今年の10月にルーブル美術館から宝飾品などの展示品が強奪された事件は衝撃的でしたが、そのルーブル美術館が今度はスタッフのストライキで閉館に追い込まれるという事態になっているそうです。
そもそも職員数が足りていないそうで、施設も老朽化しているとのこと、スタッフは労働環境や給与レベルの改善を要求してストライキという手段に打って出た模様です。
The crisis-hit Louvre museum in Paris was closed on Monday as workers began a strike to demand urgent renovations and staffing increases, and protested against a rise in ticket prices for most non-EU visitors, including British and American tourists.
(中略)
All three trade unions at the Louvre – the CGT, Sud and CFDT – announced a rolling strike, saying: “Staff feel today like they are the last bastion before collapse.”
(‘The last bastion before collapse’ – Louvre museum closed as workers begin strike. The Guardian. December 15, 2025.)
労働組合のコメントが引用されている箇所で、
Staff feel today like they are the last bastion before collapse.
とあります。"bastion"という単語は砦、要塞、堡塁という意味ですが、ここでは物理的な要塞ということではなく、日本語でもよく言う「最後の砦」といった意味合いです。つまり、職員、労働組合は自らが最後の砦となってここで声を上げなければ存続が危いという危機感を以ってストライキを断行するに至った、ということだと思われます。
"bastion"という単語はフランス語だと思っていたら、辞書の語源欄ではイタリア語bastioneから来ているとありました。(American Heritage Dictionary)
尤も、もう少し遡ると、フランス語系の動詞bastirに源流があり、これは築く(to build)という意味だそうです。
"bastion"からフランス語を想像したのは、バスチーユ(Bastille)という言葉が頭の片隅にあったからですが、牢獄を意味する名詞でもあるこの単語はやはり"bastion"と同語源なのでした。
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