昨日は久しぶりに家族の夕食で焼き肉をしました。
といっても、家庭用のホットプレートを食卓に出して、スーパーで買ってきた肉やら野菜やらを焼いて、タレにつけて食べるというだけなんですが。(個人的に、焼肉専門店で食事するのと、このホットプレートでの自宅の焼き肉は別料理だと思っています。)
小生宅では、牛肉の薄切りは勿論ですが、鶏肉(モモ、ムネ肉)なども人気なので一緒に焼きます。
問題は、焼けるのに時間がかかるということ。生焼けだとサルモネラ菌中毒などの危険があります。
昨晩も焼けたか、まだか、というような問答があったところ、結局のところは自己判断で焼けたと思ったら取って食べてしまうのですが。
偶然にも、鶏肉を加熱調理する際に、十分加熱したかどうかをどのように判断するのか、という話題がCNNで記事になっていました。
What's your rule of thumb when you cook chicken? Is it done when the juices run clear? When it's no longer pink? Or do you test the texture of the meat?
None of these methods is foolproof, and even a meat thermometer may have drawbacks, according to a new study that investigated how people in five European countries cooked chicken.
(Katie Hunt. How do you know if your chicken is cooked properly? It's complicated, say researchers. CNN. April 29, 2020.)
焼いているときに滲み出てくる肉汁の色を頼りにしたり、鶏肉の表面の色合いがピンク色だとまだまだ、とか、いろんな判断基準があるようですが、結局のところどれも当てにならない、というのが、科学的に見たときの結論らしいです。
これらの判断基準とされているものは、結局のところ、
rule of thumb
つまり、日本語で言うと「経験則」ということになるようです。
ところで、なぜ”rule of thumb”、つまり親指のルール、が経験則という意味で使われるのかご存知でしょうか?
私も知りませんでしたのでこれを機会に調べてみたところ、いわゆる民間語源(folk etymology)と呼ばれ、語源に諸説があるようなのですが、はっきりとしたものはないそうなんです。
その中の一説としては、興味深いことに、かつての英国においては、夫が妻を叩くことが法律上認められており、その場合の条件というのが、親指よりも太くない程度の棒で叩くことのみ許容された、ということから、この”rule of thumb”という表現に発展した、という説があります。
これはどうやら眉唾物のようですが、読者の皆さんはどう思われるでしょうか。
その他の説としては、親指というものがモノを測る際の目安に使われてきたという側面に着目します。例えば、親指の幅や爪の長さを、長さ1インチのおおよその目安にすることが多いそうですが、そうした用いられ方から発展した表現という訳です。
小生などにはこちらの説の方がしっくりくるように思いますが、小生の親指のサイズは測ってみたら1インチありませんでした(笑)
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蘭です。
返信削除rule of thumbや眉唾物などの独特な表現があって、今日の記事はとても面白いと思います。
CNNの記事は問題を提起してくれたのに、どうすればいいのかは言及されていませんか。正しい判断方法に気になりますね。
(CNNの記事を読んできました)わかりました。肉の表面が70度以上に達し、しっかり焼いて、肉の色・汁の色・肉の繊維などの複数の基準から判断しますという方法なんですね。つまり、一つの基準だけではたりません。
うん、勉強になりました。ありがとうございます。