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2020年4月17日金曜日

Michigander

アメリカのミシガン州に住む人のことを、


Michigander


と言うそうです。

こういう表現や単語は知っていなければそれまでの話で、知らなくても困ることはないのですが、個人的には面白いと思っています。

さて、その"Michigander"が今、世界で注目されています。


LANSING, Mich. (AP) — Thousands of flag-waving, honking protesters drove past the Michigan Capitol on Wednesday to show their displeasure with Gov. Gretchen Whitmer’s orders to keep people at home and businesses locked during the coronavirus outbreak.

As snow fell, others got out of their vehicles and raised signs with messages such as “Gov. Whitmer We Are Not Prisoners” and “Michigander Against Gretchens Abuses.”

Hours later, Whitmer shot back, telling reporters that the rally put health at risk.

The “Operation Gridlock” protest was organized by the Michigan Conservative Coalition. The ripples were widely felt: Traffic was barely moving for miles in some areas of Lansing.

“This arbitrary blanket spread of shutting down businesses, about putting all of these workers out of business, is just a disaster. It's an economic disaster for Michigan,” coalition member Meshawn Maddock said. “And people are sick and tired of it.”
('Sick and Tired': Thousands Roil Capitol Over Whitmer Orders. US News & World Report. April 15, 2020.)


Michigander Against Gretchens Abuses”などと書かれたプラカードを掲げている人たちは、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために外出自粛を呼びかける州知事Gretchen Whitmer氏への敵対心を露にして集まったミシガン州住民です。

外出禁止や自粛、店舗の休業や閉鎖に伴う閉塞感に反発の声が少しづつ高まっているものですが、もう我慢できない!という不満が、まずはミシガン州で爆発した模様です。

このような動きは米国内で今後加速するかもしれませんし、ひょっとすると世界各国に飛び火するんじゃないかと思います。(日本では国民性から、中々そうはならないような気もしますが。)

さて、"Michigander"という単語に戻りますと、この語は"Michigan"と"gander"の混成(かばん語)なんだそうです。

では、"gander"は何かというと、ガチョウのことだそうです。この語は「まぬけ」という意味でも使われることから、"Michigander"という言い草にはやや侮蔑的なニュアンスが含まれるようですが、同じくミシガン州民を意味する "Michiganer" や "Michiganite"、"Michiganese"、"Michigine" よりも好んで用いられるということを考えると、ある意味自虐的に用いられる表現と言えるかも知れません。

American Heritage Dictionaryの語源解説によれば、"Michigander"という名称は当時は準州の扱いだったミシガンの知事であったLewis Cassという人に、政敵がつけたあだ名だったとか。(ウィキペディアによると、その政敵というのはあの有名なエイブラハム・リンカーンだったそうです。)

以前取り上げた、TokyoiteSydneysider、もご覧ください。


1 件のコメント:

  1. 蘭です。
    あちらでは自粛疲れだとしたら、こちらではコロナ記事疲れですね(笑
    今日は先生の記事で出た「飛び火」という言葉を学びました。「影響を及ぼす」と「波紋を広げる」の以外に、「影響」の関連の言葉で「飛び火」という表現を覚えました。
    コロナについて、アジア地域ではその危険性をすごく懸念されているようですが、アジアと比べて、多くの欧米の人はまだこのウイルスの怖さに実感がないように見えます。この前のヨーロッパ国家の自粛制限では原則自宅待機ですが、散歩や運動は制限の対象外だということです。これはまだ納得できますが、公園で集まったり飲んだりする若者の姿がSNSに投稿されるなどについて、本当に心配です。稼ぎや生活用品の確保なら仕方ないですが、それ以外のことを避けるべきのではないでしょうか。

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