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2025年8月6日水曜日

spoofing

今日インターネット上の詐欺事件というのは珍しくもありませんが、1,900万ドルという巨額のお金を騙し取られたというのはそうそう無いのではと思います。

引用するニュースでは、被害に遭ったのはニューヨークの不動産会社で、"spoofing"にしてやられた、ということです。

"spoofing"というネット上の詐欺の手法については耳にしたことがあるという人も多いと思います。

目新しい表現という訳でもありませんが、これまで当ブログで取り上げていなかったようなので、本日の1語にしました。


A well-known city firm that owns and manages luxury properties was allegedly scammed out of nearly $19 million thanks to a single phishing email, The Post has learned.

(中略)

The “spoofing’’ email led to the gargantuan sum getting accidentally transferred to a TD Bank account posing as the Battery Park City Authority, according to sources with knowledge of the situation and the internal correspondence.
(Shane Galvin. NYC firm handling lux properties allegedly scammed out of $19M — thanks to single phishing email. New York Post. August 5, 2025.)


"spoof"を辞書で引くと、(人を)かつぐ、だます、といった意味が載っています。英語辞書では、定義に"hoax"という単語を用いているものもありますが、やらせ、でっち上げという意味のある"hoax"と共通するのは相手をだますというところにあると言えます。

"spoofing"というネット詐欺も勿論だますということが基本的な意味ですが、他人になりすますことで相手をだますということを特に指すようです。

英和辞書を引くと、"spoof"という単語はイギリスのコメディアンArthur Robertsによるもので、自身が作ったゲームを名付けたものであったと語源解説にあります。

具体的にどんなゲームなのかはよく分からないのですが、プレイヤー同士、相手を出し抜く内容のものだったと思われます。

ゲーム上のことであれば悪意も実害もありませんが、今日ネットで見られる"spoofing"は他人を騙る詐欺、またネット空間で不正な信号を送信したりする攻撃の意味で用いられています。


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