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2026年7月6日月曜日

Legionnaires’ disease

ニューヨークのマンハッタン地区の一部で"Legionnaires’ disease"の症例が急増しているというニュースを読みました。

「レジオネラ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。宿泊施設の大浴場や銭湯、プールなどで発生してニュースになることがあります。"Legionnaires’ disease"は、日本語ではレジオネラ症(厚生労働省の感染症情報)と呼ばれています。感染すると肺炎に似た症状が見られ、放置すると命に関わる病気です。


The number of Legionnaires’ disease cases in an outbreak on the Upper East Side has risen to 14 — as local health officials are still racing to find the source.

Fourteen people have been diagnosed with the potentially fatal pneumonia-like illness in the neighborhoods of Carnegie Hall and Yorkville as of Sunday, according to the New York City Health Department.
(Zoe Hussain. Mysterious Legionnaires’ disease outbreak skyrockets to 14 cases across 2 NYC neighborhoods. New York Post. July 5, 2026.)


そのレジオネラ症ですが、レジオネラ属菌による細菌感染症であると厚生労働省の説明にあります。英語の"Legionnaires’ disease"という名称ですが、辞書には、


1976年のPhiladelphiaにおけるthe American Legionの総会で初めての発病者がでたことから
(ランダムハウス英和辞書)


という興味深い語源説明がされています。

"Legionnaire"というのは米国在郷軍人会の会員を指す言葉で、"legion"の一員を指すフランス語から来ています。

つまり、"Legionnaires’ disease"とは軍人会の会員らが罹患した病気ということになります。(Legionnairesと複数形になっていますね。)

ちなみに随分と昔のことになりますが、"legion"という単語を取り上げました。その際、発音についても触れましたが、英語での発音は「リージャン」のようになり、"Legionnaires’ disease"も同様に「リージャネア」のようになります。つまり、「レジオネラ」ではないのです。敢えて言えば、フランス語式の発音「レギオン」(レギオネア?)に近いでしょうか?

ところで、"Legionnaires’ disease"とは感染症の病名ですが、この病いを引き起こすレジオネラ属菌のことは、


legionella


という表記であることを初めて知りました。


The City Council last fall approved a bill requiring building owners to test for Legionella microbes at least every month during warmer months when cooling towers are in use in response to the deadly outbreak.
(ibid.)


つまり、ややこしいのですが、レジオネラ症は"Legionnaires’ disease"、レジオネラ属菌は"legionella"と、いずれもカタカナ表記は同じですが、英単語としてはスペルが違うんですね。

この細菌の名称"legionella"は"Legionnaires’ disease"から来ているそうで、やはり"legion"という単語が元にある訳ですが、バクテリアの属名につける分類学上の接尾辞-ellaが付いたものです。卑近な例ではサルモネラ菌を指す"salmonella"があります。(アメリカの病理学者Daniel Elmer Salmon氏の名前に因むものです。)


2026年7月3日金曜日

trade dress

2025年、"6 7"(six seven)というコトバが流行し、当ブログでも取り上げましたが、今年になってその流行語にあやかったチキンナゲットが発売されたそうです。

数字の6と7を形どったナゲットだそうですが、似たような商品をまた別のメーカーが販売し、商標権の侵害で法廷闘争になっているというニュースを読みました。


Two food service companies are in court over who gets to rule the roost on "6-7" chicken nuggets.

Perdue Foods is suing John Soules Foods after both companies launched frozen chicken nugget products inspired by the popular slang term "6-7." The nuggets are in the shape of 6's and 7's.

(中略)

Perdue is alleging false designation of origin, unfair competition and trademark and trade dress infringement.
(Melina Khan. '6-7' chicken nuggets ruffle feathers. Why Perdue is suing a competitor. USA TODAY. July 2, 2026.)


記事によりますと、訴えた側の会社は、


trade dress infringement


を主張しているとのことですが、商標権の侵害(trademark infringement)というのは聞いたことがありますが、"trade dress infringement"というのは初めて聞きます。

この"trade dress"の定義は、


the overall image of a product used in its marketing or sales that is composed of the nonfunctional elements of its design, packaging, or labeling (as colors, package shape, or symbols)
(Merriam-Webster Dictionary)


というもので、商品の形状や包装などの外観に関わるものを言うようです。

問題になっている両社のチキンナゲットは、数字の6と7を模した形状が同じであるということのほか、包装パッケージもデザインが酷似しているようです。

消費者の誤認を招く、との主張は商標権侵害の訴えでよく聞くものですが、商標ドレス、またトレードドレスと訳される概念は今日の記事で初めて知った次第です。


2026年7月2日木曜日

daylight

4月から道路交通法が改正され、自転車の交通違反にも反則金が課されるようになりました。小生は自転車に乗る機会が比較的多いのですが、罰金を取られるのは大変困るので違反にならないよう意識することが増えました。特に歩道走行や逆走に関してですが、自転車において歩道走行が認められるのは例外ですので、基本的には車道左端を走るよう心掛けている次第です。

しかし実状として車道走行は常に危険と隣り合わせです。特に国道や幹線道路では停車、駐車の車両が多く、回避する際には細心の注意が必要です。違法駐車は本当に困りますね。

昨日も交差点付近の駐車車両を避けることになったのですが、これは駐車違反では?との考えが頭をよぎりました。で、改めて道路交通法を確認すると交差点から5メートル以内(また、横断歩道手前5メートル以内)は駐車禁止区域に指定されています。

そんなこともあり、今日はカリフォルニア州で駐車禁止取り締まりが厳しくなったという記事に目が留まったという次第です。

以下引用する記事によれば、交差点付近20フィート(約6メートル)以内が駐車禁止取り締まりの対象になったとのことです。


Drivers in Los Angeles County could be slapped with a $63 ticket under California’s “daylighting” law as deputies ramp up enforcement against motorists parking too close to crosswalks.

(中略)

The daylighting law prohibits drivers from parking within 20 feet of the approach to a marked or unmarked crosswalk, or within 15 feet of a crosswalk with a curb extension, even if there are no painted curbs or posted signs.
(Nina Joudeh. The latest trick to catch LA drivers and hit them with a hefty fine. New York Post. July 1, 2026.)


カリフォルニアではこれまで交差点や横断歩道付近の駐車は違反にならなかったの?と意外に思いましたが、2023年に法として成立し、2025年から施行されたそうです。その名は、


California’s “daylighting” law


と記事にもあります。

どうして、"daylight(ing)"なんでしょうか?

"daylight"とは日光、昼の光のことですが、駐車違反取り締まりの根拠法と何の関係があるのか解りませんでした。

この"daylighting law"の意図するところについては、


Officials said the measure is intended to improve visibility at intersections so drivers can better see pedestrians and pedestrians can more easily spot oncoming traffic.
(ibid.)


とあり、これがヒントになります。

改めて"daylight"を辞書でひいてみるのですが、


〜の見通しをよくするため(樹木などの)障害物を取り除く


とあります。つまり、交差点におけるドライバーと歩行者双方の視認性を向上させることを目的とした法律ということで、"daylight(ing)"という表現になっている訳です。

"daylight"という単語の意外な用法について以前も取り上げたことがありますので参照ください。


2026年7月1日水曜日

number

テニスのウィンブルドン選手権が開幕し、大坂なおみ選手が初戦を勝利で飾りました。その試合で大坂選手が身に付けたウェアがなんと真っ白な着物だったと報じられています。


Naomi Osaka wore a jaw-dropping white number to walk onto Court 3 for her first-round match at Wimbledon on Monday.

The four-time Grand Slam champion donned an all-white, full-length kimono as she stepped onto the court before her 6-1, 7-5 win over Elsa Jacquemot.

Osaka, 28, has long been known for her creative fashion choices for her matches. This time, Osaka said, she was inspired by her Japanese heritage and Lucy Liu’s character in “Kill Bill,” one of her favorite movies.
(Grace McCarron. Naomi Osaka reveals what inspired her kimono before first-round Wimbledon win. New York Post. June 30, 2026.)


引用した記事の冒頭、


Naomi Osaka wore a jaw-dropping white number to walk onto Court 3 for her first-round match at Wimbledon on Monday.


とありますが、"white number"という表現の"number"
は着物のことを指しています。はてな、"number"に服の意味なんかあったかな、と不勉強を承知で辞書を引きました。

この意味合いを載せている辞書とそうでない辞書があるのですが、Merriam-Webster Dictionaryでは、


an item of merchandise and especially clothing 


という定義があります。

2026年6月30日火曜日

scuttlebutt

有名シンガーのテイラー・スイフトさんと恋仲にあるアメフト選手がいよいよゴールインするということで、界隈ではこの話題で持ちきりだそうです。

(小生はこの手の話題にほとんど興味は無いのですが、このふたりの名前を芸能関連のニュース記事見出しで何度もみているうちに覚えてしまいました。)

結婚式の会場はなんとニューヨークのど真ん中にあるマジソンスクエアガーデンだと言われているそうですが、警備はどうするのか、ゲストはどうなる、とか様々言われており、そんな目立つ会場にしているのは衆目を欺くのが目的で、本当は別の場所でこっそり式を挙げるのではないか、とか噂されているそうです。いやいや、ふたりは既にもう結婚しているんじゃないかとも言われているともあります。


Amid mysterious preparations and rumors of multiple celebrations, top wedding vendors’ posts have sparked speculation that Taylor Swift and Travis Kelce are already married.

There’s been endless scuttlebutt that the couple will secretly tie the knot before their big day at Madison Square Garden this week.
(Mara Siegler. Top wedding gurus’ posts spark speculation that Taylor Swift and Travis Kelce are already married. New York Post. June 29, 2026.)


これだけの有名人となると噂が絶えないという訳ですが、今日の1語はその「噂」、ゴシップを意味する、


scuttlebutt


という単語です。

"scuttle"には幾つかの意味があって以前も取り上げたことがあります。今日の1語、"scuttlebutt"の"scuttle"は容器を指す名詞から来ています。その容器ですが、石炭を運ぶ容器とか穀物を運ぶ広く浅いカゴとか、色々あるのですが、飲み水を入れておく水差しがここでは相当するらしいです。

"butt"という単語もこれまた幾つかの異なる意味があるのですが、ここでは樽のことで、やはり飲み水を入れたものです。

船舶に設置された"scuttlebutt"は現代でいうオフィスのウォーターサーバーみたいなもので、船員に飲料水を提供する役割を持つものだそうです。

そうした"scuttlebutt"には船員が集う場所となり、同時に噂話やゴシップを交換する場でもあったことからこのよいな意味が生まれたそうです。