トランプ大統領による主にアジア諸国への関税引き上げ通知が出されました。4月には相互関税を一律10パーセントとし、上乗せ分の適用は一時見合わせとして各国で交渉の余地を残していたものですが、今回の関税率は8月1日より適用するとの一方的な通知です。
日本に対しては25パーセントと設定されました。
Global markets were relatively calm Tuesday after Trump on Monday ratcheted up his tariff campaign — but extended the deadline to August 1 and said he was open to negotiations. That provided a sense of optimism for investors.
Stocks across Asia — including in Tokyo, Seoul, Hong Kong and Mumbai — were higher on Tuesday. US stocks were mixed: The Dow fell 166 points, or 0.37%. The S&P 500 fell 0.07% and the tech-heavy Nasdaq gained just 0.03%.
Market movements were relatively muted, signaling investors think Trump’s new tariffs are more negotiating tactics than firm policy. It’s a noticeable change from early April, when Trump’s “Liberation Day” tariffs sent stocks plummeting.
(John Towfighi. Wall Street is calling Trump’s bluff. CNN . July 8, 2025.)
今回のニュースをきっかけに株価が下落、市場が大混乱、かと思いきや、意外に落ち着いており、日経平均株価やナスダックなどは高値で推移しているということです。
これはどういうことなのか?トランプ氏の「口だけ」の脅しだと見る向きが多いと予測されます。記事のタイトルでは、
Wall Street is calling Trump’s bluff.
とあります。
また、別記事、CNBCでも、
Global stock markets are calling Trump’s bluff on tariffs
(CNBC. July 8, 2025.)
とありますが、"call Trump’s bluff"という表現に着目しましょう。
"bluff"とはカタカナでも「ブラフ」という日本語になっていますが、ハッタリ、こけおどしのことで、ポーカーなどカードゲームに由来する表現です。
この"call a person’s bluff"という慣用句は、相手の言動を空威張り、「ハッタリ」と見て、出来るものならやってみろ、と開き直ったり、逆に挑戦的な態度を取る、という意味です。
トランプ氏の威圧的な言動には世界各国が振り回されてきた感がありますが、最近ではトランプ氏は"TACO"などとも揶揄されています。過激な言動は氏の交渉術に過ぎず、最終的には落とし所が決まっているとの見方が拡がっており、今回の市場の反応もそれを反映しているのかも知れません。
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