さて、albatrossは、日本語では“アホウドリ”とされています。何ゆえ、“阿呆”なのか?
東邦大学の長谷川教授によりますと、陸上での移動がのろまで、人にも簡単に捕まえられることに対して付けられた蔑称であるということです。私の出身地である山口では、沖に住む美しい鳥という意味で“沖の太夫”と呼ばれているそうですが知りませんでした。長谷川教授は、“アホウドリ”という侮蔑的な呼称を改めることを提唱されているようです。
英語のalbatrossには、当然ですが、“阿呆”のような意味は勿論、メタファーとしてもありません。その代わり、ということでもないでしょうが、文学史上に輝く詩作においてある象徴として用いられたために、メタファーとしても特別な意味で用いられます。
その詩作とは、Samuel Taylor ColeridgeのThe Rime of the Ancient Marinerというものなのですが、航海中にalbatrossを殺めた漁夫はその後ずっとその罪に苛まれることになります。
an albatross around one's neck
という成句があります。頭痛の種、とか罪の烙印、というような意味で使われます。首の周りにまつわりついてくる厄介なものということですが、私は何故か飛行機に乗るときに首周りに装着する簡易まくらを思い出します。エコノミークラス御用達のアレですが・・・。エコノミークラス利用は前世の罪の烙印・・・?
Daniel Sullivan, who pleaded guilty to assault causing bodily harm in the attack that sent Gallagher to hospital after a 2008 concert on Toronto Island. "Mr. Sullivan has had this unfortunate matter hanging like an albatross around his neck for a year and a half," lawyer John Collins said in court Friday.
(The Vancouver Sun. February 6, 2010.)
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