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2024年1月5日金曜日

sully

昨日に続き、未成年者売春を斡旋していたとされるEpstein氏と交流のあった、政財界を含む大物の名前が記された公判記録が公開されるというニュース記事からの引用です。


A federal court in New York unsealed dozens of documents relating to sex trafficker and disgraced financier Jeffrey Epstein on Wednesday evening as the first step in a process to reveal more than 150 names of people who surfaced in a lawsuit accuser Virginia Giuffre brought against his former lover and accomplice Ghislaine Maxwell.

"The unsealed Epstein documents didn't provide the smoking gun that many hoped for," says Neama Rahmani, a Los Angeles-based trial attorney and former federal prosecutor who has been following the case. "There was no definitive list of who visited his infamous island, for instance, but there was enough to sully up some powerful people."
(Michael Ruiz. Jeffrey Epstein documents: five revelations in Ghislaine Maxwell lawsuit. Fox News. January 4, 2024.)


公開された記録から150人以上の名前が白日の下に晒されたとあります。本人達にとっては不名誉なことに違いありません。

記事で元検事という弁護士のコメントが引用されており、


enough to sully up some powerful people


とあります。

"sully"は、泥を塗る、傷つける、汚点をつける、という意味の動詞です。

"sally"という良く似たスペルの単語がありますが、これは攻撃するという意味の動詞で別の単語です。不勉強の誹りを免れませんが、はじめは勘違いしました。

ところで、"sully"はどういう語源の単語かというと、"soil"と関係があり、語源欄には"soil"を参照せよ、とあります。

"soil"にも汚す、汚損する、という動詞の意味があります。この動詞の意味は当然、名詞の"soil"、つまり土壌、土の意味から来ていると思っていたのですが、これがまた勘違いでした。

ということで、今日の1語は"sully"ですが、内容としては"soil"の語源にまつわる話となります。

上述したように辞書には名詞と動詞という2つの"soil"が別々のエントリになっていますが、それぞれの語源欄を見てびっくり!

2つの"soil"は語源が異なる(正確にいうと、語源が異なるとする説がある)ということなのです。

土壌の意味の名詞"soil"は、同じ意味合い(土地、地面)を持ち、また土台、基礎という意味もあるラテン語solumに由来しています。

一方の動詞"soil"は当然同じラテン語由来かと思いきや、sus(子ブタ)に遡るとあるではありませんか。

その後、古フランス語souillerを経て英語になったようですが、古フランス語souilとはブタやイノシシが転げ回る水溜りのことで、汚れる、汚す、という意味はここから来たもののようです。


2022年8月30日火曜日

cavalier

次期首相を決定する英・保守党の党首選は、今週末投票、週明けには結果が出るということで注目を集めています。

優勢とされるトラス氏は、予定していたBBCのインタビュー番組への出席をキャンセルすると一方的に伝えたようですが、関係者の落胆と波紋を呼んでいます。

時間が取れなくなったというのが表向きの理由のようですが、インタビューで質問攻めに遭うのを回避したとも取られています。


Liz Truss has pulled out of a BBC One interview with Nick Robinson that was due to air on Tuesday evening.

Ms Truss' team said she could no longer spare the time for the one-on-one programme, the BBC said in a statement.

(中略)

In its statement, the BBC added: "We regret that it has not been possible to do an in-depth interview with both candidates, despite having reached agreement to do so."

Robinson said on Twitter he was "disappointed and frustrated" that his scheduled interview with Ms Truss - widely considered to be the front-runner to become prime minister - had been cancelled.
(Tory leadership: Liz Truss cancels BBC interview with Nick Robinson. BBC News. August 29, 2022.)


BBCの番組のインタビューが候補者の情勢にどの程度の影響を与えるのかよく分からないところではありますが、トラス氏は投票直前の最終盤で揚げ足を取られるのを避けたかったのかも知れません。

さて、記事の続きに以下のようなくだりがあります。


Former BBC broadcaster Andrew Neil said he feared Ms Truss' decision would be the "final nail in the coffin" for political leaders interviews, calling it a "cavalier way to behave".
(ibid.)


メディア側の意見を述べたものですが、有権者の立場からすると、予定されていたインタビューはやはり一国のリーダーの資質を見極める上で重要な位置付けだという思いがあるようです。

ところで、


calling it a "cavalier way to behave"


という部分に着目したいと思います。

"it"が指すのはトラス氏の出演キャンセルに他なりませんが、それを"cavalier way to behave"と評しているというのはどういう意味か、一瞬戸惑いました。

つまり、"cavalier"の意味するところなんですが、"cavalier"から「騎士道精神」という日本語を思い浮かべて、頓珍漢な感じがしたものです。

勿論、辞書にもそう載っています。騎士道精神とは、婦人に丁重な態度、紳士的な振る舞いのことです。しかし、女性であるトラス氏に対して、また番組出演キャンセルを批判されているコンテクストで、騎士道精神というのも変な話です。

改めて辞書で"cavalier"の意味を確認し、否定的な意味合いとしては、


尊大な、横柄な、傲慢な


という意味があることが分かりました。(不勉強・・・。)

相反する意味合いを併せ持つ単語ということになります。


2022年4月11日月曜日

bay window

"bay window"と聞いて、何をイメージするでしょうか?

入江を望む大きな窓、でしょうか。眺めが良い、立地に恵まれた家を想像しそうです。ホテルのお部屋?


When people poked me with their fingers and made jokes about his Bay Window his forced laughter could not conceal his rage. He ceased to judge his friends on their wit and intelligence and began to judge them on their waist bands.
(John Cheever. Three Stories. The Stories of John Cheever. Vintage International.)


小説を読んでいたら出くわしたのですが、上記に引用した"his Bay Window"が何を指すのか分からず、辞書を引いたところ、"bay window"とは張り出し窓、出窓のことなんですね。

張り出し窓とか出窓というのは建築の用語で、その構造が前面に張り出しているような形になっている窓のことです。別名、"bow window"、"oriel window"とも言うそうです。

で、その前面に張り出している様子から、太った人の出っ腹、太鼓腹のことを指すのに使われる表現なのでした。妊婦さんの突き出たお腹にも用いられるそうです。

入江を望む窓、なんていうのは勘違いだった訳ですが、何かと誤解が多い"bay"という単語だと思いました。

"bay window"における"bay"は、入江、湾のことではなく、柱間とか径間(わたりま)、格間(ごうま)などと呼ばれる、壁の支柱と支柱で区切られる空間を指す建築用語なのでした。


2021年10月19日火曜日

trailblazer

ブッシュ政権下で国務長官を務めた、コリン・パウエル氏が死去したという訃報が邦紙でも報じられています。同氏は長らく癌を患っていたそうですが、新型コロナウィルス感染に伴う合併症が死因と報じられています。

84歳でした。


Colin Powell, the first Black US secretary of state whose leadership in several Republican administrations helped shape American foreign policy in the last years of the 20th century and the early years of the 21st, has died from complications from Covid-19, his family said on Facebook. He was 84.

(中略)

Powell was a distinguished and trailblazing professional soldier whose career took him from combat duty in Vietnam to becoming the first Black national security adviser during the end of Ronald Reagan's presidency and the youngest and first African American chairman of the Joint Chiefs of Staff under President George H.W. Bush.
(Devan Cole. Colin Powell, first Black US secretary of state, dies of Covid-19 complications amid cancer battle. CNN. October 19, 2021.)


パウエル氏は米国史上初の黒人の国務長官として歴史にその名を刻みました。記事中でも、


a distinguished and trailblazing professional soldier


と表現されており、元々は軍人であり、そこから政界のキャリアを駆け上がってきたものです。

"trailblazing"とは、草分けの、とか、開拓者の、などと訳されますが、黒人としても、軍人としても、キャリアを極めた草分け的な存在と目されているということができます。

ところで、"trailblazing"、また"trailblazer"(開拓者、先駆者)、という単語についてですが、"trail"とは道のことで、その「道」を"blaze"(する)というのは、炎を意味する"blaze"のことだと思っていましたが、これは勘違いでした。

何となく、道を(炎で)照らすとか、雑草だらけの道無き道を炎で焼いて開拓する、というようなイメージを持っていたのです。

ところが、"trailblazing"における"blaze"とは、炎を意味する"blaze"とは語源が異なる別の単語で、樹皮を剥ぎ取って印をつける、という意味なのです。

“blaze a trail”というフレーズとしても使われますが、樹木の皮を剥ぎ取り目印をつけることで、後に続く人が進むべき道が分かるようにする、ということであり、故に先駆者、開拓者、という意味に発展したものです。



2020年9月1日火曜日

battle royale

ミススペルがニュース記事の話題になることが偶にありますが、見つけたら欠かさずチェックするようにしています。

たかがミススペル、されどミススペル・・・、であり、高い代償となることも少なくありません。

さて、今回の話題は、米国上院議員選挙にまつわる話です。マサチューセッツ州での民主党予備選挙では現職に対して、J.F.ケネディ元大統領の家系に連なるJoe Kennedy氏が挑む構図となっているそうですが、同氏の選挙公報にミススペルがあったそうです。

マサチューセッツ州の都市ウースター(Worcester)を、"Worchester"と書いてしまったというものですが、自らの地盤の都市名を書き間違えるという失態は面目まるつぶれです。(ManchesterやRochesterなどの都市名に引っ張られたのでしょうか?)


A scion of the Kennedy family running for US Senate in Massachusetts is getting mocked for a campaign ad that committed a cardinal sin — misspelling the name of a prominent city two days before his primary election.

The Rep. Joe Kennedy III Sunday newspaper ad financed by Local 103 IBEW union said the Democratic candidate seeking to unseat Democratic Sen. Ed Markey in Tuesday’s Democratic primary is “For Worchester.”

One problem. It’s the City of Worcester — without the “h.”

Even more embarrassing is that the goof ran in an ad that was placed in Sunday’s Worcester Telegram & Gazette.
(Carl Campanile. Joe Kennedy III ad misspells Worcester on eve of Mass. primary fight. New York Post. August 31, 2020.)


ところで、2名の候補者については、民主党内でも支持が分かれているそうで、現職のMarkey氏には史上最年少下院議員として一躍有名になったAlexandria Ocasio-Cortez氏が支持を表明、Kennedy氏は下院議長のPelosi氏の支持を取り付けている、ということで、さながら「バトルロワイアル」(battle royale)の状況である、と報じられています。


The primary race has become a battle royale with both candidates attracting star power endorsements.

Lefty Democratic socialist Rep. Alexandria Ocasio-Cortez and other progressives have endorsed Markey, first elected to the Senate in 2013 after serving in the House of Representatives for three decades.

Markey sponsors AOC’s Green New Deal legislation in the Senate.

Kennedy has attracted support from House Speaker Nancy Pelosi and moderates, including pro-Israel Democrats.
(ibid.)


「バトルロワイアル」(battle royale)を辞書で引くと、死闘とか乱戦、大論戦などと載っています。日本語としてもカタカナ書きで使われることがありますが、その意味合いや由来を深く考えたことはありませんでした。(確か、邦画のタイトルになったこともありました。)

まずもってスペルですが、"battle royale"は、名詞の後に形容詞が来ており、また"royale"のスペルからして、フランス語のようです。

実際そうなのですが、英単語としては"battle royal"としても正しく(!?)、辞書のエントリとしてはどちらもあるようです。

ところが、その複数形となると、"battles royal"だったり、"battle royals"だったり、"battle royales"だったりするそうで、扱いが一定しないというややこしさ。

ところで、"battle royale"の由来は闘鶏だということをご存知でしょうか。ランダムハウス英和辞書の語源欄では、2羽の鶏の死闘を意味した、という解説があります。

2羽か、それ以上かはさて置くとして、最後の1羽が残るまで戦わせる闘鶏のことを“battle royale”と呼んだそうです。

"royale"(royal)という形容詞からは、王室、国王、君主に関するもののようなイメージが喚起されますが、"battle royale"においては王様とかとは一切関係がありません。

ここでの"royal(e)"は単に強調の意味合いで置かれた形容詞で、("a royal pain"などの表現に見られる)程度が並大抵ではない、すごい、という程の意味として使われているに過ぎません。これは知りませんでしたね。


2020年5月11日月曜日

razor-sharp focus

COVID-19(新型コロナウィルス感染症)対策における各国の取り組みを比較して、女性リーダーの活躍が賞賛されています。

少し前ですが、邦紙でも特集されていたので記憶に残っているのですが、例えばドイツのメルケル首相や台湾の蔡英文氏が写真入りで紹介されていました。

CNNの記事では、他にもニュージーランド、ノルウェーの女性首相についても言及しています。

それでは記事の引用をどうぞ。


As the entire world works to contain the spread of the coronavirus, the role of effective leadership has been brought into razor sharp focus. What people need now are leaders with empathy, compassion and an ability to show support — skills that women leaders tend to exhibit more than men. While it may take a global pandemic to finally acknowledge the unique talents and capabilities women leaders offer, companies shouldn't wait until there is a crisis to afford women an opportunity to lead.

While there is insufficient data to conclude that women world leaders are managing the Covid-19 pandemic more effectively, the emerging trends are hard to ignore. New Zealand's Prime Minister, Jacinda Ardern, has been widely praised for her clear, bold and supportive approach to flattening the curve.
(Michelle P King. Women are better leaders. The pandemic proves it. CNN. May 5, 2020.)


さて、この記事を読んでいて、おや、と思ったのが、


the role of effective leadership has been brought into razor sharp focus


というくだりの、"razor sharp focus"という部分です。

というのも、"laser-beam focus"という表現を聞いたことがあるからです。

それは、仕事で会議出席中のことでしたが、アメリカ人の発言の中で使われていたと記憶します。コンテクストとしては、顧客のニーズに"laser-beam focus"をあてなければならない、というようなことだったと記憶します。実際の発言の英語表現は記憶があいまいなのですが、私はなるほど、レーザー光線のように、一切のブレのないように、顧客ニーズに焦点を当てる、という意味なんだな、そんな表現もあるんだなあ、と思ったように記憶します。

ところが、ここで使われているのは、"rezor sharp focus"で、日本人が苦手とするLとRの発音の違いはあるにせよ、同じ「レーザー」ということで、戸惑いを覚えました。

"razor-sharp"の方は、勿論、カミソリの刃のように鋭い、という意味です。

フォーカス(焦点)という概念を強調する形容としては、カミソリ(の切れ味)よりもレーザービーム(のピンポイント)の方が適しているような感じもしますが、これが調べてみると意外にも"razo-sharp focus"はある程度定着しているようなんですね。コーパスで検索すると10数件ではありますが、用例が確認できます。

さらに意外なことには、"laser-sharp focus"という表現も使われているという事実です。


Adams remains active as a photographer, and as a 1999-2003 series of gut-wrenching images of the clear-cutting of forests in Clatsop County, Ore., makes clear, his critical eye has lost none of its laser-sharp focus.
(Denver Post, 2011)


"laser-sharp focus"は、"laser-beam focus"と同じ意味合いで使われていると思われます。

"razor-sharp focus"の方はどうでしょうか?

小生としては、「カミソリの刃のように鋭い」フォーカス、という形容は、「レーザービームのような」フォーカスと比較すると、どうしてもピンと来ないものがあるのですが・・・。

こういった疑問に答えてくれる辞書はありません。


2020年5月4日月曜日

anoint

健康不安説、さらには死亡説までが取り沙汰されていた北朝鮮のキム・ジョンウン氏が、遂にその姿を公の場に現したと報じられました。

画像、映像の真偽を始め、同氏の健康状態について憶測の報道が喧しいところ、韓国のメディアではこれらの憶測を打ち消すような扱いのようです。

Fox Newsの記事から引用します。


As speculation still lingers over North Korean leader Kim Jong Un after he reappeared publicly on Saturday for the first time in 20 days, an official in South Korea says it doesn't appear the dictator had any medical procedure.

Video released by North Korea showed a smiling Kim moving around during the completion of a fertilizer factory near Pyongyang, with some observers still raising questions on whether he looked a bit stiff as he walked around the facility.

A South Korean government official told Fox News on Sunday that "our government believes" there was no indication that a medical procedure occurred on the leader of the Hermit Kingdom, who is believed to be 36, despite speculation he may have had a heart procedure.

(中略)

Kim hasn’t publicly anointed his successor, and rumors about his health triggered worries about the North’s political stability and its nuclear program.
(No indication Kim Jong Un had surgery during absence, South Korean official says. Fox News. May 3, 2020.)


同氏の健康状態がこれほどまでに取り沙汰されるのは、後継指名とその後の政情不安定が周辺国に与える影響が甚大と見られているからだと思いますが、実妹であるキム・ヨジョン氏が有力だとされているところ、実のところは正式な指名はされていないようです。


引用した記事の最後の部分で、


Kim hasn’t publicly anointed his successor


という箇所があるのですが、ここで”anoint(ed)”という単語に注目したいと思います。

最初、”appoint(ed)”の間違いじゃないの?と思ったのですが、辞書を改めて引いてみて、”anoint”にも指名と同じ意味合いがあることが分かりました。

原義は、「油を塗る」という意味で、ご存知のように”ointment”(軟膏)という単語は同根です。

ところで、油を塗る、というのはキリスト教における洗礼式と関係があり、聖書にはイザヤ書を始めとして、「主に油を注がれし者」、「主が油を注ぐ」といった表現が出てきます。(英語では”Anointed One”という表現が特別な意味合いとして用いられ、またキリストを指すメシアとは民を救う命を主から担うことになった「油を注がれし者」という意味合いなのだそうです。)

そうするとこの”anoint”という単語による「指名」という表現は何となく宗教的な響きを帯びてくるように思われますが、現代の英語用法としては特にそのようなことはなさそうで、普通に”appoint”の同義語として用いられているようでもあります。


The half Kenyan, half Kansan Obama was anointed as a future Democratic star, even a possible president, by the media after his speech at the Democratic National Convention in July.
(USA Today, 2004)


2020年1月27日月曜日

brush fire

バスケットボールファンならずとも、Kobe Bryantというプレイヤーの名前は有名で、私も耳にしたり、ニュース記事の見出しに見つけたことが何度もあります。

そのKobe Bryantさんが乗ったヘリコプターがカリフォルニア州で山の斜面に激突する事故を起こし、乗っていた13歳の娘さんも含む9名が命を落とすという悲劇が起きました。

CNNの記事からの引用です。


(CNN) — Basketball legend Kobe Bryant and one of his daughters were among nine people killed Sunday morning when a helicopter crashed into a hillside in Calabasas, California, sources and officials said.

Bryant, 41, and his 13-year-old daughter Gianna Maria Onore Bryant had been expected at the Mamba Sports Academy in Thousand Oaks for a basketball game scheduled for Sunday. Gianna was expected to play in the game and Bryant was expected to coach, according to Lady Mavericks team director Evelyn Morales.

The helicopter crash, about 30 miles northwest of downtown Los Angeles, caused a brush fire, Los Angeles County Fire Department Chief Daryl Osby said. The crash killed all nine people aboard, Los Angeles County Sheriff's Department said.
(Kobe Bryant and his daughter, Gianna, among 9 killed in a helicopter crash in California. CNN. January 27, 2020.)


ヘリコプターが衝突したことで火災が発生した模様ですが、記事で、


The helicoputer crash... caused a brush fire...


とあります。

ここでの"brush fire"を見て、"bush fire"(山火事)の間違いじゃないの?と思ったのですが、一応辞書を引いてみることに。

すると、ランダムハウス英和辞書には"brush fire"というエントリがちゃんとあって、


(大規模な山火事と区別して)低木地帯の火事


という定義が載っていたのには驚きました。

この"brush"は低木とかやぶ、という意味で、我々が良く知っているブラシの意味の"brush"とは別の単語ですが、語源欄を見てみると同根のようです。

ややこしいのは、"bush"という単語も低木、灌木の意味なので、"bush fire"も意味合いとはそのような低木が密集する地帯での火事であると解釈されることです。

ランダムハウス英和辞書では、"bush fire"については、


(特にオーストラリアの)雑木林地帯の山火事


と解説しており、オーストラリア英語なのかなとも思わされます。

American Heritage Dictionaryでは"bush fire"のエントリーは無く、Merriam-Websterでは、"Australian"のラベルがされていることから推測するに、やはり"bush fire"はオーストラリア英語なのかもしれません。

Merriam-Websterでは、"an uncontrolled fire in a bush area"とあり、規模の違いにより、"bush fire"と"brush fire"を使い分けているということもあるかもしれません。

"bush fire"には昨年末からオーストラリア東海岸を中心に多地点で勃発している山火事を想起します。

"brush fire"はそのような手に負えない山火事というよりも、限定的なエリアでの小規模な火災を想定するものだろうと思われます。


2019年9月16日月曜日

2つの「ポリシー 」ー policy

中学生の時だったか、高校生の時だったか、忘れてしまいましたが(大学だったかもしれません)、英語を教えてくれた教師が言った言葉が記憶に残っています。

「辞書は読み物です。」

(英和)辞書を引くのは分からない単語がある時というのが普通
ですが、辞書をパラパラとめくってみたり、ある単語の定義を読んでそこに引用されている別の表現に関心が出てきてそのエントリにジャンプしてみたり、語源解説を読んでみたり、というように、辞書は読み物になる、というのです。

爾来、私も暇な時や時間がある時にはハードカバーの辞書をパラパラとめくってみたりしています。

このような辞書の醍醐味はやはり電子辞書よりも、紙の辞書ならではと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、そんなことをきっかけに蒙を啓かれるということは本当によくあるもので、今日は"policy"という単語を取り上げます。

「あの人にはポリシーが無い」というような感じで、この「ポリシー」(policy)という単語を使うことは日本語でも多いのですが、外交政策(foreign policy)などという時の“policy”も同じです。

一方、保険証券のことは、“insurance policy”と言いますよね。

不勉強を晒すようですが、私はどちらも同じ単語だと思っていたのですが、全く語源を異にする単語だと先日知りました。

まず、政策などの意味がある“policy”ですが、研究社新英和大辞典によると“police”や“polity”という単語と二重語、という解説があり、遡るとギリシャ語で都市を意味するポリス(polis)に因みます。

一方、証券を意味する“policy”ですが、こちらは、ギリシャ語のapodeixisから来ており、これは“proof”の意味だそうです。接頭辞apo-は分離して、とか離れて、という意味ですが、動詞deiknunaiは見せるとか提示するという意味(to show)です。「証券」が契約書的な役割を果たすことを考えると納得です。

余談ですが、証券を意味する“policy”のエントリを眺めていると、最後の方に興味深い意味が載っています。


(場末などで行われる)回転抽選機から出る数にかける一種のばくち


そして、参照として、“number”という単語が載っていますのでさらにそちらを参照してみますと、


the numbers (米俗)数当て富くじ


とありました。

これって街中やスーパーマーケットの入り口付近でよく見かけるあの「ナンバーズ」のことと同じ!?

辞書は読み物、を改めて実感した三連休でした。


2019年8月5日月曜日

screed

またもや銃による悲劇が起きました。

アメリカ、メキシコ州のエル・パソのウォルマートで男がライフル銃を乱射し、20名もの人が犠牲になりました。

同時多発的にオハイオ州でも乱射事件が発生しています。


The North Texas man charged with capital murder for killing 20 people in a mass shooting at an El Paso Walmart might face federal domestic terrorism and hate-crime charges as investigators probe his suspected anti-immigrant screed posted online shortly before the attack.

Patrick Crusius, 21, was booked into the El Paso County Jail early Sunday morning on a charge of capital murder. He is accused of walking into a crowded Walmart on Saturday and targeting customers and employees, leaving 20 dead and another 27 injured.

Investigators believe Crusius posted a 2,356-word "manifesto" that appeared on the anonymous message board 8chan less than a half hour before the shooting. The four-page document shared widely online contains anti-immigrant and racist rhetoric, advocates a plan to divide the nation into territories by race and warns of an impending yet unspecified attack.
(Ken Alltucker. Who is the El Paso shooter? Investigators search for links, motive in anti-immigrant screed. USA Today. August 4, 2019.)


容疑者の男は移民に対する敵愾心があったとされており、ネットの掲示板ではニュージーランドで発生したテロ事件にも賛同する書き込みをしていたことが分かっています。

また、今回発生した乱射事件の直前には、自身の反移民の主張を2356語に渡って連ねたものをネットの掲示板に投稿していたようです。

ここで記事では見慣れない単語が使われています。


screed


というのがそうなのですが、初めて見る単語だったので、"creed"(信条)のスペルミスかと思わず勘違いしてしまいました。

"screed"の意味は、


(特に非難・攻撃を目的とした)長たらしい話、長談義、長論文


となっています。ちなみに"creed"との語源的な関連は全くありません。


2019年4月30日火曜日

redoubt

死亡説も囁かれていたイスラム国の指導者が最近になって声明を発表し、未だ生存していることが明らかになりました。


Islamic State leader Abu Bakr al-Baghdadi appeared to be featured in a rare new video released Monday -- only his second ever -- to show he is alive by speaking about the recent fall of his group's stronghold in Baghouz, Syria, as well as praising the pre-Easter Sri Lanka terrorist bombings.

In an 18-minute video featuring both audio and video of Baghdadi seated on a floor with masked ISIS lieutenants, he said the April 21 Sri Lanka attacks on several churches, which killed at least 253 people, were revenge for the siege and fall of their last redoubt in Baghouz, according to a translation by the SITE Intelligence Group, which monitors jihadi propaganda.
(ISIS leader Abu Bakr al-Baghdadi appeared to be featured in a rare new video released Monday. ABC News. April 29, 2019.)


かつて世界中を震撼させたイスラム国(ISIS)は最近では勢力が衰えていると報道されていました。指導者とされるバグダーディ氏については数年前だったかと思いますが、米軍の作戦により死亡したのではないかとの見方が広がっていたところでした。

さて、今日の単語ですが、


redoubt


という単語が記事に出てきます。

スペルを見ると、”doubt”という部分が否応なしに目に入ってくるのですが、意味するところは動詞の"doubt”とは全く関係のない、





という意味です。(記事中は、別表現で”stronghold”という英語も使われています。)

語源をチェックすると、”redoubt”は”reduce”と同語源のようです。つまり、”doubt”とは繋がらないのですが、どういうわけか”doubt”(ラテン語ではdubitere)の綴りに影響され、bの文字がスペルに入ってきたもののようです。


2019年4月17日水曜日

寝酒 ― nightcap

人間は寝ないでは生きていくことができません。睡眠時間が3時間とか、すごく短くても全く大丈夫という人がまれにいますが、私などは睡眠が不足すると非常に調子が悪くなります。

睡眠についてはまた、長く睡眠すればよいというものではない、ということがあると思います。寝すぎると今度は寝付けなくなります。また、いわゆる「寝貯め」のように、一度に多くの睡眠時間を取ればよいということもありません。

気持ちよく眠るためのコツみたいなものは人によって違うかもしれませんが、下記に引用する記事は「睡眠に関する7つの誤解」というような内容のものです。


While hitting the snooze button in the morning or having a nightcap before bed may seem like ways to get more sleep, these myths may actually be harming your health, according to new research.

A good night's sleep is essential for overall health, yet sleep issues plague millions of Americans. A number of factors affect sleep, including genetics and various medical issues, but researchers from NYU School of Medicine were curious about the role common myths and misconceptions about sleep might play.

"Sleep is a vital part of life that affects our productivity, mood, and general health and well-being," the study's lead investigator, Rebecca Robbins, PhD, a postdoctoral research fellow at NYU Langone Health, said in a statement. "Dispelling myths about sleep promotes healthier sleep habits which, in turn, promote overall better health."
(Ashley Welch. 7 common sleep myths that could be affecting your health. CBS News. April 16, 2019.)


引用で、"having a night cap before bed"と出てきます。"nightcap"という単語を見て、ああ、女の人がベッドに入るときに被るアレのことね、と思いましたが、動詞haveがちょっと合いません。

記事を読み進めて行って、勘違いに気が付きます。


While folklore suggests that a nightcap brings on sweet slumber, alcohol before bed can actually have a negative impact on sleep.
(ibid.)


既にご存知の方には釈迦に説法となってしましますが、"nightcap"とはいわゆる寝酒のこと、寝る前に一杯やることです。

勿論、"nightcap"には寝る時に被る帽子のこと(ナイトキャップ)の意味もありますが、恐らくナイトキャップを被りながら(寝るタイミングで)飲むお酒ということで、寝酒の意味でも用いられるようになったものと思われます。

寝酒を飲んでぐっすり眠る、とはよく言われることですが、実際のところアルコールは覚醒作用があるために、深い催眠を妨げることが分かっています。


2018年12月19日水曜日

米で急増する電子タバコ ー precipitous

アメリカではVapingと呼ばれる、いわゆる電子タバコの愛用者が急増しているそうです。

それも高校生など十代の若者の間で浸透しているということで、専門家らはニコチン中毒者の急増に危機感を募らせているようです。


A steep rise in nicotine vaping over the past year, accompanied by widespread minimizing of its potential harm, dominated the findings of a closely watched annual survey of American teenagers, released Monday.

The vaping increase was so precipitous, researchers said, that it was the largest annual jump in the use of any substance, including marijuana, they had seen in the project’s 44-year history.

In all, the researchers found, the rise amounted to 1.3 million more high school vapers in 2018 than in 2017.
(Jan Hoffman. Study Shows Big Rise in Teen Vaping This Year. New York Times. December 17, 2018.)


増加ぶりはこの種の調査が始まって以来最も急激なもので、高校1年生の10人に1人、高校3年生になると4割近くが電子タバコを吸ったことがあると回答し、昨年と比較すると高校生の電子タバコ利用者が130万人も増加しているという統計があるそうです。

さて、記事の本文中、この増加のトレンドを表現するのに、


The vaping increase was so precipitous


と出てくるのですが、”precipitous”という形容詞に引っかかりました。

これまでの経験上、”precipitous”には下落、つまりdownwardのイメージがあったので、上昇(upward)のトレンドについて用いられていることに違和感があったのです。

たしかに、”precipitous”は下降や下落の表現と共に用いられることが多く、コーパスで検索してみるとトップ3は、


precipitous decline
precipitous drop
precipitous fall


となりました。

ところが、一方では、


precipitous rise
precipitous increase

なる用法も少ないながらもあり、上昇のトレンドについて用いるのも誤用ではないようです。

Merriam-Webster Dictionaryでは、


very steep, perpendicular, or overhanging in rise or fall


と定義しており、上昇、下降いずれにおいても急激な変化を意味する形容詞となっています。


2018年11月15日木曜日

勘違いしていました ― bailout

恥をさらすようですが、また勘違いしていました。

"bailout"という単語があります。財政的な援助を行うことを指すのですが、例えば政府による大企業への緊急財政援助といったお堅いコンテクストで使われることもあれば、以下のように身内の間で単に金銭的援助をするというようなコンテクストでも使われます。


Despite making more than $52,000 annually, 30-year-old British digital marketer Sian Teasdale cannot seem to pay her own way in life.

Sure, she banks well over the average UK salary of £27,271 (about $35,452 in US dollars), but Teasdale almost always has “no choice” but to beg for a $130-$650 bailout from mom and dad at the end of every month, she says in a TMI chat with Grazia UK that’s inciting outrage online.
(Hannah Fishberg. Why do millennials expect mom and dad to bail them out? New York Post. November 14, 2018.)


この"bailout"ですが、"bail out"という動詞のフレーズとしても同じような意味合いです。"bail"については比較的馴染みがある「保釈」、もしくは「保釈金」という意味の単語が思い浮かびますが、その"bail"に同じもの、あるいはそれから来ているのかと漠然と思っていましたが、それは勘違いでした。

"bail"という単語についてはいくつかの意味があり、それぞれ語源を異にする別の単語なのですが、"bailout"の"bail"は、


船から水を汲み出す


という意味なのでした。

語源を辿ると手桶、つまり水を汲み出すのに使う道具を指す中期フランス語のbailleから来ているそうです。

船から水を汲み出すのは船が沈んでしまわないようにする訳で、そこから「窮地を脱する」の意味が生まれたようです。"bailout"には、飛行機などからパラシュートで緊急脱出するという意味もあります。

ところで、"bail"という動詞の意味については、辞書によって扱い方が様々なようです。つまり、エントリの内容が一定ではないのです。

Merriam-Webster(オンライン版)では、「保釈金によって保釈する」(to procure the release of by giving bail)という意味と、「窮状を救う」(to help from a predicament)という意味が"bail"の1つのエントリ下で列挙されています。

ランダムハウス英和辞書では、「保釈」の意味の"bail"と、「(特に経済的危機にある人・会社などを)救う」という意味の"bail"は別エントリになっていました。

American Heritage DictionaryではMerriam-Websterに同じく、これら2つの意味は1つのエントリで列挙されています。

そしてさらにややこしいのですが、"bail"には「(責任回避などのため)手を引く;(窮境から)逃げ出す」(ランダムハウス英和)という意味もあり、この点についてはAmerican Heritageも"To abandon a project or enterprise"という意味を載せており一致しているのですが、Merriam-Websterでは定義そのものが見当たりません。

研究社大英和はどうかというと、「保釈」の意味と「窮地を救う」という意味は同じ"bail"のエントリにあり、American HeritageやMerriam-Websterなどと同じ扱いです。「手を引く」の意味は、American Heritageに同じく、「水を汲み出す」の意味がある"bail"のエントリにあります。

援助するのと手を引くのとでは全く正反対の意味になってしまいますが、面白いですね。


2018年10月29日月曜日

box office

映画の興行収入を表現するのに、”box office sales”などという表現が使われるのはよくご存知だと思います。

例えば以下のような使われ方です。


NEW YORK – Michael Myers – or is it Jamie Lee Curtis? – can't be stopped. "Halloween" dominated the North American box office for the second straight weekend, carving up an estimated $32 million in ticket sales.
(Jake Coyle. 'Halloween' can't be killed: It's already the biggest film in the franchise's history. USA Today. October 29, 2018.)


ご存知のように、”box office”というのは映画のチケットを購入する券売所のことを指しているのですが、何故”box office”というのでしょうか?

私は漠然と、こういったイベントのチケット販売ブースが小さな仮設小屋のような建物になっているので、それを”box”と見立ててのことかと思っていました。

しかしながら、どうやら勘違いであったようです。

American Heritage Dictionaryの説明によると、


So named because it was originally an office for the booking of boxes in a theater.


ということで、”box”とは劇場などで少人数がまとまって座る区画、いわゆるマス席のようなものを指しています。

一方、”box”というのは来場者から入場料を徴収するために使われた「箱」のことを指していたという説もあるらしいのですが、こちらはいわゆるfolk etymology(民間語源)とされ、信憑性には欠けるようです。


2018年10月17日水曜日

posthumous

稀代の物理学者として知られるStephen Hawking博士が今年初め亡くなりましたが、博士の死後に出版された著書の内容が話題になっています。

私は石原慎太郎前東京都知事が某新聞のコラムでHawking博士の予言についてたびたび言及していたのが印象に残っているのですが、それは地球と人類がいずれ滅んでしまうというものでした。

下記に引用する記事によりますと、話題の著書の内容というのは人工知能(AI)が人類の運命を左右することについても触れているとあり、興味深く思われます。


Stephen Hawking has a final message for humanity: If robots don’t get us, climate change will.

Hawking, who died at age 76 of a degenerative neurological disease earlier this year, offers his parting thoughts in a posthumously published book called Brief Answers To The Big Questions, which comes out Tuesday. It’s a message worth heeding from a man who is probably the most renowned scientist since Einstein, best known for his discovery of how black holes function. Hawking’s book A Brief History of Time sold more than 10 million copies and tackled questions as big as “How did the universe begin?” and “What will happen when it ends?” in language simple enough for the average reader.
(Abigail Higgins. Stephen Hawking’s final warning for humanity: AI is coming for us. VOX. October 16, 2018.)


さて、今日の一語ですが、「死後の~」を意味する単語、


posthumous(ly)


を取り上げたいと思います。

この単語が「死後の~、死後に起きる~」という意味であることを暗記している人は多いでしょう。接頭辞のpost-は、「後の~」を意味しますから意味も推測しやすいかもしれません。

では、後半部分のhumousという部分ですが、私は勘違いしていたのですが、そのスペルから"human"と関連しているのかな、などと漠然と思っていましたがこれが間違いでした。

この"posthumous"という単語はいわゆる勘違い、語源学の用語では民間語源(folk etymology)によって生まれた単語で、元々は単に「後~」を意味するラテン語の形容詞posterusの最上級postumusだったのですが、humousの部分はラテン語で埋葬を意味するhumareという動詞との連想からそのようなスペルになったものだそうです。

私の推測が勝手な勘違いというのと言ってみればおんなじかも知れません。


2018年4月13日金曜日

損得勘定 ー bottom-line

お昼前、美味しそうなステーキ肉の写真につられて、ついアクセスしてしまいました。そう言えば、しばらく肉らしい肉を食べていません。


My friend Barbara Wagner gulped when the rib-eye cut she and her husband recently ordered medium-rare at Wolfgang’s on East 54th Street came to the table.

“We gasped. The outside was seared — it looked like a normal steak — but when we cut into it, it was practically raw,” says Wagner, a real estate publicist. “So we sent it back.” It was refired to perfection and she said she’ll go back to Wolfgang’s.

But chew on this, steak lovers: Your medium-rare cut is getting rarer, in both senses of the word.

(中略)

Both incidents reflected the new, medium-rare confusion. While getting an underdone steak has been a possibility for decades, what’s really given the phenomenon traction is that chefs are under bottom-line pressure to reduce throwaways that occur when customers say a steak is too well-done. An under-cooked steak, on the other hand, can always be salvaged with a touch more fire as my friend’s was.
(Steve Cuozzo. Restaurants are cooking your steak wrong on purpose. New York Post. April 10, 2018.)


ステーキを注文する時に高級店(!?)だと焼き方を指定しますよね。

昔(20年以上前!?)は、レア、ミディアム、ウェルダン、の3つだったかと思うのですが、最近は「ミディアムレア」なる焼き方を指定する人が増えたのでしょうか、この「ミディアムレア」が問題になっています。

引用した記事のストーリーでは、ミディアムレアで注文したステーキは、いざ供されてみるとほとんどレアだった、ということなのですが、


Your medium-rare cut is getting rarer, in both senses of the word.


とは、しゃれがきいています。(焼き方の「レア」(rare)と、まれを意味する(rare)をかけているんですね。)

さて、どうしてそんなことになるのか?

記事によれば、


chefs are under bottom-line pressure to reduce throwaways that occur when customers say a steak is too well-done


ということなんですが、ここで使われている"bottom-line"を取り上げたいと思います。

会社で仕事をしていると、この「ボトムライン」(bottom-line)という言葉を聞くことがよくあります。そこでのコンテクストは、要点、概要、核心、といった意味合いであり、詳細やディテールと対比する形で使われます。例えば、


The bottom-line is that...


のような形で、要するに・・・ということ、と言う時の決まり文句みたいなものです。

この"bottome-line"については、ご存知の方はよくご存じだと思いますが、決算書などにおいて、利益やら損失やら全てひっくるめて差し引きした最終結果が最下行、すなわち"bottom-line"に記載されることから来ています。("foot the bill"もご覧下さい。)

ところで、上記での"bottom-line pressure"という部分を同じように解釈しようとしたところ、どうもしっくりきませんね。

そう思って改めて辞書を引いてみると、"bottom-line"には、


concerned only with cost or profits


という意味があるんですね。

つまり、ミディアムレアを巡る問題というのは、客がミディアムレアを注文したのに(思っていたような)ミディアムレアじゃない、とクレームをつけてきた際、レアならばもう少し火を通すことでやり直しがきくものの、逆に焼き過ぎだった場合、やり直しがきかず、肉を捨てなければならなくなり店の損失になってしまう、という極めて実利的な問題なのです。

ぶっちゃけて言えば、損得勘定ということになるでしょうか。

このような"bottom-line"の使い方に、"bottome-line mentality"という表現があります。


Moody said Hickenlooper should apply his 'business, bottom-line mentality' to cutting spending such as travel and outside consulting contracts, not city jobs or pay.
(Denver Post, 2003)


普段から聞いていてよく知っているつもりの表現でしたが、知らなかった側面を見た思いです。


2018年2月1日木曜日

escapee

記事の引用からどうぞ。


The prison escapee who broke out of Queensland's Capricornia Correctional Centre on Sunday has finally been caught, five days later.

Jermaine Lee Anderson pulled off his second getaway in four days after slipping through police fingers Wednesday afternoon, but was found Thursday afternoon in South Mackay, Seven News reports.
(Dangerous prison escapee arrested less than a day after he evaded officers by giving them a fake name when they didn't recognise him. Daily Mail. February 1, 2018.)


難しい内容の記事ではありませんね。

"prison escapee"とありますから、脱獄者の話です。

取り上げたいのは、"escapee"という単語なのですが、この"escapee"に違和感はないでしょうか?

"escapee"は、動詞"escape"から来ているというのは明らかだと思いますが、何に違和感を感じるかというと、語尾の-eeに対してです。

多くの方は、語尾の-eeは受動の意味で使われると理解していると思います。つまり、動詞(多くの場合は他動詞)に-eeをつければ、その動作を受ける側の人を指す、というように理解しているはずです。

例えば、"examinee"は、"examine"(試す)に-eeがついて、「試される」人(受験者)、"employee"は"employ"(雇う)に-eeがついて、「雇われる人」(被雇用者)、です。

その他にも、


trainee
nominee


などがありますね。

ところが、"escapee"は"escape"(逃げる)に-eeがついて、「逃がされる(!?)」人、とはなりません。

「逃げる」人、脱走者、です。

ということで、改めて辞書を確認したのですが、語尾の-eeには、自動詞や名詞について、行為主を表す用法もあるということを改めて確認しました。

実はその例は我々がよく知っている単語でもあることを今さらながら知った次第です。

例えば、"attendee"がそうです。("attend"+ -ee)

そのほか、


absentee
devotee
refugee


など、探すと結構たくさんあります。

知ってしまえばそれまでですが、語尾の-eeは被動作主を意味すると考えていたのは勘違いでした。


2017年9月6日水曜日

Godspeed

昨日取り上げた、オバマ前大統領からトランプ現大統領へのレターですが(全文はCNNのサイトで読むことが出来ます)、実はもうひとつ目に留まった表現がありました。

レターの末尾、締めくくりの部分です。


Michelle and I wish you and Melania the very best as you embark on this great adventure, and know that we stand ready to help in any ways which we can.

Good luck and Godspeed,

BO
(Kevin Liptak. Exclusive: Read the Inauguration Day letter Obama left for Trump. CNN. September 5, 2017.)


わたしは仕事で海外の同僚や関係者にメールを送ることがありますが、その場合の締めくくりは大体、


Best regards,





Sincerely,


などです。相手からの返信ではバリエーションが色々あって、Kind regards、だったり、あるいは人によってはBR、KR、と省略形だったりします。

オバマ大統領の、


Good luck and Godspeed,


は初めて見ました。ビジネスメールでは見たことがありません。

この"Godspeed"は「幸運、成功を祈る」という意味だということは、これをきっかけに知ることになりました。

ところで、どうしても"God"と"speed"が結合したように見えてしまい、"speed"が目に付いてしまうのですが、ここでの"speed"は「スピード」のことではありません。

辞書によると、中期英語での表現"God spede"が"Godspeed"になったもので、元の意味は「神(God)があなたを栄えさせますように」ということなのです。

「スピード」(速度)のことではありませんと上に書きましたが、"speed"という単語の古語の意味として「幸運、成功」があるということも分かりました。

つまり現代の"speed"は、栄えるという原義のspedeが意味変化して生まれたものなのでした。


2017年5月8日月曜日

BB gun

ビービーガン(あるいは、ビービー弾)という玩具で遊んだことのある人は多いと思います。小生も小学生の頃は近所の駄菓子屋で買うことができました。

なぜ「ビービーガン(弾)」と呼ぶのかについて深く考えたこともありませんでしたが、この年になってそれが英語名称だと知ることになるとは思いもしませんでした。

きっかけは下記の記事です。


As soon as they (=police) got out of their cars, the boy pulled what looked like a handgun from his waistband and pointed it at one of the officers, according to a San Diego Police Department statement.

He ignored commands to drop the weapon and walked toward the officer, the news release said. The two officers again shouted at him to drop the weapon.

When he did not, they opened fire. He was shot multiple times and later died at a hospital.

The 911 caller, police later discovered, was the boy himself. The gun was a BB gun.
(Teenage boy killed by San Diego police after pointing a BB gun at officers called 911 moments earlier. Los Angeles Times. May 7, 2017.)


記事で取り上げられている事件のあらましはこうです。

深夜に徘徊している少年がいるとの通報を受けて警察が出動し職務質問しようとしたところ、少年が拳銃のようなものを取り出し、警察官に向けました。警察は銃を捨てるよう命令しましたが、少年は無視し、歩み寄ってきたため、警官2人が複数回に渡って少年に射撃したということです。

少年はその後死亡しましたが、手に持っていたのは"a BB gun"だったということです。

「ビービーガン」は紛れもなく英語でした。

早速辞書を引いてい見ると、"BB"というのは弾丸のサイズを表すもので、0.18インチ(約5 mm)の大きさの弾丸を指すそうです。

ところで、私の記憶している「ビービーガン」の弾というのは銀色をしたプラスティック製のように見えるもので、子供の目からしても均一性に欠けるような不揃いのものなのですが(正確にはこれは銀玉鉄砲という名称の玩具で、ビービーガンとは別物のようです)、英語での"BB gun"では元々は金属(スチール)製の弾が使われていたそうです。

尤も、その後このような丸い弾丸は"BB"という名称で浸透したため、サイズや素材に関係なく、"BB gun"という名称が広く使われるようになったという背景もあるようです。(ウィキペディアによる。)

今日では、"BB gun"は空気銃(エアガン)の一種とされます。