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2025年7月3日木曜日

one-timing

レストランの店員(ウェイター、ウェイトレス)を苛立たせる客の習慣、と題する記事を興味深く読みました。

カスハラという言葉が定着した感がありますが、そういった話ではなく、客がほとんど無意識のうちにやっている行動が、レストランの店員にはとても困るのだそうです。

果たしてその習慣、行動とは?

それは、端的に言うと、店員を度々呼ぶこと、なのだそうです。


Servers everywhere agree that this one common dining habit is more disruptive than diners realize.

Calling your server over multiple times on separate occasions for things such as extra napkins, a lemon wedge, more dressing or another spoon seems innocent but in reality, it pisses off servers.

It even has a name: one-timing.

While each request is reasonable on its own, one-timing can significantly disrupt a server’s flow and add stress to an already busy shift.
(Adriana Diaz. Restaurant servers ‘hate’ this common customer habit — and it’s something most people are guilty of doing. New York Post. July 2, 2025.)


お店が空いている時ならともかく、ラッシュ時に、同じ客から呼び付けられるというのは店員にとって相当のフラストレーションになるようです。

その要求というのが、至極当然なもので、またひとつひとつは大したことの内容(例えばお冷やを足して欲しいとか、追加の皿を持ってきて欲しいとか)であっても、店員にしてみればその度に厨房と客席を往復するのは積み重なると大きな労力になるということなのです。

こうした客の行為を、


one-timing


というとあります。はて、何と訳したものでしょうか?

当然と言いますか、辞書には見られない表現です。"time"という動詞の意味にも、この"one-timing"という表現の訳に相応しいような意味合いは見当たらないのですが、"one-timing"という表現の"one"には些細な要求の1件1件という意味合いが、"timing"には都度、要求する(される)、という意味合いが込められているように思われます。

要求する方もされる方も「その都度」ではありますが、要求される方にしてみれば、何度も呼び出されると、1度で済ましてくれよ!と言いたくなる訳で、これはやはり顧客とサービス提供者の非対称性を象徴する状況を言い表したものではないかと思います。

余談ですが、"one-timing"に似た類似の表現を探していて、"two-timing"(two-timer)という表現を以前に取り上げたことを思い出しました。(意味は全く異なります。)


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