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2025年8月27日水曜日

host

今日の1語は、"host"です。

カタカナでも「ホスト」、主人、客をもてなす主人役、という意味で用いられます。女性系は"hostess"(ホステス)というのも説明の必要はないでしょうか。

下記の用例の"host"はいかがでしょうか。


As AI services grow in popularity, a host of concerns are arising around their use for therapy, companionship and other emotional needs.
(OpenAI says it plans ChatGPT changes after lawsuit blamed chatbot for teen’s suicide. CNBC. August 26, 2025.)


この引用は今日読んだニュース記事からのものですが、若者が人口知能(AI)とのやり取りの末に自殺したという件で、遺族がOpenAI社を訴えているというものです。

記事は別途お読みいただくとして、ここでの"host"は主人という意味とは異なりますね。ここでの意味は、多数の・・・、多くの・・・、というもので、


a host of ~


という形で用いられることが多いものです。

この"host"はカタカナの「ホスト」とは由来を異にする単語なのか。これがきっかけで"host"という単語の語源を調べることになったんですが、上記の"host"、つまり、多数の・・・、という意味の"host"はラテン語で敵の軍勢を意味する名詞hostisから来ているそうです。

敵がたくさんいる、というところから、多数の・・・、となるのは合点が行きます。「敵」というところから、"a host of ~"の用例は以下のように、前置詞of以下がネガティヴな内容のものが多く見られます。


host of issues
host of problems
host of questions
host of health problems


尤も、"a host of ~"の対象はネガティヴなものに限定される訳では無く、ポジティヴなものもあります。

ところで、主人、もてなし役のホストを意味する"host"ですが、こちらはまた異なるラテン語hospesから来ているのだそうです。

そしてそのラテン語hospesの意味ですが、主人という意味と来客、つまりゲストの意味の両方があります。矛盾するようですが、ラテン語hospesは主人と来客の両方を指しうる単語です。

さらに興味深いことに、英語で客を意味する"guest"は、ラテン語hostisから来ているという解説を語源欄に見ることができます。ラテン語hostisには敵という意味の他、他人(stranger)、外国人(foreigner)の意味があります。


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