アメリカ大統領選、ここ数日沸騰しているキーワードが、"garbage"です。
ゴミ、クズという意味ですが、政策議論を戦わせることなく、対立候補への口汚い非難中傷に終始するのは日本だけではなく、かの大国も同じようです。
The controversy began Tuesday — at the same time Harris was speaking near the White House — when Biden participated in a campaign call organized by the Hispanic advocacy group Voto Latino. Biden used the opportunity to criticize Sunday’s Madison Square Garden rally, where a comedian described Puerto Rico as a “floating island of garbage.”
“The only garbage I see floating out there is his supporters. His demonization of Latinos is unconscionable, and it’s un-American,” Biden said. “It’s totally contrary to everything we’ve done, everything we’ve been.”
(Harris promises to ‘represent all Americans’ after Biden’s remark on Trump supporters and ‘garbage’. The Associated Press. October 31, 2024.)
ことの発端はトランプ陣営がニューヨーク、マジソンスクエアガーデンで開催した集会で、支援者のコメディアンがプエルトリコを「カリブ海に浮かぶ"garbage"」と揶揄する発言をしたことにあります。
この発言を念頭に、今度はバイデン大統領がヒスパニック系の有権者の集会で、トランプ氏支持者は"garbage"だと発言。
お互いがお互いを"garbage"と罵り合うという、何とも醜悪な事態になっているというものです。
バイデン氏の発言を受けてハリス氏は、支持、不支持に関係なく、自分は全てのアメリカ国民のための大統領になる、とオトナの対応を見せましたが、正直なところは投票目前に有権者の離反を招くようなバイデン氏の発言を迷惑に思っているのではないでしょうか。
さて、"garbage"という単語についてですが、辞書の語源欄を見ると元は食肉のはらわた、内臓など、食べられずに捨てる部分のことを指したものだということです。その後、この単語は食肉の内臓に限らず、野菜屑など、いわゆる生ゴミ一般を指すものとなり、くだらないもの、酷いものや人を指すのに使われるようにもなりました。以前取り上げた、"hot garbage"もご覧下さい。
余談ですが、食肉の内臓と聞くとホルモンを思い出します。
「ホルモン」の語源は関西弁の「放る」(捨てる)もん(モノ)、と聞いたことがあります。俗説のようですが、"garbage"の語源解説を読んでいてそんなことを思い出した次第です。
ただ、人を貶す表現としてホルモンという言葉は使われませんし、焼肉にしてもホルモン鍋にしても、捨てるどころか・・・。
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