何年も前のことですが、いわゆるgluten-freeダイエットブームについて取り上げたことがあります。
最近はグルテンの話題をあまり目にしなくなっていたのですが、今日は久々にその話題を目にしました。「グルテン」に関する狂騒は健在のようです。
As a gastroenterologist, Jason Tye-Din sees patients who only eat potatoes and sometimes a bit of rice.
“They’re too scared to eat anything else,” he says, “because they get some sort of reaction. Sometimes it’s a real reaction but in most cases it’s because they’ve developed such a fear of food. They’re confused about their symptoms and their relationship to food.”
Tye-Din says some patients arrive at his clinic in tears. “They come in saying, ‘I don’t know what to eat.’ They’ve got to the point where they’ve pulled so many things from their diet that it is not nutritious whatsoever. They’ve got phobia of food — what we call ‘orthorexia’. They’ve gone to the extreme level where they’ve excluded so much from their diet.”
(John Ross. Gluten-free diets could lead to deficiencies and cause illness. The Australian. March 10, 2017.)
グルテンを忌避するあまり、食べるものが無くなってしまったという人たちがいるそうです。そうした人は栄養が偏ってしまい、結果として糖尿病などの罹患率が高くなってしまうという報告もあるそうです。
何でもそうですが、こだわりが過ぎると良くないということでしょう。小生も一時、体重コントロールを気にして、カロリー表示などをいちいちチェックしたり、食べたいものを我慢したり、といったことがありましたが、過ぎたるは及ばざるが如し、です。
さて、このように食にこだわるが故に、基準に適合しない食べ物を受け付けないのは病気の一種とされており、
orthorexia
という用語が存在します。
スペルから想像がつくと思いますが、"orthorexia"のortho-は"orthodox"、"orthopedics"などの単語に見られるように、ギリシャ語で「正しい」、「標準の」といった意味の接頭辞です。
そして、-rexiaはこれまたご存知のように、anorexia(食欲不振や拒食症)という単語にも見られるように、「食欲」の意味です。
そのまま解釈すれば、正しい食欲、ということになってしまうのですが、正しいと信じて疑わないものしか食べない、という異常を意味したもので、決して問題が無いという意味でのortho-ではありません。
"drunkorexia"のエントリもご覧ください。
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