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2017年3月23日木曜日

屋台骨 ― fabric

購読している産経新聞朝刊では、トランプ大統領のツイートや発言を取り上げた「トランプ日誌」が毎日掲載されているのですが、小さな囲み記事ゆえか、トランプ氏の写真と相俟って却って目立つのでよく読んでいます。

今日の記事では、アメリカの全国農業記念日(#NationalAgDay)に寄せたトランプ氏のツイートということで、農業に従事する人たちを称えるコメントが紹介されていました。

その中で、産経の記事では、「米国の農家と牧場主」の勤勉と献身はアメリカの「屋台骨となっている」、と紹介されていたのですが、この「屋台骨」が原文ではどのようになっているのか気になり、とりあえずトランプ氏のツイートを検索してみました。(ちなみに、どうでもいいことですが私はトランプ氏のアカウントをフォローはしているわけではありません。)

以下のようになっています。


Today on #NationalAgDay, we honor our great American farmers & ranchers. Their hard work & dedication are ingrained in our nation's fabric.
(トランプ氏のツイッター(@realDonaldTrump)から引用)


つまり、"ingrained in our nation's fabric"という部分を「屋台骨となっている」と訳していることが分かったのですが、"fabric"と聞くと「織物」や衣服の生地という日本語が直ぐに思い浮かぶせいか、ピンと来ませんでした。

ここまで、通勤中の地下鉄車内のことでしたので、オフィスに着いて早速ランダムハウス英和辞書を引きました。するとやはり、織物や生地の意味が最初に出てくるのですが、続いて建物の基礎構造、といった意味があるのを確認しました。

語源欄を見ると、"fabric"はラテン語fabricaに由来し、手先の技術を要する仕事という原義から来るそうです。

一方、Merriam-Webster Dictionaryを検索しますと、"structure, building"、"framework"といった定義がまず最初に見られ、"cloth"などの定義はむしろ後の方に出てくるという違いがありました。

"framework"という定義からは屋台骨という日本語がしっくりきます。


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