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2011年8月8日月曜日

英語の中の猫(1): 模倣犯 ― copycat

週末にショッピングセンターに行きました。変わった雑貨屋があったのですが、いわゆるアメリカ風のレトロな雰囲気を醸し出しているようなお店で、ちょっと古いコカ・コーラの看板とか、バドワイザーのロゴの入ったミラーだとか、そんなものを所狭しと並べているようなお店です。

ほいほいと目がつられた先に、何年ぶりに見ただろうかと懐かしくなったものがありました。Felix the Cat (雄猫フェリックス)のポスターです。読者の皆さんはご存知でしょうか?

年齢がばれるかも知れませんが、私の子供のときはガムの包装紙にこの黒猫のキャラクターが描かれていました。元々はアメリカの漫画家Otto Messmer氏による1900年代初めの頃の漫画だということですからその歴史は古いのですが、日本で流行りやりはじめたのが1960年代ということですから、懐かしい方も多いでしょう。

ということで、今週は猫(“cat”)をテーマにお送りしたいと思います。

どんな言語でもそうだと思いますが、動物の名前はメタファーや特定のイメージを表現するために用いられることが多く、“cat”という単語も例外ではありません。


London riots: Looting and violence continues

Police have condemned a wave of "copycat criminal activity" across London in a second night of looting and disorder following riots in Tottenham.

Officers had been attacked and a number of police vehicles had been damaged, the Metropolitan Police said.

A Footlocker shop in Brixton, south London, was set on fire while other nearby stores were looted.
(BBC News. August 8, 2011.)


“copycat”は、“模倣する、まねする”という動詞、“模倣者、模索者”という名詞の意味があります。また、形容詞としても用いられますが、いずれにおいても、軽蔑的な響きを持つ表現です。

日本語でも、“猿真似”と言いますが、“copy”(模倣する)という単語にわざわざ、“cat”を付けているのは模倣という行為に対する話者の蔑みが表れていると言えるでしょう。

引用記事ですが、ロンドン市中で暴動が起きており、店舗に対する略奪行為などの模倣犯罪が増えているそうです。

“copycat”という単語が形容詞として用いられるケースですが、犯罪などについてこの形容詞が用いられることが多いようです。


copycat killing
copycat murder
copycat crime

といったものです。

尤も、犯罪に限らず、いわゆる模造品のようなものについても用いられます。


When Prozac and copycat drugs were up for approval from 1986 through the early 1990s, the drug companies appeared aware of the need to keep the suicide issue from mushrooming.
(Denver Post. 2004.)

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