今年行われるアメリカ大統領選で、民主党の指名候補確実とされているJoe Biden氏に関する記事からの引用です。
まずは、記事のタイトル"Joe Biden needs his Joe Biden."に目が引かれたというところなんですが、これは面白い表現ですね。
WASHINGTON – Joe Biden, the presumptive Democratic nominee, is looking for his Joe Biden.
Biden has begun the vetting process for a running mate after announcing his vice presidential committee on April 30. Biden has previously told donors that he would like the vetting process done by July.
Biden has committed to having a woman as his potential vice president.
(Rebecca Morin. Joe Biden needs his Joe Biden. Here's a look at the women who could be on his vice presidential shortlist. USA Today. May 11, 2020.)
「バイデン氏が、彼自身のJoe Bidenを必要としている」、とでも訳せそうですが、一体どういうことだろうと思ったら、大統領選に立候補するバイデン氏を支える副大統領候補指名の話題だったという訳です。
バイデン氏はオバマ政権時の副大統領として知られていることから、"his Joe Biden"というのは即ち、今回は大統領候補である自身の副大統領候補者、ということで、面白い言い回しだと思いました。
さて、当のバイデン氏のコメントが引用されています。
“And so I'm going to need a woman vice president who has the capacity, has strengths where I have weaknesses,” he said. Biden has noted he is looking for vice presidential candidate with whom he can be "simpatico."
(ibid.)
氏は副大統領候補には女性を検討しているようです。民主党内の有力議員の名前がいくつか挙げられていました。
そして、副大統領候補の資質として、自身の弱点を補ってくれるような能力を持った人間、また"simpatico"であることを挙げています。
この"simpatico"は、気心が知れた、とか、気性の合う、志を同じくする、個性や考え方を同じくする、といった意味合いの形容詞なんですが、スペルからお分かりのように、"sympathy"(共感、共鳴)という単語と語源を同じくしています。
ラテン語系の単語ですが、イタリア語、またスペイン語のスペル(simpatico)がそのまま英語に入ってきたものです。
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蘭です。
返信削除勉強になりました。最初は相互補完のパートナーの意味だと思いました。気の合う人ですか。ありがとうございます。