昨日は久しぶりに家族の夕食で焼き肉をしました。
といっても、家庭用のホットプレートを食卓に出して、スーパーで買ってきた肉やら野菜やらを焼いて、タレにつけて食べるというだけなんですが。(個人的に、焼肉専門店で食事するのと、このホットプレートでの自宅の焼き肉は別料理だと思っています。)
小生宅では、牛肉の薄切りは勿論ですが、鶏肉(モモ、ムネ肉)なども人気なので一緒に焼きます。
問題は、焼けるのに時間がかかるということ。生焼けだとサルモネラ菌中毒などの危険があります。
昨晩も焼けたか、まだか、というような問答があったところ、結局のところは自己判断で焼けたと思ったら取って食べてしまうのですが。
偶然にも、鶏肉を加熱調理する際に、十分加熱したかどうかをどのように判断するのか、という話題がCNNで記事になっていました。
What's your rule of thumb when you cook chicken? Is it done when the juices run clear? When it's no longer pink? Or do you test the texture of the meat?
None of these methods is foolproof, and even a meat thermometer may have drawbacks, according to a new study that investigated how people in five European countries cooked chicken.
(Katie Hunt. How do you know if your chicken is cooked properly? It's complicated, say researchers. CNN. April 29, 2020.)
焼いているときに滲み出てくる肉汁の色を頼りにしたり、鶏肉の表面の色合いがピンク色だとまだまだ、とか、いろんな判断基準があるようですが、結局のところどれも当てにならない、というのが、科学的に見たときの結論らしいです。
これらの判断基準とされているものは、結局のところ、
rule of thumb
つまり、日本語で言うと「経験則」ということになるようです。
ところで、なぜ”rule of thumb”、つまり親指のルール、が経験則という意味で使われるのかご存知でしょうか?
私も知りませんでしたのでこれを機会に調べてみたところ、いわゆる民間語源(folk etymology)と呼ばれ、語源に諸説があるようなのですが、はっきりとしたものはないそうなんです。
その中の一説としては、興味深いことに、かつての英国においては、夫が妻を叩くことが法律上認められており、その場合の条件というのが、親指よりも太くない程度の棒で叩くことのみ許容された、ということから、この”rule of thumb”という表現に発展した、という説があります。
これはどうやら眉唾物のようですが、読者の皆さんはどう思われるでしょうか。
その他の説としては、親指というものがモノを測る際の目安に使われてきたという側面に着目します。例えば、親指の幅や爪の長さを、長さ1インチのおおよその目安にすることが多いそうですが、そうした用いられ方から発展した表現という訳です。
小生などにはこちらの説の方がしっくりくるように思いますが、小生の親指のサイズは測ってみたら1インチありませんでした(笑)
2020年4月30日木曜日
2020年4月29日水曜日
despot
先週くらいから、北朝鮮のキム・ジョンウン代表の重病説が報道され、にわかに注目を集めています。
なんでも、心臓の手術に失敗したとか、その結果植物状態になっているとか、おどろおどろしい内容でしたが、真実だとすると北朝鮮国内が騒擾状態となり、政情不安が懸念されることから、日本は勿論のこと、米中韓などの関係各国も重大な関心を寄せているということでした。
ところが、今日ニュースのヘッドラインを斜め読みしていますと、キム氏死去というテロップの報道映像をキャプチャしたが写真が目に飛び込んできました。
すぐ下の記事タイトルの”Fake”という単語もほぼ目に入ったのですが・・・。
引用は、英紙の中ではタブロイド紙として知られるThe Sunの記事です。
A FAKE picture claiming to show Kim Jong-un dead in a glass coffin has gone viral amid ongoing rumours about the North Korean leader.
The image - thought to be a doctored photo from his father's 2011 funeral - appears to show Kim lying beneath a red blanket with his head on a pillow.
The US and China are seeking to find the truth on claims the despot is either dead or gravely ill in a vegetative state following botched heart surgery.
(Henry Holloway. KIM THE GRAVE? ‘Fake’ pic claiming to show Kim Jong-un dead in a glass coffin goes viral as North Korea scramble to prove he is alive. The Sun. April 28, 2020.)
明らかに2011年に死去した父親のキム・ジョンイル氏の葬儀の際の写真をベースにしたものだと分かります。
日本のニュースメディアを騙ってこのようなフェイクニュースを拡散する意図がよく分かりませんが、キム氏の動静が不明であるという事実には変わりありません。
さて、今日の単語、
despot
ですが、あまり馴染みのないこの単語の意味は、独裁者とか専制君主、暴君、というものです。
語源的には、des-が家(house)、pot-は主人(master, husband)を意味するもので、”house master”というのが原義だそうです。
なんでも、心臓の手術に失敗したとか、その結果植物状態になっているとか、おどろおどろしい内容でしたが、真実だとすると北朝鮮国内が騒擾状態となり、政情不安が懸念されることから、日本は勿論のこと、米中韓などの関係各国も重大な関心を寄せているということでした。
ところが、今日ニュースのヘッドラインを斜め読みしていますと、キム氏死去というテロップの報道映像をキャプチャしたが写真が目に飛び込んできました。
すぐ下の記事タイトルの”Fake”という単語もほぼ目に入ったのですが・・・。
引用は、英紙の中ではタブロイド紙として知られるThe Sunの記事です。
A FAKE picture claiming to show Kim Jong-un dead in a glass coffin has gone viral amid ongoing rumours about the North Korean leader.
The image - thought to be a doctored photo from his father's 2011 funeral - appears to show Kim lying beneath a red blanket with his head on a pillow.
The US and China are seeking to find the truth on claims the despot is either dead or gravely ill in a vegetative state following botched heart surgery.
(Henry Holloway. KIM THE GRAVE? ‘Fake’ pic claiming to show Kim Jong-un dead in a glass coffin goes viral as North Korea scramble to prove he is alive. The Sun. April 28, 2020.)
明らかに2011年に死去した父親のキム・ジョンイル氏の葬儀の際の写真をベースにしたものだと分かります。
日本のニュースメディアを騙ってこのようなフェイクニュースを拡散する意図がよく分かりませんが、キム氏の動静が不明であるという事実には変わりありません。
さて、今日の単語、
despot
ですが、あまり馴染みのないこの単語の意味は、独裁者とか専制君主、暴君、というものです。
語源的には、des-が家(house)、pot-は主人(master, husband)を意味するもので、”house master”というのが原義だそうです。
2020年4月28日火曜日
pick a side
英文を書く時、例えば、英語でメールを書く時に、一文(各センテンス)の間に何文字分のスペースを入れますか?
スペース2文字分、という人は古い人!?です。
In a move that some traditionalists might consider a sign we are living in the End Times, leaving two spaces after a period is now going to be flagged as an error in Microsoft Word.
When typewrites were still widely used, it was normal to leave two spaces after a period because "monospaced" characters used up the same amount of space and the larger space made it easier to spot where a sentence ended, the Smithsonian explains. Most fonts are now proportionally spaced, but the debate between one-spacers and two-spacers has still raged for many years. The change is being gradually rolled out and two-spacers may find their choice being marked as an error after their software updates, reports CNN.
(Rob Quinn. Microsoft Picks a Side in 'Great Spacing Debate.' Newser. April 27, 2020.)
小生もかつては各センテンスの間にはスペース2文字分を入れていました。もう20年以上も前のことで、一般企業でも社員一人にパソコン1台が珍しかったくらいの頃です。マイクロソフトオフィス製品もまだ初期の頃でした。
当時を懐かしく思い出します。
英文をパソコンで作成する機会がありましたが、スペースは2文字分というのは、当時参照していたスタイルマニュアルに書いてあったと思います。
その後時代は移り変わり、各センテンスの間のスペースは1文字分というのが今は主流です。
ところで、引用記事では、
Microsoft Picks a Side in 'Great Spacing Debate'
という見出しで目を引いたのですが、"Great Spacing Debate"というのは、まさしくスペースを何文字分取るか、という話であり、ワープロソフトの雄であるマイクロソフトワードが遂に、スペース2文字分をエラーとして表示するよう設定された、というのが趣旨です。
"picks a side"という成句は、議論などで一方を支持する、という意味合いです。"take(s) a side"とも表現されることもあります。
ニュアンスとしては、肩入れする、という表現がしっくりくるように思います。
この場合は、「スペース1文字分」の方の肩を持つ、ということになりますね。
スペース2文字分、という人は古い人!?です。
In a move that some traditionalists might consider a sign we are living in the End Times, leaving two spaces after a period is now going to be flagged as an error in Microsoft Word.
When typewrites were still widely used, it was normal to leave two spaces after a period because "monospaced" characters used up the same amount of space and the larger space made it easier to spot where a sentence ended, the Smithsonian explains. Most fonts are now proportionally spaced, but the debate between one-spacers and two-spacers has still raged for many years. The change is being gradually rolled out and two-spacers may find their choice being marked as an error after their software updates, reports CNN.
(Rob Quinn. Microsoft Picks a Side in 'Great Spacing Debate.' Newser. April 27, 2020.)
小生もかつては各センテンスの間にはスペース2文字分を入れていました。もう20年以上も前のことで、一般企業でも社員一人にパソコン1台が珍しかったくらいの頃です。マイクロソフトオフィス製品もまだ初期の頃でした。
当時を懐かしく思い出します。
英文をパソコンで作成する機会がありましたが、スペースは2文字分というのは、当時参照していたスタイルマニュアルに書いてあったと思います。
その後時代は移り変わり、各センテンスの間のスペースは1文字分というのが今は主流です。
ところで、引用記事では、
Microsoft Picks a Side in 'Great Spacing Debate'
という見出しで目を引いたのですが、"Great Spacing Debate"というのは、まさしくスペースを何文字分取るか、という話であり、ワープロソフトの雄であるマイクロソフトワードが遂に、スペース2文字分をエラーとして表示するよう設定された、というのが趣旨です。
"picks a side"という成句は、議論などで一方を支持する、という意味合いです。"take(s) a side"とも表現されることもあります。
ニュアンスとしては、肩入れする、という表現がしっくりくるように思います。
この場合は、「スペース1文字分」の方の肩を持つ、ということになりますね。
2020年4月27日月曜日
"Heads I win, tails you lose"
新型コロナウィルスの感染拡大で多大な損失や影響を被っている事業者に対する補償や支援策が盛んに議論されてきています。
日本では国民一人当たりの10万円の現金支給が取り敢えず決定されたというところですが、飲食店や個人事業主等に対する支援策は未だはっきりしたものが示されておらず、不安が高まっています。
アメリカではどうかというと、トランプ政権はPaycheck Protection Programなる、総額5000億ドル超という資金援助を可能にする法案を可決しました。
その支援策は当然、Small business、つまり、中小、零細企業に行き渡るものと誰もが思うところ、現実はそうではないようです。
Never let a good crisis go to waste: as the coronavirus pandemic sweeps the world, America’s 1% have taken profitable advantage of the old saying.
Some of the richest people in the US have been at the front of the queue as the government has handed out trillions of dollars to prop up an economy it shuttered amid the coronavirus pandemic. At the same time, the billionaire class has added $308bn to its wealth in four weeks - even as a record 26 million people lost their jobs.
According to a new report from the Institute for Policy Studies, a progressive thinktank, between 18 March and 22 April the wealth of America’s plutocrats grew 10.5%. After the last recession, it took over two years for total billionaire wealth to get back to the levels they enjoyed in 2007.
Eight of those billionaires have seen their net worth surge by over $1bn each, including the Amazon boss, Jeff Bezos, and his ex-wife MacKenzie Bezos; Eric Yuan, founder of Zoom; the former Microsoft chief Steve Ballmer; and Elon Musk, the Tesla and SpaceX technocrat.
('Heads we win, tails you lose': how America's rich have turned pandemic into profit. The Guardian. April 26, 2020.)
引用した記事によりますと、Small business援助のための財源であるはずが、現実には富豪や大企業がその恩恵を受けていると言います。
にわかには信じがたいものがありましたが、支援の申請の仕組みに問題があるらしく、例えば返済免除の融資を受けるなどした大手企業などを含む150社が総額600憶ドルの恩恵に浴しているということです。当然ながらメディアによって批判的に取り上げられ、融資の返済を表明している企業も出てきていますが、多くはだんまりを決め込んでいるとか!?
“Heads we win, tails you lose,” said Chuck Collins, director of the program on inequality and the common good at the Institute for Policy Studies and co-author of the new report.
Collins said the pandemic had further exposed fault lines in the US body politic that have been widening the gap between the really rich and the rest over decades.
“The rules of the economy have been tipped in favor of asset owners against everyone else,” said Collins.
(ibid.)
経済格差について研究している専門家は、富める者と貧しき者との格差がいよいよ拡大する一方であると指摘し、
“Heads we win, tails you lose”
という状況だとコメントしています。
記事のタイトルでも使われているこの表現、"the old saying"ということで、ほぼ諺(ことわざ)ということになりますが、実のところ初めてお目にかかりました。
勿論、"heads or tails"は、コインを投げて裏か表か、を賭ける時の常套句として知っていたのですが、諺の表現をよくよく読んでみると、表が出たら私(我々)の勝ち(Heads we win)、裏が出たら「あなたの負け」(tails you lose)、で実におかしな話です。(平等ならば、裏が出たら「あなたの勝ち」のはずでしょう?)
つまり、コイントスで表が出ようが、裏が出ようが、私の勝ち、ということで、実に傲慢な表現です。
どちらに転んでも自分の得になる、とか、どう転んだところで損はしない、という意味合いで用いられるフレーズなんだそうです。
多くの人がコロナウィルスの影響を被っている中、一握りの大富豪はどうかして、やはり自らの利益になるよううまく立ち回る、というところかと思いました。
改めて、“Heads we win, tails you lose”を読んでみて、「俺のものは俺の物、お前のものも俺の物」という、あのジャイアンのセリフを思い出すのでした。
日本では国民一人当たりの10万円の現金支給が取り敢えず決定されたというところですが、飲食店や個人事業主等に対する支援策は未だはっきりしたものが示されておらず、不安が高まっています。
アメリカではどうかというと、トランプ政権はPaycheck Protection Programなる、総額5000億ドル超という資金援助を可能にする法案を可決しました。
その支援策は当然、Small business、つまり、中小、零細企業に行き渡るものと誰もが思うところ、現実はそうではないようです。
Never let a good crisis go to waste: as the coronavirus pandemic sweeps the world, America’s 1% have taken profitable advantage of the old saying.
Some of the richest people in the US have been at the front of the queue as the government has handed out trillions of dollars to prop up an economy it shuttered amid the coronavirus pandemic. At the same time, the billionaire class has added $308bn to its wealth in four weeks - even as a record 26 million people lost their jobs.
According to a new report from the Institute for Policy Studies, a progressive thinktank, between 18 March and 22 April the wealth of America’s plutocrats grew 10.5%. After the last recession, it took over two years for total billionaire wealth to get back to the levels they enjoyed in 2007.
Eight of those billionaires have seen their net worth surge by over $1bn each, including the Amazon boss, Jeff Bezos, and his ex-wife MacKenzie Bezos; Eric Yuan, founder of Zoom; the former Microsoft chief Steve Ballmer; and Elon Musk, the Tesla and SpaceX technocrat.
('Heads we win, tails you lose': how America's rich have turned pandemic into profit. The Guardian. April 26, 2020.)
引用した記事によりますと、Small business援助のための財源であるはずが、現実には富豪や大企業がその恩恵を受けていると言います。
にわかには信じがたいものがありましたが、支援の申請の仕組みに問題があるらしく、例えば返済免除の融資を受けるなどした大手企業などを含む150社が総額600憶ドルの恩恵に浴しているということです。当然ながらメディアによって批判的に取り上げられ、融資の返済を表明している企業も出てきていますが、多くはだんまりを決め込んでいるとか!?
“Heads we win, tails you lose,” said Chuck Collins, director of the program on inequality and the common good at the Institute for Policy Studies and co-author of the new report.
Collins said the pandemic had further exposed fault lines in the US body politic that have been widening the gap between the really rich and the rest over decades.
“The rules of the economy have been tipped in favor of asset owners against everyone else,” said Collins.
(ibid.)
経済格差について研究している専門家は、富める者と貧しき者との格差がいよいよ拡大する一方であると指摘し、
“Heads we win, tails you lose”
という状況だとコメントしています。
記事のタイトルでも使われているこの表現、"the old saying"ということで、ほぼ諺(ことわざ)ということになりますが、実のところ初めてお目にかかりました。
勿論、"heads or tails"は、コインを投げて裏か表か、を賭ける時の常套句として知っていたのですが、諺の表現をよくよく読んでみると、表が出たら私(我々)の勝ち(Heads we win)、裏が出たら「あなたの負け」(tails you lose)、で実におかしな話です。(平等ならば、裏が出たら「あなたの勝ち」のはずでしょう?)
つまり、コイントスで表が出ようが、裏が出ようが、私の勝ち、ということで、実に傲慢な表現です。
どちらに転んでも自分の得になる、とか、どう転んだところで損はしない、という意味合いで用いられるフレーズなんだそうです。
多くの人がコロナウィルスの影響を被っている中、一握りの大富豪はどうかして、やはり自らの利益になるよううまく立ち回る、というところかと思いました。
改めて、“Heads we win, tails you lose”を読んでみて、「俺のものは俺の物、お前のものも俺の物」という、あのジャイアンのセリフを思い出すのでした。
2020年4月24日金曜日
zoom-bombing
外出規制や外出自粛が続く中、リモートワークやオンライン授業など、バーチャル空間でのコミュニケーション需要が高まっているところ、オンライン会議のツールが注目されています。
ツールの1つ、”Zoom”というアプリが話題ですが、気軽に導入、利用できる利点の一方、セキュリティ面の問題が指摘されています。
Zoom is fine-tuning its video conferencing software and upgrading security features to help prevent zoom-bombing and other privacy intrusions.
The San Jose, California-headquartered online video provider said Wednesday that it will make available a new 5.0 version of its software later this week. In addition to improved security features, Zoom will use more advanced encryption that will better protect meeting data and prevent tampering with online meetings.
Earlier this month, Zoom CEO Eric Yuan said the company would spent the next 90 days tightening the platform's security to help prevent instances of video conferences being interrupted by "zoom-bombing" incidents.
Some of the most notorious cases involve educational classes and local government meetings being disrupted with images of pornography and racist symbols including swastikas.
(Mike Snider. Zoom boosts security features, encryption amid coronavirus crisis video conferencing boom. USA Today. April 22, 2020.)
引用した記事は、その”Zoom”のセキュリティが強化されたバージョンについて話題にしているものです。
どうやらこれまでのバージョンでは通信の暗号化等のセキュリティ面が脆弱だったらしく、オンラインミーティング中に突然部外者が乱入したり、猥褻な画像を流したりするといったインシデントが発生していました。
このようなインシデントは、
zoom-bombing
と呼ばれています。
誰が命名したのか知りませんが、この”zoom-bombing”という表現が広く使われているようで、”bomb(ing)”という表現が元になっているようです。
以前、”photobomb”という表現を取り上げたことがありますが、これらの表現における”bomb”は爆弾を落とすという行為そのものというよりも、台無しにする、というような意味で用いられていると思われます。
ツールの1つ、”Zoom”というアプリが話題ですが、気軽に導入、利用できる利点の一方、セキュリティ面の問題が指摘されています。
Zoom is fine-tuning its video conferencing software and upgrading security features to help prevent zoom-bombing and other privacy intrusions.
The San Jose, California-headquartered online video provider said Wednesday that it will make available a new 5.0 version of its software later this week. In addition to improved security features, Zoom will use more advanced encryption that will better protect meeting data and prevent tampering with online meetings.
Earlier this month, Zoom CEO Eric Yuan said the company would spent the next 90 days tightening the platform's security to help prevent instances of video conferences being interrupted by "zoom-bombing" incidents.
Some of the most notorious cases involve educational classes and local government meetings being disrupted with images of pornography and racist symbols including swastikas.
(Mike Snider. Zoom boosts security features, encryption amid coronavirus crisis video conferencing boom. USA Today. April 22, 2020.)
引用した記事は、その”Zoom”のセキュリティが強化されたバージョンについて話題にしているものです。
どうやらこれまでのバージョンでは通信の暗号化等のセキュリティ面が脆弱だったらしく、オンラインミーティング中に突然部外者が乱入したり、猥褻な画像を流したりするといったインシデントが発生していました。
このようなインシデントは、
zoom-bombing
と呼ばれています。
誰が命名したのか知りませんが、この”zoom-bombing”という表現が広く使われているようで、”bomb(ing)”という表現が元になっているようです。
以前、”photobomb”という表現を取り上げたことがありますが、これらの表現における”bomb”は爆弾を落とすという行為そのものというよりも、台無しにする、というような意味で用いられていると思われます。
2020年4月23日木曜日
hang ten
緊急事態宣言下での外出自粛が続いていますが、最近の報道によれば東京都内などの主要ターミナルや繁華街の人出は劇的に減少したものの、逆に都市部から地方への人の動きが増え、公園や海岸などに人が集中する状況が見られるとのことでした。
千葉県や神奈川県の海岸ではサーフィンを楽しむために集まる人が増えているとして、改めての自粛要請や駐車場などの閉鎖に至っているようです。
先月の記事ですが、カリフォルニアのマンハッタンビーチの閉鎖について伝える記事からの引用です。
MANHATTAN BEACH, Calif. – Los Angeles may be famous for its beautiful beaches, but Los Angeles County is restricting access to all beaches, bike paths, promenades and piers in an effort to stop the spread of COVID-19.
(中略)
Yvonne Stevens has lived in Manhattan Beach for 28 years.
(中略)
“It’s sad, what’s going on, it really is,” said Reeves. “But, we’ll get through it. I think it’s just a matter of time. We’ll pray and we’ll get through this.”
For now, hang ten while you’re safer at home.
(Nic Cha Kim. Beaches, Bike Paths, Promenades and Piers Closed in LA County. Spectrum News. March 29, 2020.)
当ブログでは10年も前のことになりますが、サーフィン用語の特集をしたことがあります。
引用した記事では、
hang ten
という表現が使われており、これまたサーフィン用語です。
サーフィンをやったことがありませんが、この"hang ten"というのはサーフボードの前の方(ノーズ、というらしいです)に両足の爪先を載せて波乗りすることを指すそうです。
"hang ten"の"ten"(10)は両足の指の合計が10本であることを意味しており、この"hang ten"に対して、片足のみを前方に載せる場合は、"hang five"というそうです。
"hang ten"の方が、体重全てをボードの前方にかけることになり、恐らくはバランス感覚がより求められることから、高度な技なのだそうです。
さて、記事に戻りますが、
For now, hang ten while you’re safer at home.
とある部分の"hang ten"は、話題がビーチに関連するあたり、サーフィンの用語を持ってきたというところは明らかと思いましたが、どう解釈したものかと思いました。
ランダムハウス英和辞書には、"hang ten"のもう1つの意味として、
(どんな苦境にあっても)生き残る
という意味を載せています。
なるほど、コロナウィルスの影響でビーチの閉鎖が話題になっているところ、今はサーフィンは我慢して、自宅で安全に過ごしながらこの危機的状況をやり過ごそう、というような意味かと思われました。
なお、"hang ten"のこのような意味、用法については、あまり多くを確認することは出来ず、実例は乏しいように思われました。(American Heritage DictionaryやMerriam-Webster Dictionaryでは同様の意味を確認出来ず。)
なお、Phrase Finderという、よくお世話になっているサイトでは、"hang ten"の比喩的な意味合いとして、
go full-tilt on risky course
という意味があると説明しており、”full-tilt”というのは「全力で」という意味ですが、ランダムハウス英和が載せている意味に近いものと思われました。
千葉県や神奈川県の海岸ではサーフィンを楽しむために集まる人が増えているとして、改めての自粛要請や駐車場などの閉鎖に至っているようです。
先月の記事ですが、カリフォルニアのマンハッタンビーチの閉鎖について伝える記事からの引用です。
MANHATTAN BEACH, Calif. – Los Angeles may be famous for its beautiful beaches, but Los Angeles County is restricting access to all beaches, bike paths, promenades and piers in an effort to stop the spread of COVID-19.
(中略)
Yvonne Stevens has lived in Manhattan Beach for 28 years.
(中略)
“It’s sad, what’s going on, it really is,” said Reeves. “But, we’ll get through it. I think it’s just a matter of time. We’ll pray and we’ll get through this.”
For now, hang ten while you’re safer at home.
(Nic Cha Kim. Beaches, Bike Paths, Promenades and Piers Closed in LA County. Spectrum News. March 29, 2020.)
当ブログでは10年も前のことになりますが、サーフィン用語の特集をしたことがあります。
引用した記事では、
hang ten
という表現が使われており、これまたサーフィン用語です。
サーフィンをやったことがありませんが、この"hang ten"というのはサーフボードの前の方(ノーズ、というらしいです)に両足の爪先を載せて波乗りすることを指すそうです。
"hang ten"の"ten"(10)は両足の指の合計が10本であることを意味しており、この"hang ten"に対して、片足のみを前方に載せる場合は、"hang five"というそうです。
"hang ten"の方が、体重全てをボードの前方にかけることになり、恐らくはバランス感覚がより求められることから、高度な技なのだそうです。
さて、記事に戻りますが、
For now, hang ten while you’re safer at home.
とある部分の"hang ten"は、話題がビーチに関連するあたり、サーフィンの用語を持ってきたというところは明らかと思いましたが、どう解釈したものかと思いました。
ランダムハウス英和辞書には、"hang ten"のもう1つの意味として、
(どんな苦境にあっても)生き残る
という意味を載せています。
なるほど、コロナウィルスの影響でビーチの閉鎖が話題になっているところ、今はサーフィンは我慢して、自宅で安全に過ごしながらこの危機的状況をやり過ごそう、というような意味かと思われました。
なお、"hang ten"のこのような意味、用法については、あまり多くを確認することは出来ず、実例は乏しいように思われました。(American Heritage DictionaryやMerriam-Webster Dictionaryでは同様の意味を確認出来ず。)
なお、Phrase Finderという、よくお世話になっているサイトでは、"hang ten"の比喩的な意味合いとして、
go full-tilt on risky course
という意味があると説明しており、”full-tilt”というのは「全力で」という意味ですが、ランダムハウス英和が載せている意味に近いものと思われました。
2020年4月22日水曜日
デパートは生き残れるのか? ― toast
小生が住む郊外の国道沿いに大きなショッピングモールが開店したのは3年くらい前のことですが、週末にはいっぱいになる駐車場もここ1~2週間はまばらに自家用車が見られるだけです。
コロナウィルスの影響で、食料品を扱うスーパーマーケットの店舗を除いて休業状態になっているためです。
駅前のデパートには久しく行っていませんが、こちらも食料品フロア以外は閉めていると聞いています。
ここ数年、デパートの経営統合や中核都市店舗の撤退が相次いでいましたが、新型コロナウィルスに影響により、さらに淘汰が加速するという見方があります。
デパートは生き残れるのでしょうか?
American department stores, once all-powerful shopping meccas that anchored malls and Main Streets across the country, have been dealt blow after blow in the past decade. J.C. Penney and Sears were upended by hedge funds. Macy’s has been closing stores and cutting corporate staff. Barneys New York filed for bankruptcy last year.
But nothing compares to the shock the weakened industry has taken from the coronavirus pandemic. The sales of clothing and accessories fell by more than half in March, a trend that is expected to only get worse in April. The entire executive team at Lord & Taylor was let go this month. Nordstrom has canceled orders and put off paying its vendors. The Neiman Marcus Group, the most glittering of the American department store chains, is expected to declare bankruptcy in the coming days, the first major retailer felled during the current crisis.
It is not likely to be the last.
“The department stores, which have been failing slowly for a very long time, really don’t get over this,” said Mark A. Cohen, the director of retail studies at Columbia University’s Business School. “The genre is toast, and looking at the other side of this, there are very few who are likely to survive.”
(The Death of the Department Store: ‘Very Few Are Likely to Survive.’ New York Times. April 21, 2020.)
考えてみると、冒頭に書いた郊外のショッピングモールや家電量販店が、デパートの顧客を奪ったものですが、そのショッピングモールですら、今後経営は危ういと思われます。
アメリカではこの10年くらい、大手デパートや量販店が破産申請するケースが多く見られましたが、コロナウィルスの影響がそれに拍車をかけると見られています。
さて、引用した記事の最後の部分で、専門家のコメントが引用されているのですが、
“The genre is toast..."
とあります。
ここで、"the genre"とは、デパートやショッピングモールなどの形態を指していると思いますが、"toast"の表現は初めて見るものでした。
食パンの「トースト」と同じなんですが、スラングで、
One that is doomed, in trouble, or unworthy of further consideration
(American Heritage Dictionary)
という意味で用いられることを知りました。
つまり、おしまいになった、もうダメになってしまった、というような意味です。
食パンのトーストがこのような意味で用いられるようになったのは不思議な気がします。
Online Etymology Dictionaryによれば、スラングの用法は比較的新しく、1987年から見られるそうですが、コンピュータなど機械が壊れて駄目になってしまったことを"fried"と表現するのと同じようなもので、また「食べられるべくして供される」という意味で使われるフレーズ("to be had on toast")とも関連して発生したのではないかとのことです。
コロナウィルスの影響で、食料品を扱うスーパーマーケットの店舗を除いて休業状態になっているためです。
駅前のデパートには久しく行っていませんが、こちらも食料品フロア以外は閉めていると聞いています。
ここ数年、デパートの経営統合や中核都市店舗の撤退が相次いでいましたが、新型コロナウィルスに影響により、さらに淘汰が加速するという見方があります。
デパートは生き残れるのでしょうか?
American department stores, once all-powerful shopping meccas that anchored malls and Main Streets across the country, have been dealt blow after blow in the past decade. J.C. Penney and Sears were upended by hedge funds. Macy’s has been closing stores and cutting corporate staff. Barneys New York filed for bankruptcy last year.
But nothing compares to the shock the weakened industry has taken from the coronavirus pandemic. The sales of clothing and accessories fell by more than half in March, a trend that is expected to only get worse in April. The entire executive team at Lord & Taylor was let go this month. Nordstrom has canceled orders and put off paying its vendors. The Neiman Marcus Group, the most glittering of the American department store chains, is expected to declare bankruptcy in the coming days, the first major retailer felled during the current crisis.
It is not likely to be the last.
“The department stores, which have been failing slowly for a very long time, really don’t get over this,” said Mark A. Cohen, the director of retail studies at Columbia University’s Business School. “The genre is toast, and looking at the other side of this, there are very few who are likely to survive.”
(The Death of the Department Store: ‘Very Few Are Likely to Survive.’ New York Times. April 21, 2020.)
考えてみると、冒頭に書いた郊外のショッピングモールや家電量販店が、デパートの顧客を奪ったものですが、そのショッピングモールですら、今後経営は危ういと思われます。
アメリカではこの10年くらい、大手デパートや量販店が破産申請するケースが多く見られましたが、コロナウィルスの影響がそれに拍車をかけると見られています。
さて、引用した記事の最後の部分で、専門家のコメントが引用されているのですが、
“The genre is toast..."
とあります。
ここで、"the genre"とは、デパートやショッピングモールなどの形態を指していると思いますが、"toast"の表現は初めて見るものでした。
食パンの「トースト」と同じなんですが、スラングで、
One that is doomed, in trouble, or unworthy of further consideration
(American Heritage Dictionary)
という意味で用いられることを知りました。
つまり、おしまいになった、もうダメになってしまった、というような意味です。
食パンのトーストがこのような意味で用いられるようになったのは不思議な気がします。
Online Etymology Dictionaryによれば、スラングの用法は比較的新しく、1987年から見られるそうですが、コンピュータなど機械が壊れて駄目になってしまったことを"fried"と表現するのと同じようなもので、また「食べられるべくして供される」という意味で使われるフレーズ("to be had on toast")とも関連して発生したのではないかとのことです。
2020年4月21日火曜日
hairy situation
記事の引用からお読み下さい。
A California TV reporter got into a hairy situation while filing a report from her bathroom - when her naked hubby was caught in the shower, according to a report.
Melinda Meza of Sacramento's KCRA3 recorded herself cutting here bangs for a story about hairstylists during the coronavirus quarantine when her camera captured more than she bargained for, according to the Daily Mail.
Her husband, Mike de Lambert, apparently is seen in a reflection in the background, unaware that his privates were beamed over the airwaves.
(Yaron Steinbuch. TV reporter accidentally records husband naked in the shower. New York Post. April 20, 2020.)
新型コロナウィルスの感染拡大防止で在宅勤務を余儀なくされている人たちの中には、テレビやラジオ局で働く人たちもいます。
小生はテレビが自宅に無いので見る機会がありませんが、ニュースのレポーターが自宅から報道番組に参加するというようなことは欧米では普通に行われているようです。
引用した記事によりますと、加州・サクラメントのテレビ局に勤める女性レポーターによる自宅からの中継映像に、裸でシャワーを浴びていると思われるパートナーの様子が映り込むというハプニングが起きました。
記事の映像を見てみますと、隣接するシャワールームの様子が鏡に映ったものが中継の映像に入り込んだような感じで、想像するよりもあからさまでは無いのですが、ハプニングには違いありません。
さて、記事ではハプニングについて、
a hairy situation
だと表現しているのですが、コンテクストから意味は想像がつくところではありますが、この"hairy"という形容詞の意味を調べてみました。
Merriam-Websterで検索すると、
tending to cause nervous tension (as from danger)
difficult to deal with or comprehend
という定義が当たると思われました。英和辞書では、冷や冷やする、とか骨の折れる、困難な、危険な、といった日本語が見えます。
"hairy"(毛の多い)という意味と直感的に結びつかなかったのでもう少し調べてみると、非常に興味深い発見がありました。
何と、恐怖を意味する"horror"と"hair"は語源的につながっている、というのです。(詳しくはこちら。)
要約しますと、"horror"の語源を辿ると、ラテン語horrereにつながるのですが、このラテン語動詞は髪の毛を逆立てるという意味なのでした。
つまり、我々が恐怖を体験するとき、身の毛が総毛立つ、と表現しますが、まさしく、語源もそうなっているということなのです。
“hairy situation”という時の”hairy”が言わんとするところは、この毛が逆立つ感覚の事なんだということが分かりました。(件の女性レポーターは事後に映像を見て、総毛立つような感覚にさせられたことでしょう。)
同じく“hairy”が使われている表現として、以前取り上げた、"hairy eyeball"もご覧ください。
A California TV reporter got into a hairy situation while filing a report from her bathroom - when her naked hubby was caught in the shower, according to a report.
Melinda Meza of Sacramento's KCRA3 recorded herself cutting here bangs for a story about hairstylists during the coronavirus quarantine when her camera captured more than she bargained for, according to the Daily Mail.
Her husband, Mike de Lambert, apparently is seen in a reflection in the background, unaware that his privates were beamed over the airwaves.
(Yaron Steinbuch. TV reporter accidentally records husband naked in the shower. New York Post. April 20, 2020.)
新型コロナウィルスの感染拡大防止で在宅勤務を余儀なくされている人たちの中には、テレビやラジオ局で働く人たちもいます。
小生はテレビが自宅に無いので見る機会がありませんが、ニュースのレポーターが自宅から報道番組に参加するというようなことは欧米では普通に行われているようです。
引用した記事によりますと、加州・サクラメントのテレビ局に勤める女性レポーターによる自宅からの中継映像に、裸でシャワーを浴びていると思われるパートナーの様子が映り込むというハプニングが起きました。
記事の映像を見てみますと、隣接するシャワールームの様子が鏡に映ったものが中継の映像に入り込んだような感じで、想像するよりもあからさまでは無いのですが、ハプニングには違いありません。
さて、記事ではハプニングについて、
a hairy situation
だと表現しているのですが、コンテクストから意味は想像がつくところではありますが、この"hairy"という形容詞の意味を調べてみました。
Merriam-Websterで検索すると、
tending to cause nervous tension (as from danger)
difficult to deal with or comprehend
という定義が当たると思われました。英和辞書では、冷や冷やする、とか骨の折れる、困難な、危険な、といった日本語が見えます。
"hairy"(毛の多い)という意味と直感的に結びつかなかったのでもう少し調べてみると、非常に興味深い発見がありました。
何と、恐怖を意味する"horror"と"hair"は語源的につながっている、というのです。(詳しくはこちら。)
要約しますと、"horror"の語源を辿ると、ラテン語horrereにつながるのですが、このラテン語動詞は髪の毛を逆立てるという意味なのでした。
つまり、我々が恐怖を体験するとき、身の毛が総毛立つ、と表現しますが、まさしく、語源もそうなっているということなのです。
“hairy situation”という時の”hairy”が言わんとするところは、この毛が逆立つ感覚の事なんだということが分かりました。(件の女性レポーターは事後に映像を見て、総毛立つような感覚にさせられたことでしょう。)
同じく“hairy”が使われている表現として、以前取り上げた、"hairy eyeball"もご覧ください。
2020年4月20日月曜日
go "dark"
米国では新型コロナウィルス感染症の死者が4万人に迫っている中、食料品等を扱うスーパーマーケット従業員を如何に感染から守るかが課題になっています。
Dozens of grocery store workers have died from the coronavirus, despite masks, temperature checks and capacity restrictions to keep them safe. So far, supermarkets have resisted the most draconian policy: banning customers from coming inside.
However, some worker experts, union leaders and small grocery owners believe it has become too dangerous to let customers browse aisles, coming into close range with workers. Grocery stores are still flooded with customers, and experts say it's time for large chains to go "dark" to the public and convert to curbside pickup and home delivery for food and other essential goods.
"Careless customers" are "probably the biggest threat" to workers right now, according to Marc Perrone, president of the United Food and Commercial Workers' union. The union said 85% of its grocery store member workers reported that customers are not practicing social distancing in stores.
(Nathaniel Meyersohn. Experts say it may be time for grocery stores to ban customers from coming inside because of Covid-19. CNN. April 20, 2020.)
取り上げたい表現は、引用部分の中ほど、
it's time for large chains to go "dark" to the public
とある部分の、"go dark"という表現です。
この週末の日曜日ですが、車で買い物に出かけたところ、国道沿いの飲食店の多くが休業しているのを目にしました。
駐車場入り口がロープで閉鎖されており、店舗内は真っ暗(dark)です。
ご
説明の必要もありませんが、"dark"は暗いという意味の形容詞ですが、閉まっている(closed)、つまり休業中である、という意味もあります。
記事での用例は、"go "dark" to the public"ということで、「表向きには」休業(と見せかける)、ということのようです。
つまり、ウィルス感染しているかもしれないお客さんが大勢押し寄せて従業員が感染してしまうかもしれない可能性を可能な限り減らすため、店舗内は立ち入りできないようにし、自宅配送やピックアップ(テイクアウト)のみの営業にするというものです。
私の住む近所のレストランはテイクアウトのみの営業への切り替えが加速しているようです。いずれスーパーマーケットも同じような営業形態をとることになるかも知れないと思いました。
Dozens of grocery store workers have died from the coronavirus, despite masks, temperature checks and capacity restrictions to keep them safe. So far, supermarkets have resisted the most draconian policy: banning customers from coming inside.
However, some worker experts, union leaders and small grocery owners believe it has become too dangerous to let customers browse aisles, coming into close range with workers. Grocery stores are still flooded with customers, and experts say it's time for large chains to go "dark" to the public and convert to curbside pickup and home delivery for food and other essential goods.
"Careless customers" are "probably the biggest threat" to workers right now, according to Marc Perrone, president of the United Food and Commercial Workers' union. The union said 85% of its grocery store member workers reported that customers are not practicing social distancing in stores.
(Nathaniel Meyersohn. Experts say it may be time for grocery stores to ban customers from coming inside because of Covid-19. CNN. April 20, 2020.)
取り上げたい表現は、引用部分の中ほど、
it's time for large chains to go "dark" to the public
とある部分の、"go dark"という表現です。
この週末の日曜日ですが、車で買い物に出かけたところ、国道沿いの飲食店の多くが休業しているのを目にしました。
駐車場入り口がロープで閉鎖されており、店舗内は真っ暗(dark)です。
ご
説明の必要もありませんが、"dark"は暗いという意味の形容詞ですが、閉まっている(closed)、つまり休業中である、という意味もあります。
記事での用例は、"go "dark" to the public"ということで、「表向きには」休業(と見せかける)、ということのようです。
つまり、ウィルス感染しているかもしれないお客さんが大勢押し寄せて従業員が感染してしまうかもしれない可能性を可能な限り減らすため、店舗内は立ち入りできないようにし、自宅配送やピックアップ(テイクアウト)のみの営業にするというものです。
私の住む近所のレストランはテイクアウトのみの営業への切り替えが加速しているようです。いずれスーパーマーケットも同じような営業形態をとることになるかも知れないと思いました。
2020年4月17日金曜日
Michigander
アメリカのミシガン州に住む人のことを、
Michigander
と言うそうです。
こういう表現や単語は知っていなければそれまでの話で、知らなくても困ることはないのですが、個人的には面白いと思っています。
さて、その"Michigander"が今、世界で注目されています。
LANSING, Mich. (AP) — Thousands of flag-waving, honking protesters drove past the Michigan Capitol on Wednesday to show their displeasure with Gov. Gretchen Whitmer’s orders to keep people at home and businesses locked during the coronavirus outbreak.
As snow fell, others got out of their vehicles and raised signs with messages such as “Gov. Whitmer We Are Not Prisoners” and “Michigander Against Gretchens Abuses.”
Hours later, Whitmer shot back, telling reporters that the rally put health at risk.
The “Operation Gridlock” protest was organized by the Michigan Conservative Coalition. The ripples were widely felt: Traffic was barely moving for miles in some areas of Lansing.
“This arbitrary blanket spread of shutting down businesses, about putting all of these workers out of business, is just a disaster. It's an economic disaster for Michigan,” coalition member Meshawn Maddock said. “And people are sick and tired of it.”
('Sick and Tired': Thousands Roil Capitol Over Whitmer Orders. US News & World Report. April 15, 2020.)
“Michigander Against Gretchens Abuses”などと書かれたプラカードを掲げている人たちは、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために外出自粛を呼びかける州知事Gretchen Whitmer氏への敵対心を露にして集まったミシガン州住民です。
外出禁止や自粛、店舗の休業や閉鎖に伴う閉塞感に反発の声が少しづつ高まっているものですが、もう我慢できない!という不満が、まずはミシガン州で爆発した模様です。
このような動きは米国内で今後加速するかもしれませんし、ひょっとすると世界各国に飛び火するんじゃないかと思います。(日本では国民性から、中々そうはならないような気もしますが。)
さて、"Michigander"という単語に戻りますと、この語は"Michigan"と"gander"の混成(かばん語)なんだそうです。
では、"gander"は何かというと、ガチョウのことだそうです。この語は「まぬけ」という意味でも使われることから、"Michigander"という言い草にはやや侮蔑的なニュアンスが含まれるようですが、同じくミシガン州民を意味する "Michiganer" や "Michiganite"、"Michiganese"、"Michigine" よりも好んで用いられるということを考えると、ある意味自虐的に用いられる表現と言えるかも知れません。
American Heritage Dictionaryの語源解説によれば、"Michigander"という名称は当時は準州の扱いだったミシガンの知事であったLewis Cassという人に、政敵がつけたあだ名だったとか。(ウィキペディアによると、その政敵というのはあの有名なエイブラハム・リンカーンだったそうです。)
以前取り上げた、Tokyoite、Sydneysider、もご覧ください。
Michigander
と言うそうです。
こういう表現や単語は知っていなければそれまでの話で、知らなくても困ることはないのですが、個人的には面白いと思っています。
さて、その"Michigander"が今、世界で注目されています。
LANSING, Mich. (AP) — Thousands of flag-waving, honking protesters drove past the Michigan Capitol on Wednesday to show their displeasure with Gov. Gretchen Whitmer’s orders to keep people at home and businesses locked during the coronavirus outbreak.
As snow fell, others got out of their vehicles and raised signs with messages such as “Gov. Whitmer We Are Not Prisoners” and “Michigander Against Gretchens Abuses.”
Hours later, Whitmer shot back, telling reporters that the rally put health at risk.
The “Operation Gridlock” protest was organized by the Michigan Conservative Coalition. The ripples were widely felt: Traffic was barely moving for miles in some areas of Lansing.
“This arbitrary blanket spread of shutting down businesses, about putting all of these workers out of business, is just a disaster. It's an economic disaster for Michigan,” coalition member Meshawn Maddock said. “And people are sick and tired of it.”
('Sick and Tired': Thousands Roil Capitol Over Whitmer Orders. US News & World Report. April 15, 2020.)
“Michigander Against Gretchens Abuses”などと書かれたプラカードを掲げている人たちは、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために外出自粛を呼びかける州知事Gretchen Whitmer氏への敵対心を露にして集まったミシガン州住民です。
外出禁止や自粛、店舗の休業や閉鎖に伴う閉塞感に反発の声が少しづつ高まっているものですが、もう我慢できない!という不満が、まずはミシガン州で爆発した模様です。
このような動きは米国内で今後加速するかもしれませんし、ひょっとすると世界各国に飛び火するんじゃないかと思います。(日本では国民性から、中々そうはならないような気もしますが。)
さて、"Michigander"という単語に戻りますと、この語は"Michigan"と"gander"の混成(かばん語)なんだそうです。
では、"gander"は何かというと、ガチョウのことだそうです。この語は「まぬけ」という意味でも使われることから、"Michigander"という言い草にはやや侮蔑的なニュアンスが含まれるようですが、同じくミシガン州民を意味する "Michiganer" や "Michiganite"、"Michiganese"、"Michigine" よりも好んで用いられるということを考えると、ある意味自虐的に用いられる表現と言えるかも知れません。
American Heritage Dictionaryの語源解説によれば、"Michigander"という名称は当時は準州の扱いだったミシガンの知事であったLewis Cassという人に、政敵がつけたあだ名だったとか。(ウィキペディアによると、その政敵というのはあの有名なエイブラハム・リンカーンだったそうです。)
以前取り上げた、Tokyoite、Sydneysider、もご覧ください。
2020年4月16日木曜日
良い意味だけではなかった? ― windfall
新型コロナウィルスの感染拡大で経済が大打撃を受ける中、各国で現金給付などの緊急支援策が講じられています。
日本では、やれ10万円だ、30万円だ、とか、所得制限をどうするだとか、揉めていますが、米国では景気刺激策としての給付が先日から実施されたらしく、メディアでも取り上げられています。
一人あたり1,200米ドルの支援策は"stimulus check"と呼ばれています。"check"というからには小切手が郵送されるのかと思ったら、どうやら現金が口座に直接振り込まれるようです。
この給付金が既に死亡した家族にも支払われたというのがニュースになっています。
The federal stimulus checks received by millions of Americans Wednesday to help ease the economic windfall caused by the coronavirus pandemic were also sent to unexpected recipients — dead people.
Numerous Americans took to social media to share tales of the misdirected dough delivered as part of the $2.2 trillion bailout package passed by Congress last month, including Republican Congressman Thomas Massie.
The Kentucky lawmaker tweeted an image of a text from a friend whose deceased father received a $1,200 check. The father died in 2018.
(Kenneth Garger. Coronavirus stimulus checks are being sent to dead people. New York Post. April 15, 2020.)
この記事を読んで、あっと思ったのです。それは、
to help ease the economic windfall caused by the coronavirus pandemic
という箇所の"windfall"です。
この"windfall"については以前取り上げたことがありますが、意味するところは「棚ぼた」、つまり思いがけない収入や利益のことを指すと理解していました。
ところが、ここでの"(economic) windfall"はまるで逆の意味のようです。パンデミックによってもたらされた("caused by the coronavirus pandemic")という形容が付いていますから。
文の解釈を誤ったかと思い、何度か読み返してみたものの、"ease"(軽減する、緩和する)という動詞の目的語となっていることからも、やはり"windfall"にはネガティヴな意味があると解釈せざるを得ないと思われました。
同じく"stimulus check"についての別の記事を引用してみます。
While wealthy Americans are not eligible for the comparatively measly $1,200 stimulus checks that are now being disbursed to many Americans, they are on pace to do even better. 43,000 taxpayers, who earn more than $1 million annually, are each set to receive a $1.7 million windfall, on average, thanks to a provision buried in the Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security (CARES) Act.
(Shahar Ziv. How Some Rich Americans Are Getting Stimulus ‘Checks’ Averaging $1.7 Million. Forbes. April 14, 2020.)
同じ"windfall"ですが、先に引用した記事とは意味合いの違いが読み取れると思います。つまり、ニュアンスが全く逆です。
そこで片っ端から手元の辞書、オンライン辞書を当たるのですが、利益や臨時収入といったポジティヴな意味に加えて、その逆の「損失」や「収入減」を載せているものは皆無でした。
果たして、誤用では?とも思われるのですが、ご存知の方はお教えいただけると幸いです。
ちなみに、コーパスも当たってはみましたが、ネガティヴな用例は見当たりません。
そもそも"windfall"とは強い風の影響で地面に落ちてしまった果実を指していたもので、思いがけない利得という意味はそこから発展したものです。
The notion connecting the tree sense of windfall with the sense of an unexpected gain comes from the notion of fallen fruit being there for anyone’s taking.
(Merriam-Websterオンラインより)
ところで、地面に落下してしまった果実は、通りがかった人がそれを拾う分には利得でしょうが、果実園の人にとっては損失、という見方もできるかもしれません。
日本では、やれ10万円だ、30万円だ、とか、所得制限をどうするだとか、揉めていますが、米国では景気刺激策としての給付が先日から実施されたらしく、メディアでも取り上げられています。
一人あたり1,200米ドルの支援策は"stimulus check"と呼ばれています。"check"というからには小切手が郵送されるのかと思ったら、どうやら現金が口座に直接振り込まれるようです。
この給付金が既に死亡した家族にも支払われたというのがニュースになっています。
The federal stimulus checks received by millions of Americans Wednesday to help ease the economic windfall caused by the coronavirus pandemic were also sent to unexpected recipients — dead people.
Numerous Americans took to social media to share tales of the misdirected dough delivered as part of the $2.2 trillion bailout package passed by Congress last month, including Republican Congressman Thomas Massie.
The Kentucky lawmaker tweeted an image of a text from a friend whose deceased father received a $1,200 check. The father died in 2018.
(Kenneth Garger. Coronavirus stimulus checks are being sent to dead people. New York Post. April 15, 2020.)
この記事を読んで、あっと思ったのです。それは、
to help ease the economic windfall caused by the coronavirus pandemic
という箇所の"windfall"です。
この"windfall"については以前取り上げたことがありますが、意味するところは「棚ぼた」、つまり思いがけない収入や利益のことを指すと理解していました。
ところが、ここでの"(economic) windfall"はまるで逆の意味のようです。パンデミックによってもたらされた("caused by the coronavirus pandemic")という形容が付いていますから。
文の解釈を誤ったかと思い、何度か読み返してみたものの、"ease"(軽減する、緩和する)という動詞の目的語となっていることからも、やはり"windfall"にはネガティヴな意味があると解釈せざるを得ないと思われました。
同じく"stimulus check"についての別の記事を引用してみます。
While wealthy Americans are not eligible for the comparatively measly $1,200 stimulus checks that are now being disbursed to many Americans, they are on pace to do even better. 43,000 taxpayers, who earn more than $1 million annually, are each set to receive a $1.7 million windfall, on average, thanks to a provision buried in the Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security (CARES) Act.
(Shahar Ziv. How Some Rich Americans Are Getting Stimulus ‘Checks’ Averaging $1.7 Million. Forbes. April 14, 2020.)
同じ"windfall"ですが、先に引用した記事とは意味合いの違いが読み取れると思います。つまり、ニュアンスが全く逆です。
そこで片っ端から手元の辞書、オンライン辞書を当たるのですが、利益や臨時収入といったポジティヴな意味に加えて、その逆の「損失」や「収入減」を載せているものは皆無でした。
果たして、誤用では?とも思われるのですが、ご存知の方はお教えいただけると幸いです。
ちなみに、コーパスも当たってはみましたが、ネガティヴな用例は見当たりません。
そもそも"windfall"とは強い風の影響で地面に落ちてしまった果実を指していたもので、思いがけない利得という意味はそこから発展したものです。
The notion connecting the tree sense of windfall with the sense of an unexpected gain comes from the notion of fallen fruit being there for anyone’s taking.
(Merriam-Websterオンラインより)
ところで、地面に落下してしまった果実は、通りがかった人がそれを拾う分には利得でしょうが、果実園の人にとっては損失、という見方もできるかもしれません。
2020年4月15日水曜日
play it by ear
先行きの見えない新型コロナウィルスの感染拡大。世界各国で感染を抑え込むべく、ロックダウンなどの措置が取られています。
欧州では徐々にロックダウンの解除に踏み切り始めたとの報道がありますが、再び感染拡大につながるリスクもあり、綱渡りの状況が続きます。
BERLIN — As they take their first tentative steps toward lifting coronavirus lockdowns, European governments face a precarious balancing act, with any misstep potentially deadly.
Leaders must weigh costs to the economy, mental health and education against the potential for a spike in cases that snaps back any progress toward “flattening the curve.”
The first easing of restrictions began this week, with Austria reopening some nonessential businesses Tuesday. Denmark is expected to allow children to return to school this week. And Spain has allowed construction and factory workers to go back, though a national lockdown otherwise remains in effect.
(Loveday Morris. Europe starts to walk the ‘tightrope’ out of coronavirus lockdown. The Washington Post. April 14, 2020.)
ちょうどイースターの休暇明けとなった今週からオーストリア、デンマーク、スペインなどで、学校への登校や、企業活動の再開が段階的に行われているようです。
果たして感染拡大の抑止状態を保つことができるのか?他国、特にアメリカが注視しています。
記事は以下のように続きます。
Their progress is likely to be carefully watched from across the Atlantic, where President Trump is feuding with governors about how and when to reopen the economy.
While decisions to shutter schools, close borders and tell citizens to stay home came relatively swiftly, the considerations on lifting restrictions are slow and fraught, requiring an acceptance of an increased risk to public health. There are no established best practices for timing or sequencing. And policymakers have to be ready to adjust course if new outbreaks occur.
“We have to play it by ear, because there is no gold standard on how to do it,” said Frank Ulrich Montgomery, chair of the World Medical Association.
(ibid.)
段階的なロックダウン解除は感染の状況を見極めながら行わざるを得ないところであり、前例もない状況下での舵取りが求められるものです。本文中に引用されているコメント、
We have to play it by ear...
は、あまり馴染みのない表現なのですが、「ぶっつけ本番でやる」、「即席でやる」という意味です。
そもそも、"play... by ear"には、音楽の演奏を楽譜無しでやる(つまり、耳コピ、ということですね)という意味で使われており、そこから派生した表現だと思われます。
日本では緊急事態宣言が出されて1週間が過ぎたところですが、果たして5月始めには解除されることになるのか、これまた不安が募るところであります。
欧州では徐々にロックダウンの解除に踏み切り始めたとの報道がありますが、再び感染拡大につながるリスクもあり、綱渡りの状況が続きます。
BERLIN — As they take their first tentative steps toward lifting coronavirus lockdowns, European governments face a precarious balancing act, with any misstep potentially deadly.
Leaders must weigh costs to the economy, mental health and education against the potential for a spike in cases that snaps back any progress toward “flattening the curve.”
The first easing of restrictions began this week, with Austria reopening some nonessential businesses Tuesday. Denmark is expected to allow children to return to school this week. And Spain has allowed construction and factory workers to go back, though a national lockdown otherwise remains in effect.
(Loveday Morris. Europe starts to walk the ‘tightrope’ out of coronavirus lockdown. The Washington Post. April 14, 2020.)
ちょうどイースターの休暇明けとなった今週からオーストリア、デンマーク、スペインなどで、学校への登校や、企業活動の再開が段階的に行われているようです。
果たして感染拡大の抑止状態を保つことができるのか?他国、特にアメリカが注視しています。
記事は以下のように続きます。
Their progress is likely to be carefully watched from across the Atlantic, where President Trump is feuding with governors about how and when to reopen the economy.
While decisions to shutter schools, close borders and tell citizens to stay home came relatively swiftly, the considerations on lifting restrictions are slow and fraught, requiring an acceptance of an increased risk to public health. There are no established best practices for timing or sequencing. And policymakers have to be ready to adjust course if new outbreaks occur.
“We have to play it by ear, because there is no gold standard on how to do it,” said Frank Ulrich Montgomery, chair of the World Medical Association.
(ibid.)
段階的なロックダウン解除は感染の状況を見極めながら行わざるを得ないところであり、前例もない状況下での舵取りが求められるものです。本文中に引用されているコメント、
We have to play it by ear...
は、あまり馴染みのない表現なのですが、「ぶっつけ本番でやる」、「即席でやる」という意味です。
そもそも、"play... by ear"には、音楽の演奏を楽譜無しでやる(つまり、耳コピ、ということですね)という意味で使われており、そこから派生した表現だと思われます。
日本では緊急事態宣言が出されて1週間が過ぎたところですが、果たして5月始めには解除されることになるのか、これまた不安が募るところであります。
2020年4月14日火曜日
faux
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、多くのイベントの開催が見合わせとなっていますが、国内ではプロ野球も開幕の見通しが立たないと報道されています。
一方、海を越えて、台湾ではプロ野球の試合は行われているという記事に目が留まりました。ただし、「無観客試合」というのでしょうか、観客の密集を発生させない状態での開催のようです。
いや、”無観客”は正しくありません、スタンドに観客がいます(!?)
マネキン人形ですが・・・。
These baseball fans are real phonies.
Bizarre images show cardboard cutouts, mannequins and drum-playing robots filling the stands at Taiwan’s Taoyuan Baseball Stadium instead of real fans when the Chinese Professional Baseball League restarted its season Sunday after a month-long coronavirus lockout.
The faux-fans were dolled up in real hats and shirts of the home team the Rakuten Monkeys, some pointing toward the field and others holding signs over their heads — via zip ties around their plastic wrists.
The stunt was a concession to COVID-19 social-distancing requirements that remain in place, even with play resuming.
“We are the first pro-baseball league to start playing in the world” during the coronavirus pandemic, the league said in a statement, according to AFP.
(Jorge Fitz-Gibbon. Baseball league restarts in Taiwan with robot and mannequin ‘fans’ in seats. New York Post. April 13, 2020.)
災厄の中、ユニークな試みではないかと思いました。
スタンドを彩るのは様々な種類のマネキン人形で、
faux-fans
と表現されています。
"faux"というのはフランス語ですが、英語対訳としては"false"が相当します。
人造、模造、偽の、という意味です。(以前取り上げた、"faux-pas"もご覧ください。)
ところで、楽天は日本企業ですが、台湾にもプロ野球チームを持っているとは知りませんでした。
一方、海を越えて、台湾ではプロ野球の試合は行われているという記事に目が留まりました。ただし、「無観客試合」というのでしょうか、観客の密集を発生させない状態での開催のようです。
いや、”無観客”は正しくありません、スタンドに観客がいます(!?)
マネキン人形ですが・・・。
These baseball fans are real phonies.
Bizarre images show cardboard cutouts, mannequins and drum-playing robots filling the stands at Taiwan’s Taoyuan Baseball Stadium instead of real fans when the Chinese Professional Baseball League restarted its season Sunday after a month-long coronavirus lockout.
The faux-fans were dolled up in real hats and shirts of the home team the Rakuten Monkeys, some pointing toward the field and others holding signs over their heads — via zip ties around their plastic wrists.
The stunt was a concession to COVID-19 social-distancing requirements that remain in place, even with play resuming.
“We are the first pro-baseball league to start playing in the world” during the coronavirus pandemic, the league said in a statement, according to AFP.
(Jorge Fitz-Gibbon. Baseball league restarts in Taiwan with robot and mannequin ‘fans’ in seats. New York Post. April 13, 2020.)
災厄の中、ユニークな試みではないかと思いました。
スタンドを彩るのは様々な種類のマネキン人形で、
faux-fans
と表現されています。
"faux"というのはフランス語ですが、英語対訳としては"false"が相当します。
人造、模造、偽の、という意味です。(以前取り上げた、"faux-pas"もご覧ください。)
ところで、楽天は日本企業ですが、台湾にもプロ野球チームを持っているとは知りませんでした。
2020年4月13日月曜日
anosmia
新型コロナウィルス感染症に見られる特徴的な症状として、味覚や嗅覚の異常が注目され始めています。
最近の報道では、要職にある立場の人や著名人での感染事例が報道されるようになっていますが、飲食の際に味が全くしなかった、普段よりも味が薄く感じた、などの声と共に取り上げられているのをよく目にします。
嗅覚の異常を専門用語では、
anosmia
ということを以下の記事をきっかけに知りました。
Bourne has not had the widely recognized coronavirus symptoms -- a cough or high fever -- and therefore is not eligible to be tested by the UK's National Health Service (NHS). But her experience of suddenly losing her sense of smell, combined with "weird head rushes," headaches and exhaustion led her doctor to diagnose her "straight off the bat" with Covid-19 over the phone.
While there have yet to be robust studies on the link between coronavirus and smell, doctors have reported anecdotally that losing the ability to smell may be among the virus's symptoms -- but how widespread that is, and how long it might last, is unclear.
"I feel lucky I don't have the really scary symptoms," the 33-year-old author says. However, she describes her loss of the sense of smell, or anosmia, as "one of the most upsetting things I've ever gone through because you're not in the driving seat.... I just feel really powerless and scared."
(Sarah Dean. Sense of smell was lost by some people weeks ago. They're still waiting for it to come back. CNN. April 13, 2020.)
馴染みのある単語ではありませんが、"anosmia"は欠如を意味する接頭辞a-に、臭いを意味するギリシャ語osmeが付いたものです。
同じく嗅覚異常を意味する単語では、"hyposmia"というものもあるようですが、こちらも過小や不足を意味する接頭辞hypo-に、同じくギリシャ語osmeが付いたものです。
The thing many people experiencing new-onset anosmia or hyposmia -- a partial smell loss -- during the coronavirus pandemic want to know is how long is it going to last? Will it be permanent?
(ibid.)
嗅覚にしても、味覚にしても、人間は五感で食事を楽しむ動物ですから、これらの感覚は食べるという行為の喜びと密接につながっています。
食事をしても美味しく感じることができない、楽しくない、というのは相当のストレスでしょう。また、ものが焦げる臭いなども気づかないといったこともあると、日常生活上の支障にもなります。
新型コロナウィルスとこれら嗅覚・味覚異常との直接の関連は実のところまだはっきりしていないらしく、感染者が訴える症状がどのような原因で発生し、どれくらい続くのかについてもまだ分からない点が多いそうです。
改めて、恐ろしい感染症だという印象を持ちました。
最近の報道では、要職にある立場の人や著名人での感染事例が報道されるようになっていますが、飲食の際に味が全くしなかった、普段よりも味が薄く感じた、などの声と共に取り上げられているのをよく目にします。
嗅覚の異常を専門用語では、
anosmia
ということを以下の記事をきっかけに知りました。
Bourne has not had the widely recognized coronavirus symptoms -- a cough or high fever -- and therefore is not eligible to be tested by the UK's National Health Service (NHS). But her experience of suddenly losing her sense of smell, combined with "weird head rushes," headaches and exhaustion led her doctor to diagnose her "straight off the bat" with Covid-19 over the phone.
While there have yet to be robust studies on the link between coronavirus and smell, doctors have reported anecdotally that losing the ability to smell may be among the virus's symptoms -- but how widespread that is, and how long it might last, is unclear.
"I feel lucky I don't have the really scary symptoms," the 33-year-old author says. However, she describes her loss of the sense of smell, or anosmia, as "one of the most upsetting things I've ever gone through because you're not in the driving seat.... I just feel really powerless and scared."
(Sarah Dean. Sense of smell was lost by some people weeks ago. They're still waiting for it to come back. CNN. April 13, 2020.)
馴染みのある単語ではありませんが、"anosmia"は欠如を意味する接頭辞a-に、臭いを意味するギリシャ語osmeが付いたものです。
同じく嗅覚異常を意味する単語では、"hyposmia"というものもあるようですが、こちらも過小や不足を意味する接頭辞hypo-に、同じくギリシャ語osmeが付いたものです。
The thing many people experiencing new-onset anosmia or hyposmia -- a partial smell loss -- during the coronavirus pandemic want to know is how long is it going to last? Will it be permanent?
(ibid.)
嗅覚にしても、味覚にしても、人間は五感で食事を楽しむ動物ですから、これらの感覚は食べるという行為の喜びと密接につながっています。
食事をしても美味しく感じることができない、楽しくない、というのは相当のストレスでしょう。また、ものが焦げる臭いなども気づかないといったこともあると、日常生活上の支障にもなります。
新型コロナウィルスとこれら嗅覚・味覚異常との直接の関連は実のところまだはっきりしていないらしく、感染者が訴える症状がどのような原因で発生し、どれくらい続くのかについてもまだ分からない点が多いそうです。
改めて、恐ろしい感染症だという印象を持ちました。
2020年4月10日金曜日
three cheers
記事の引用からどうぞ。
Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine
Doctors warn us that we can’t feel truly safe against the novel coronavirus until an effective vaccine is developed. Fortunately, there’s good news on that front. Both in the United States and elsewhere, many vaccines are already either being tested on humans or will be soon.
Two clinical trials are in process in the United States. One underway in Seattle uses two doses injected into the bloodstream while a second, being performed in Kansas City and Philadelphia, merely pricks the skin and is followed by a small electric shock to help the chemicals penetrate deeper into the body. Researchers at the University of Pittsburgh School of Medicine are applying to the Food and Drug Administration to put a third potential vaccine into clinical trials soon.
(Henry Olsen. Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine. The Washington Post. April 9, 2020.)
新型コロナウィルスによる感染症のワクチンの開発が急ピッチで進められています。
医薬品の開発には動物での非臨床試験に始まり、人での安全性の確認や有効性の検証などを経て、長い年月をかけて行われるところ、既存の医薬品がコロナウィルスに有効だという報告もあり、臨床試験がスタートしているものもあるようです。
ということで、記事のタイトルなんですが、
Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine
とあります。
製薬メーカー頑張れ!というところでしょうか、"three cheers (for)"というのは、辞書を引くと、
万歳三唱
とありました。
英語文化でも「万歳三唱」とは、不勉強にして知りませんでした。
"three cheers"も「万歳三唱」も3という数字が同じというのは興味深いところです。
英語での"three cheers"とは、
hip, hip, hooray(もしくは、hurrah)
という発声を3回繰り返すというものだそうです。
ちなみに実際にはどんな感じなんだろうと思ってネットの動画を見てみますと、最初の"hip, hip..."は一人が掛け声のように(また、やや早口で)発し、続く"...hooray (hurrah)"を全員が唱和する、というような感じでした。
これを読んだ貴方は、英語国民に混じっても自信をもって万歳三唱できますね(笑)
Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine
Doctors warn us that we can’t feel truly safe against the novel coronavirus until an effective vaccine is developed. Fortunately, there’s good news on that front. Both in the United States and elsewhere, many vaccines are already either being tested on humans or will be soon.
Two clinical trials are in process in the United States. One underway in Seattle uses two doses injected into the bloodstream while a second, being performed in Kansas City and Philadelphia, merely pricks the skin and is followed by a small electric shock to help the chemicals penetrate deeper into the body. Researchers at the University of Pittsburgh School of Medicine are applying to the Food and Drug Administration to put a third potential vaccine into clinical trials soon.
(Henry Olsen. Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine. The Washington Post. April 9, 2020.)
新型コロナウィルスによる感染症のワクチンの開発が急ピッチで進められています。
医薬品の開発には動物での非臨床試験に始まり、人での安全性の確認や有効性の検証などを経て、長い年月をかけて行われるところ、既存の医薬品がコロナウィルスに有効だという報告もあり、臨床試験がスタートしているものもあるようです。
ということで、記事のタイトルなんですが、
Three cheers for Big Pharma as it rushes to develop a vaccine
とあります。
製薬メーカー頑張れ!というところでしょうか、"three cheers (for)"というのは、辞書を引くと、
万歳三唱
とありました。
英語文化でも「万歳三唱」とは、不勉強にして知りませんでした。
"three cheers"も「万歳三唱」も3という数字が同じというのは興味深いところです。
英語での"three cheers"とは、
hip, hip, hooray(もしくは、hurrah)
という発声を3回繰り返すというものだそうです。
ちなみに実際にはどんな感じなんだろうと思ってネットの動画を見てみますと、最初の"hip, hip..."は一人が掛け声のように(また、やや早口で)発し、続く"...hooray (hurrah)"を全員が唱和する、というような感じでした。
これを読んだ貴方は、英語国民に混じっても自信をもって万歳三唱できますね(笑)
2020年4月9日木曜日
infodemic
新型コロナウィルスの感染拡大で(また今日もこの書き出し・・・)、先行きの見えない不安に囚われた我々は目の前の情報に振り回されがちです。
マスクや日用品の買占め騒動や、ネット上のデマ、ウィルスに乗じた詐欺など、枚挙にいとまがありませんが、全て人間の心理面の脆さを語るものではないでしょうか。
今日もニュースを見ていますと、新型ウィルスの感染拡大には5Gネットワークが原因になっているという誤った情報が広まっているらしく、イギリス国内ではネットワーク設備が破壊される被害まで確認されているという始末です。
こういったネット上のデマ、フェイクニュースをコントロールすべく様々な知恵が絞られていますが、ウィルス感染拡大と同様、対処しようにもしきれない、どうしようもない、という現状があり、"infodemic"という表現が生まれたようです。
Many people spreading these fraudulent posts have good intentions. Everyone’s trying to keep up with an ever-shifting situation. (Remember last week? That feels like years ago.) And they want to help each other. But the current regularity of forwarded falsehoods is revealing: Any absence of good information leaves room for a lot of terrible information.
The World Health Organization recently described this moment as an “infodemic.” We’re getting virus news through a fire hose—push notifications, TV, social media, hearsay through our networks. There’s misleading or inaccurate information at every turn, despite companies’ efforts to remove it. And as social networks crack down on misinformation, it’s growing in grass-roots channels, like text and email.
Many people, confused by all the noise, are still searching for answers. So, how do we wade through the onslaught? I called some experts for help.
(Nicole Nguyen. In the Coronavirus ‘Infodemic,’ Here’s How to Avoid Bad Information. Wall Street Journal. March 22, 2020.)
つまり、パンデミック(pandemic)ならぬ、インフォデミック("infodemic")というもじりなんですが、"information"と"pandemic"の合成(かばん語)というのは明らかですね。
マスクや日用品の買占め騒動や、ネット上のデマ、ウィルスに乗じた詐欺など、枚挙にいとまがありませんが、全て人間の心理面の脆さを語るものではないでしょうか。
今日もニュースを見ていますと、新型ウィルスの感染拡大には5Gネットワークが原因になっているという誤った情報が広まっているらしく、イギリス国内ではネットワーク設備が破壊される被害まで確認されているという始末です。
こういったネット上のデマ、フェイクニュースをコントロールすべく様々な知恵が絞られていますが、ウィルス感染拡大と同様、対処しようにもしきれない、どうしようもない、という現状があり、"infodemic"という表現が生まれたようです。
Many people spreading these fraudulent posts have good intentions. Everyone’s trying to keep up with an ever-shifting situation. (Remember last week? That feels like years ago.) And they want to help each other. But the current regularity of forwarded falsehoods is revealing: Any absence of good information leaves room for a lot of terrible information.
The World Health Organization recently described this moment as an “infodemic.” We’re getting virus news through a fire hose—push notifications, TV, social media, hearsay through our networks. There’s misleading or inaccurate information at every turn, despite companies’ efforts to remove it. And as social networks crack down on misinformation, it’s growing in grass-roots channels, like text and email.
Many people, confused by all the noise, are still searching for answers. So, how do we wade through the onslaught? I called some experts for help.
(Nicole Nguyen. In the Coronavirus ‘Infodemic,’ Here’s How to Avoid Bad Information. Wall Street Journal. March 22, 2020.)
つまり、パンデミック(pandemic)ならぬ、インフォデミック("infodemic")というもじりなんですが、"information"と"pandemic"の合成(かばん語)というのは明らかですね。
2020年4月8日水曜日
canoodle
先日の投稿で、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で閉鎖を余儀なくされた動物園や水族館で、願ってもない機会を満喫する動物たちのことを伝える記事を紹介しました。
今日も似たような内容の記事なんですが、引用します。
The coronavirus lockdown is just what the love doctor ordered for a pair of pandas in China.
The randy twosome — Ying Ying and Le Le — were caught on camera canoodling Monday in Ocean Park, a Hong Kong zoo where visitors — and their prying eyes — are now barred because of the bug, reports said.
(Rosemary Misdary. Pandas finally mate in Hong Kong zoo shuttered over coronavirus. New York Post. April 7, 2020.)
場所は香港の動物園ということですが、パンダのカップルが子作りする様子が確認されたそうです。
パンダは既に妊娠適齢期を過ぎているそうで、動物園側もこれまで10年に渡って子孫繁栄の期待をしていたところとあって、話題になっています。
やはり人間の目が無い分、環境が整ったというところでしょうか。
さて、
canoodl(ing)
という見慣れない単語が使われていますね。(カップヌードル、ではありません。念の為・・・)
辞書を引くと、想像通りの意味が載っているのですが、"caress"と"noodle"、もしくは"canoe"と"cuddle"の組み合わせによるかばん語であるとの解説がありました。(ランダムハウス英和辞書)
"caress"や"cuddle"は分かるのですが、"noodle"、"canoe"についてはスラングの意味に拠るらしく、ここでは詳しくは書けないのですが、よく分からないところではあります。
一方、Merriam-Webster(オンライン)では、かばん語との説明はなく、以下のようにあります。
The origins of canoodle are obscure. Our best guess is that it may come from an English dialect noun of the same spelling meaning "donkey," "fool," or "foolish lover," which itself may be an alteration of the word noodle, meaning "a foolish person." That noodle, in turn, may come from noddle, a word for the head. The guess seems reasonable given that, since its appearance in the language around the mid-19th century, canoodle has been most often used jocularly for playful public displays of affection by couples who are head over heels in love.
要約すると、この単語は方言の一種という説明で、スペルが似ている"noodle"に影響を受けていると思われるとのことです。ちなみに"noodle"には"foolish person"の意味合いがあるということで、色恋にのぼせたカップルの所業を表現する滑稽な表現だということなんですが・・・。
今日も似たような内容の記事なんですが、引用します。
The coronavirus lockdown is just what the love doctor ordered for a pair of pandas in China.
The randy twosome — Ying Ying and Le Le — were caught on camera canoodling Monday in Ocean Park, a Hong Kong zoo where visitors — and their prying eyes — are now barred because of the bug, reports said.
(Rosemary Misdary. Pandas finally mate in Hong Kong zoo shuttered over coronavirus. New York Post. April 7, 2020.)
場所は香港の動物園ということですが、パンダのカップルが子作りする様子が確認されたそうです。
パンダは既に妊娠適齢期を過ぎているそうで、動物園側もこれまで10年に渡って子孫繁栄の期待をしていたところとあって、話題になっています。
やはり人間の目が無い分、環境が整ったというところでしょうか。
さて、
canoodl(ing)
という見慣れない単語が使われていますね。(カップヌードル、ではありません。念の為・・・)
辞書を引くと、想像通りの意味が載っているのですが、"caress"と"noodle"、もしくは"canoe"と"cuddle"の組み合わせによるかばん語であるとの解説がありました。(ランダムハウス英和辞書)
"caress"や"cuddle"は分かるのですが、"noodle"、"canoe"についてはスラングの意味に拠るらしく、ここでは詳しくは書けないのですが、よく分からないところではあります。
一方、Merriam-Webster(オンライン)では、かばん語との説明はなく、以下のようにあります。
The origins of canoodle are obscure. Our best guess is that it may come from an English dialect noun of the same spelling meaning "donkey," "fool," or "foolish lover," which itself may be an alteration of the word noodle, meaning "a foolish person." That noodle, in turn, may come from noddle, a word for the head. The guess seems reasonable given that, since its appearance in the language around the mid-19th century, canoodle has been most often used jocularly for playful public displays of affection by couples who are head over heels in love.
要約すると、この単語は方言の一種という説明で、スペルが似ている"noodle"に影響を受けていると思われるとのことです。ちなみに"noodle"には"foolish person"の意味合いがあるということで、色恋にのぼせたカップルの所業を表現する滑稽な表現だということなんですが・・・。
2020年4月7日火曜日
covidiot
少し前から見かけることが多くなりました。
"covidiot" - 2020年の新語大賞になるかも!?
Fighting a pandemic is hard enough without baffling demonstrations of ignorance also going viral, leaving us to wonder if humanity stands a chance.
For every hero who’s saved a life during this outbreak, there seems to be an idiot who put us all in danger. So far, the confederacy of idiots spans everyone from spring breakers to millionaire showbiz personalities. Those people are COVIDIOTS.
(Brian Niemietz. Who’s the biggest COVIDIOT of them all — you be the judge. New York Daily News. March 31, 2020.)
上記の引用では、All Capital(全大文字)ですが、記事によっては"Covidiot"だったり、"covidiot"だったりします。
感のいい方は直ぐにお気づきでしょうが、新型コロナウィルスによる感染症の名称である"COVID-19"と"idiot"(馬鹿)を掛け合わせた、かばん語です。
定義ですが、
Urban Dictionary's most popular, recent definition of "covidiot" defines the offender as "someone who ignores the warnings regarding public health or safety" during the worldwide coronavirus outbreak.
(Corona virus rebels inspire new Urban Dictionary term: 'Covidiot.' Fox News. March 25, 2020.)
ということで、全世界で感染が拡がっているにも関わらず、抑止に反するような行動を取る人たちを当てこすった表現です。
日本においても首都圏を含む7都府県で緊急事態宣言が出されることになりました。
感染拡大を食い止めるために、個々人の意識や行動が益々重視されています。
"covidiot"などと呼ばれたくはありませんが、しばらくは息苦しい生活が続きそうです。
"covidiot" - 2020年の新語大賞になるかも!?
Fighting a pandemic is hard enough without baffling demonstrations of ignorance also going viral, leaving us to wonder if humanity stands a chance.
For every hero who’s saved a life during this outbreak, there seems to be an idiot who put us all in danger. So far, the confederacy of idiots spans everyone from spring breakers to millionaire showbiz personalities. Those people are COVIDIOTS.
(Brian Niemietz. Who’s the biggest COVIDIOT of them all — you be the judge. New York Daily News. March 31, 2020.)
上記の引用では、All Capital(全大文字)ですが、記事によっては"Covidiot"だったり、"covidiot"だったりします。
感のいい方は直ぐにお気づきでしょうが、新型コロナウィルスによる感染症の名称である"COVID-19"と"idiot"(馬鹿)を掛け合わせた、かばん語です。
定義ですが、
Urban Dictionary's most popular, recent definition of "covidiot" defines the offender as "someone who ignores the warnings regarding public health or safety" during the worldwide coronavirus outbreak.
(Corona virus rebels inspire new Urban Dictionary term: 'Covidiot.' Fox News. March 25, 2020.)
ということで、全世界で感染が拡がっているにも関わらず、抑止に反するような行動を取る人たちを当てこすった表現です。
日本においても首都圏を含む7都府県で緊急事態宣言が出されることになりました。
感染拡大を食い止めるために、個々人の意識や行動が益々重視されています。
"covidiot"などと呼ばれたくはありませんが、しばらくは息苦しい生活が続きそうです。
2020年4月6日月曜日
silver lining
連日に渡り新型コロナウィルス関連のニュース記事ばかりで、グーグルニュースにしても、ツイッターのタイムラインにしても、他の話題は無いのかと、少々疲れて参りました。
そんな中、気分が少しは和らぐような記事です。
With stay-at-home orders throughout the nation and nonessential businesses being shut down during the coronavirus pandemic, most aquariums throughout the United States have also been closed.
But there is one silver lining to this: Zoos and aquariums being closed to human guests means that animals can be visited by other animals, whether they come from inside the zoo or from an animal shelter.
Nationwide, animals are meeting different types of animals — and sometimes it's for the first time, given their priceless reactions.
(Josua Bote. While aquariums are closed amid the coronavirus, animals get to play. See the adorable photos. USA Today. April 3, 2020.)
ウィルスの感染拡大を防ぐため、商業施設を始め、遊園地も美術館も、そして動物園、水族館までもが休館、休園となっています。
昨日だったか、上野動物園ではパンダが観客のいない静かな園内を満喫しているという記事を読みましたが、動物園や水族館の住人達にとっては、それもまた一興(!?)かもしれません。
全米各地の動物園や水族館では人間の観客がいない中、普段は相まみえることのない動物同士の交流が図られ、普段見られない光景が繰り広げられているそうです。
ということで、
Every cloud has a silver lining.
ということわざの登場です。
高校生の英語の教科書で出てくるのではないかと思いますが、どんな雲にも裏は銀色に光っている、即ち、どんな悪いことにも良い側面はある、不幸な境遇や状況の中にも一筋の光明や希望がある、という意味で使われます。
施設の休業や閉鎖はそこで働く人たちや訪問する人たちにとっては不幸に違いありませんが、動物には願ってもないサプライズをもたらしているとも言えそうです。
動物たちの愛らしい反応を写した写真はこちらの記事からどうぞ。(個人的には、イグアナに興味津々のアシカが面白いです。)
そんな中、気分が少しは和らぐような記事です。
With stay-at-home orders throughout the nation and nonessential businesses being shut down during the coronavirus pandemic, most aquariums throughout the United States have also been closed.
But there is one silver lining to this: Zoos and aquariums being closed to human guests means that animals can be visited by other animals, whether they come from inside the zoo or from an animal shelter.
Nationwide, animals are meeting different types of animals — and sometimes it's for the first time, given their priceless reactions.
(Josua Bote. While aquariums are closed amid the coronavirus, animals get to play. See the adorable photos. USA Today. April 3, 2020.)
ウィルスの感染拡大を防ぐため、商業施設を始め、遊園地も美術館も、そして動物園、水族館までもが休館、休園となっています。
昨日だったか、上野動物園ではパンダが観客のいない静かな園内を満喫しているという記事を読みましたが、動物園や水族館の住人達にとっては、それもまた一興(!?)かもしれません。
全米各地の動物園や水族館では人間の観客がいない中、普段は相まみえることのない動物同士の交流が図られ、普段見られない光景が繰り広げられているそうです。
ということで、
Every cloud has a silver lining.
ということわざの登場です。
高校生の英語の教科書で出てくるのではないかと思いますが、どんな雲にも裏は銀色に光っている、即ち、どんな悪いことにも良い側面はある、不幸な境遇や状況の中にも一筋の光明や希望がある、という意味で使われます。
施設の休業や閉鎖はそこで働く人たちや訪問する人たちにとっては不幸に違いありませんが、動物には願ってもないサプライズをもたらしているとも言えそうです。
動物たちの愛らしい反応を写した写真はこちらの記事からどうぞ。(個人的には、イグアナに興味津々のアシカが面白いです。)
2020年4月3日金曜日
backfire
新型コロナウィルスの感染拡大の状況を受けて、日本政府が一世帯あたり2枚の布製マスクを配布する決定を発表しましたが、多くの批判や落胆の声が上がっています。
アベノミクスならぬ、「アベノマスク」と揶揄されてもいるようですが、日本国内で嘲笑を以って取り沙汰されていることが、海外メディアでも報じられているのを見ました。
In a country where people have long covered their faces to protect against allergies and avoid spreading disease, masks were the first thing to disappear from Japanese store shelves when the coronavirus started to hit.
In the latest attempt to assuage concerns over the shortage, Prime Minister Shinzo Abe announced plans on Wednesday to distribute two reusable cloth masks per household, to about 50 million addresses in the country.
But the plan backfired, with “Abenomask,” meaning “Abe’s Mask” -- a play on Abe’s economic policy “Abenomics” -- becoming the number-one trending topic on Japanese Twitter. Memes mocked the two-mask move as insufficient, or asked the whereabouts of the cash handouts other governments across the world are planning.
The most widely distributed meme showed the family from “Sazae-san,” a much-loved animated show starring a family of seven (and their cat), depicting the members sharing their household’s two masks between them.
(Gearoid Reidy. From Abenomics to Abenomask: Japan Mask Plan Meets With Derision. Bloomberg. April 2, 2020.)
小生も「マスクを各世帯に2枚配布」という見出しを見て目を疑ったものです。マスクを買いたくても店舗では売り切れ、家庭によっては不足しているとも聞きますので、無いよりかはましかと思いますが、なんで2枚なの?というのが正直な感想です。
さて、ネットではニュースサイトのコメントやSNSで著名人などが盛んに安倍首相を揶揄していますが、総理として元々どのような意図があったのか、またどのような効果を狙っていたのかは謎ですが、完全に、
the plan backfired
というのは否めないところでしょうか。
"backfire"というのは、
To produce an unexpected, undesired result
(American Heritage Dictionary)
という意味です。実行したことが裏目に出る、つまり計画や期待の逆の結果になる、という意味ですが、元々は銃器が逆発してしまうという意味だったものが比喩的に用いられるようになったものです。
このような意味合いでの用法は、Online Etymology Dictionaryによると、比較的新しく1912年が初出だということです。
アベノミクスならぬ、「アベノマスク」と揶揄されてもいるようですが、日本国内で嘲笑を以って取り沙汰されていることが、海外メディアでも報じられているのを見ました。
In a country where people have long covered their faces to protect against allergies and avoid spreading disease, masks were the first thing to disappear from Japanese store shelves when the coronavirus started to hit.
In the latest attempt to assuage concerns over the shortage, Prime Minister Shinzo Abe announced plans on Wednesday to distribute two reusable cloth masks per household, to about 50 million addresses in the country.
But the plan backfired, with “Abenomask,” meaning “Abe’s Mask” -- a play on Abe’s economic policy “Abenomics” -- becoming the number-one trending topic on Japanese Twitter. Memes mocked the two-mask move as insufficient, or asked the whereabouts of the cash handouts other governments across the world are planning.
The most widely distributed meme showed the family from “Sazae-san,” a much-loved animated show starring a family of seven (and their cat), depicting the members sharing their household’s two masks between them.
(Gearoid Reidy. From Abenomics to Abenomask: Japan Mask Plan Meets With Derision. Bloomberg. April 2, 2020.)
小生も「マスクを各世帯に2枚配布」という見出しを見て目を疑ったものです。マスクを買いたくても店舗では売り切れ、家庭によっては不足しているとも聞きますので、無いよりかはましかと思いますが、なんで2枚なの?というのが正直な感想です。
さて、ネットではニュースサイトのコメントやSNSで著名人などが盛んに安倍首相を揶揄していますが、総理として元々どのような意図があったのか、またどのような効果を狙っていたのかは謎ですが、完全に、
the plan backfired
というのは否めないところでしょうか。
"backfire"というのは、
To produce an unexpected, undesired result
(American Heritage Dictionary)
という意味です。実行したことが裏目に出る、つまり計画や期待の逆の結果になる、という意味ですが、元々は銃器が逆発してしまうという意味だったものが比喩的に用いられるようになったものです。
このような意味合いでの用法は、Online Etymology Dictionaryによると、比較的新しく1912年が初出だということです。
2020年4月2日木曜日
burrito
今日4月2日は、アメリカでは「ブリトーの日」(National Burrito Day)なんだそうです。
National Burrito Day is today, April 2, and while dine-in restaurants are closed in multiple states across the country, major restaurants will still be celebrating the national holiday with delivery deals. From free burritos to free delivery, burrito restaurants are treating their customers with these National Burrito Day 2020 deals.
(Seren Morris. National Burrito Day 2020: Deals at Chipotle, El Pollo Loco, Del Taco and More. Newsweek. April 2, 2020.)
新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、春だというのになんだか暗い日々が続きますが、現場の医療従事者らに無料でブリトーを配給する他、ファーストフードチェーン各社がお得な色々なキャンペーンを実施しているようです。
ブリトー(burrito)というのはご存知のように、トルティーヤという小麦粉で作った薄皮で、豆類や野菜、挽肉などの具材を巻いて食べるものです。
起源はメキシコ料理ですので、"burrito"もスペイン語由来の単語であり、原義は小さなロバを意味するburroから来ているそうです。
何故、小さなロバが食べ物の名前になったんでしょう?
諸説あるようですが、トルティーヤに巻いたブリトーの形状がロバの積み荷(毛布を丸めて背中に載せているイメージでしょうか)に似ているから、とかロバの耳を連想させるから、ということのようです。
Merriam-Websterのサイトでは"10 Food Words with Unappetizing Origins"という面白い記事があり、"burrito"の語源について下記のように解説されています。
The word burrito is a diminutive form of Spanish burro, meaning "little donkey." Unfortunately, no one is sure exactly how the food got to be named after the pack animal. Some speculate that the connection may lie in the resemblance of a stuffed tortilla to the bedrolls and bundles often carried by the animal. It has also been suggested that a burrito looks a bit like a donkey's ear...
(Merriam-Webster Online)
小生、ブリトーと聞くとセブンイレブンのブリトー(今でも売っているのかな?)を思い出すのですが、何十年も昔、まだ小学生くらいだった頃ですが、自宅の近所で初めてセブンイレブンがオープンするということで随分話題になり、その時初めてブリトーなる食べ物の存在を知ったのでした。
National Burrito Day is today, April 2, and while dine-in restaurants are closed in multiple states across the country, major restaurants will still be celebrating the national holiday with delivery deals. From free burritos to free delivery, burrito restaurants are treating their customers with these National Burrito Day 2020 deals.
(Seren Morris. National Burrito Day 2020: Deals at Chipotle, El Pollo Loco, Del Taco and More. Newsweek. April 2, 2020.)
新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、春だというのになんだか暗い日々が続きますが、現場の医療従事者らに無料でブリトーを配給する他、ファーストフードチェーン各社がお得な色々なキャンペーンを実施しているようです。
ブリトー(burrito)というのはご存知のように、トルティーヤという小麦粉で作った薄皮で、豆類や野菜、挽肉などの具材を巻いて食べるものです。
起源はメキシコ料理ですので、"burrito"もスペイン語由来の単語であり、原義は小さなロバを意味するburroから来ているそうです。
何故、小さなロバが食べ物の名前になったんでしょう?
諸説あるようですが、トルティーヤに巻いたブリトーの形状がロバの積み荷(毛布を丸めて背中に載せているイメージでしょうか)に似ているから、とかロバの耳を連想させるから、ということのようです。
Merriam-Websterのサイトでは"10 Food Words with Unappetizing Origins"という面白い記事があり、"burrito"の語源について下記のように解説されています。
The word burrito is a diminutive form of Spanish burro, meaning "little donkey." Unfortunately, no one is sure exactly how the food got to be named after the pack animal. Some speculate that the connection may lie in the resemblance of a stuffed tortilla to the bedrolls and bundles often carried by the animal. It has also been suggested that a burrito looks a bit like a donkey's ear...
(Merriam-Webster Online)
小生、ブリトーと聞くとセブンイレブンのブリトー(今でも売っているのかな?)を思い出すのですが、何十年も昔、まだ小学生くらいだった頃ですが、自宅の近所で初めてセブンイレブンがオープンするということで随分話題になり、その時初めてブリトーなる食べ物の存在を知ったのでした。
2020年4月1日水曜日
fag
新型コロナウィルスの感染拡大による経済損失が懸念されていますが、様々な業種が打撃を受け、倒産する会社や店を畳まなければならない店舗も出てきています。
今後益々多くの事例が報告されるのではないかと思われます。
都市封鎖、いわゆるロックダウンが実施されている欧米各国の都市では、人々が外出しないので、様々なお店が商売あがったりの状況だということですが、これまでと変わらず売れているものがあります。
タバコです。
Lloyd Bridges’s character in the disaster comedy “Airplane” captured it quite well when he said, “Looks like I picked the wrong week to quit smoking.” It’s a sentiment shared by people locked down around the world. While demand for most everything outside of food and toilet paper has declined, cigarettes are holding up.
In an environment where companies are ditching their profit guidance left, right and center, Imperial Brands Plc, which makes Kool and Gauloises cigarettes, said on Tuesday that so far the virus had had no material impact on performance and trading remained in line with expectations. That echoes comments two weeks ago from British American Tobacco Plc. Shares in Imperial rose as much as 15%.
(Andrea Felsted. Looks Like the Wrong Time to Quit Smoking. Bloomberg. March 31, 2020.)
記事の出だし部分が上記ですが、これを最初読んだ際にやや戸惑いました。
食料品や日用品の品不足が起こっていいる中、タバコは供給に事欠かないのだろうかと思ったのですが、どうやらそれなりの需要があるということのようです。
いや、むしろ需要が増加しているとも言えるのかもしれませんが、その背景は以下のようなものです。
After all, if people are addicted to nicotine, they still need their fix. And the pandemic-stricken world we live in provides incentives to light up more often: Anxiety induced by ever-grimmer headlines; the fact that local stores selling cigarettes are still open; and the ease with which you can take a fag break when working from home as opposed to having to step outside the office.
(ibid.)
いつまで続くとも知れない外出規制や自粛ムードの中、愛煙家はやはり一服に安らぎを求めるようですね。
本日4月1日から、日本国内では屋内施設での原則禁煙がスタートし、愛煙家にはより厳しくなりましたが、国により差違はあれど、タバコが吸いにくくなっているという点では同じでしょうか。
外出せず、自宅にこもりきりですから、普段だったら吸えないものも、手を伸ばせばすぐ一服できるという状況もあり、消費に拍車をかけているのかもしれません。
さて、記事中、
a fag break
という表現が出てきますが、この"fag"というのは、タバコ(cigarette)を意味する(イギリス英語の)俗語です。
語源を調べてみると、"fag end"から来ているということなんですが、この"fag end"というのはタバコのちょうど口に咥える部分、吸いさしを意味します。
"fag"はそもそも、布切れやロープなどの端のほつれた部分という意味があります。(以前取り上げた、"flag"についての語源も参照下さい。)
今後益々多くの事例が報告されるのではないかと思われます。
都市封鎖、いわゆるロックダウンが実施されている欧米各国の都市では、人々が外出しないので、様々なお店が商売あがったりの状況だということですが、これまでと変わらず売れているものがあります。
タバコです。
Lloyd Bridges’s character in the disaster comedy “Airplane” captured it quite well when he said, “Looks like I picked the wrong week to quit smoking.” It’s a sentiment shared by people locked down around the world. While demand for most everything outside of food and toilet paper has declined, cigarettes are holding up.
In an environment where companies are ditching their profit guidance left, right and center, Imperial Brands Plc, which makes Kool and Gauloises cigarettes, said on Tuesday that so far the virus had had no material impact on performance and trading remained in line with expectations. That echoes comments two weeks ago from British American Tobacco Plc. Shares in Imperial rose as much as 15%.
(Andrea Felsted. Looks Like the Wrong Time to Quit Smoking. Bloomberg. March 31, 2020.)
記事の出だし部分が上記ですが、これを最初読んだ際にやや戸惑いました。
食料品や日用品の品不足が起こっていいる中、タバコは供給に事欠かないのだろうかと思ったのですが、どうやらそれなりの需要があるということのようです。
いや、むしろ需要が増加しているとも言えるのかもしれませんが、その背景は以下のようなものです。
After all, if people are addicted to nicotine, they still need their fix. And the pandemic-stricken world we live in provides incentives to light up more often: Anxiety induced by ever-grimmer headlines; the fact that local stores selling cigarettes are still open; and the ease with which you can take a fag break when working from home as opposed to having to step outside the office.
(ibid.)
いつまで続くとも知れない外出規制や自粛ムードの中、愛煙家はやはり一服に安らぎを求めるようですね。
本日4月1日から、日本国内では屋内施設での原則禁煙がスタートし、愛煙家にはより厳しくなりましたが、国により差違はあれど、タバコが吸いにくくなっているという点では同じでしょうか。
外出せず、自宅にこもりきりですから、普段だったら吸えないものも、手を伸ばせばすぐ一服できるという状況もあり、消費に拍車をかけているのかもしれません。
さて、記事中、
a fag break
という表現が出てきますが、この"fag"というのは、タバコ(cigarette)を意味する(イギリス英語の)俗語です。
語源を調べてみると、"fag end"から来ているということなんですが、この"fag end"というのはタバコのちょうど口に咥える部分、吸いさしを意味します。
"fag"はそもそも、布切れやロープなどの端のほつれた部分という意味があります。(以前取り上げた、"flag"についての語源も参照下さい。)
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