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2020年3月17日火曜日

rear head

新型コロナウィルスが世界経済にもたらす影響は甚大です。

昨日聞いたニュースでは、日経平均株価が二千円以上も下落したとか、ニューヨーク市場の平均株価も大幅下落というものでした。

株や投資に疎く、投資信託などをやる余裕もないのですが、数年前にNISA口座だけは作ったことを思い出しました。投資していたらどんなことになっていたかと思うと・・・。


NEW YORK (Reuters) - The coronavirus shockwaves rippling through U.S. stocks are forcing investors to contemplate outcomes more dire than a recession, including several quarters of declining economic activity, a credit crisis or even a depression.

The rising global toll from the pandemic and the uncertainty over how far it may spread has left investors and economists scrambling to gauge the financial fallout.

"This market looks like it has already priced in most of a garden variety recession," said Frances Donald, global chief economist at Manulife Investment Management. "It is now on top of that having to price in some probability of a credit crisis."
(Lewis Krauskopf. 'D' word rears head as coronavirus-hit markets brace for recession. Reuters. March 17, 2020.)


さて、引用した記事はロイターのものですが、記事のタイトルに着目してみましょう。


'D' word rears head as coronavirus-hit markets brace for recession


というタイトルなのですが、まず気になるのが、'D' wordというのは何のことなのか?ということ。

この'D' wordには特に決まった意味はないらしく、コンテクストによって決まってくるようです。

今回は経済の話ですから、'D' wordとは、ずばり"depression"(恐慌、不況)だろうと思われます。(因みによく知られているのは、’F’ wordだと思います。)

ところで、今日取り上げたいのは、


rear(s) head


という表現で、これは成句として辞書に載っています。(辞書によっては"head"のエントリに載っています。)

"rear"には色々な意味がありますが、後ろとかしんがりの"rear"ではなく、育てる、養う、立てるといった意味の動詞の"rear"です。

成句と言われなくともこれで大体意味の想像がつくのですが、"rear head"は「頭をもたげる」という日本語が当てはまります。

そして「頭をもたげる」という時に、それは大体不吉なことや不都合なことが多いように、どちらかと言えばネガティヴなコンテクストで用いられます。

'D' wordの話に戻りますと、この'D'もコンテクスト次第ではあるのですが、"depression"とか"dementia"とか"divorce"など、大抵はネガティヴなものです。

先行き暗い世の中になってしまった、というところでしょうか・・・。


1 件のコメント:

  1. 蘭です。
    勉強になりました。
    最近は翻訳や通訳を練習していますので、国際情勢を説明する文章を練習材料としていくつか試してみました。そこによく出ている言葉は〇〇主義が台頭するという言葉です。中国語の「XX主义抬头」とありますが、辞書を調べると台頭という単語しかありません。そして、先生の今日のブログによって、「頭をもたげる」と「rear head」の二つの表現を勉強しました。通訳資格の試験に役立つと思います。

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