている、ABCC法案というのが可決されたというのが話の筋です。(ABCCというのは、豪建設業界を仕切る行政組織らしいですが、詳しい内容はここではとりあえず置きます。)

取り上げたいのは、記事のタイトルを含めて度々出てくる、"crossbench"という単語です。

"crossbench"という単語を知らなかったので、何のことを言っているのか分からず、辞書を引く羽目になったのです。

辞書を引いてしまえばそれまでですが、"crossbench"とは「無所属議員席」のことでした。無所属議員のことを、"crossbencher"と言ったりもします。

なぜ、"crossbench"というのかについては興味深い語源があります。

英国やオーストラリアの議会では、与党席と野党席が相対して、つまり向かい合って配置されているそうです。一方、与野党いずれにも属さない「無所属」議員の席は、与党と野党の中間、つまり与党、野党に対して直角に位置する(cross)よう配置されていることからそのように呼ばれるようになったというものです。

ちなみに、"crossbench"はAmerican Heritage Dictionaryにはエントリがなく、やはり英語といってもイギリス、オーストラリアの特殊な単語に属するのだろうと思われます。


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