トランプ政権の国家安全保障担当がイエメンにおける軍事作戦に関する機密を漏洩した問題で、クビが飛ぶかという騒動に発展しています。
問題はバンス副大統領など、政権の主要閣僚が含まれるオンラインチャットに誤って部外者を招待してしまい、本来政権幹部の間に限定される会話内容が漏洩されたというものです。誤って招待された部外者というのがトランプ大統領に対し批判的なメディアのジャーナリストであったということで、チャットの内容は暴露され、一気に政権を揺るがす事態となった模様です。
舞台となったのはSignalというアプリだそうですが、この件で初めて知りました。
The leak has sparked fears about the potential mishandling of classified national security information.
And now, a whole lot more of us know about Signal, a commercial messaging app that is celebrated for its security. If you already use Signal, you may be a Beltway insider, a journalist, a union organizer, or a rank-and-file American who is serious about privacy.
(Daniel de Visé. How safe is 'Signal'? Pros and cons of the privacy app in the Hegseth leak. USA Today. March 25, 2025.)
このアプリでのチャットは暗号化されるそうで、セキュリティ的にはしっかりしたアプリとして定評のあるもののようです。しかし、部外者をチャットに招待してしまったのではセキュリティも何もありません。
Signalは実際多くの需要があるようですが、こうした秘匿性の高いアプリを重用するのはやはり限られた関係者のようです。
記事では、
Beltway insider
と出てきます。
"beltway"というのは、belt highwayとも言い、都市近郊の環状道路のことです。
ここでは大文字で始まる"Beltway"となっていますので、特定の"beltway"を指しますが、ワシントンD.C.のbeltwayのことを言っているものです。
American Heritage Dictionaryでは、
The political establishment of Washington, DC, including federal officeholders, lobbyists, consultants, and media commentators.
という定義がされています。
つまり、"Beltway insider"とは首都ワシントンD.C.で政治情勢などに通じた関係者ということになります。
日本だと霞が関界隈とか永田町界隈とかいうと、そういう場所に出入りする、政界に通じてた関係者のことを指しますが、それと類似した表現です。
いわゆるメトニミーに類する表現と言えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿