最近30日間のアクセス数トップ3記事

ラベル 単語 Gg の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 単語 Gg の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年8月24日月曜日

grapple

土木作業員が重機の油圧ショベルを同僚の頭部にぶつけて殺害した罪に問われているというニュース記事の引用です。

「油圧ショベル」と書きましたが、記事では、


hydraulic grapple


とあり、日本語でも「グラップル」とカタカナ表記するもののようです。いわゆるショベルカー、パワーショベルのアームの先についている土を掘り返す爪の付いたアレは「バケット」というらしく、「グラップル」というのは鉤爪が対になっていて、モノを掴み持ち上げるためのものを言うようです。今日の学びでした。記事をどうぞ。


A Minnesota man is accused of crushing his co-worker’s head with a hydraulic grapple while the pair were “f------ around” during a tree-trimming job, killing the 26-year-old co-worker.

Christopher Boone Crimmins, 34, is charged with second-degree manslaughter, accused of operating a truck-mounted hydraulic grapple that closed on his co-worker’s head.
(Minnesota man charged in death of co-worker crushed by hydraulic grapple in prank gone wrong. NBC News. August 24, 2026.)


作業員はこの「グラップル」で同僚と悪ふざけをしていたようなのですが、まさか本当に頭に当ててしまうとは思っていなかったようです。

さて、油圧式「グラップル」などというものを知らなかった小生は最初、"grapple"という単語が何を指すのか分からなかったので辞書を引いた訳です。

"grapple"という単語についてはむしろ動詞として、掴み合う、取っ組み合い(の格闘をする)、難問などに取り組む、という意味で暗記していましたが、その原義としては掴むというもので、鉤爪のことや、引っ掛けるという意味があるということを再確認した次第です。

ところで語源欄を見てみると、ランダムハウス英和では"grapnel"という単語からの連想によるとあり、この"grapnel"というのは爪や鉤のついた、掴むための道具や錨として用いられるものを指す言葉なのだそうですが、知りませんでした。

興味深いことに、"grapnel"と"grape"(そうです、グレープ、ぶどうのことです)は関連しているとの解説があります。

ぶどうという時、我々はフルーツとしてのぶどう、あの丸い実を思い浮かべますが、語源的には鉤爪(hook)を意味する言葉に由来するそうです。ランダムハウス英和では印欧祖語krappon、また鉤を指すドイツ語Krapfなどに遡ることが出来ると解説されています。また、"grape"という単語に直接繋がる古フランス語graperはフックを使ってぶどうを取ることを意味したそうで、これが"grape"、即ちぶどうを意味するようになったそうです。



2026年7月15日水曜日

grease one’s way

社会的な地位のある人は交通違反も免れる、という事例のひとつでしょうか。


Nevada Gov. Joe Lombardo greased his way out of a ticket after allegedly failing to stop at a red light, simply by revealing his identity to a Las Vegas patrolman.

Bodycam footage captures the moment the officer approached the window of Lombardo’s light-gray Ford F-150, offering a polite, “Hello, how are you doing, sir?”

The highfaluting governor immediately cut him off, stating: “I’m Joe Lombardo.”
(Daniel Cody. Nevada governor pulled over, immediately flexes status and avoids red light ticket: ‘I’m Joe Lombardo’. New York Post. July 14, 2026.)


赤信号を無視したフォード車を停止させた警察官はドライバーがネバダ州知事と分かると無罪放免にしたそうですが、どういうわけかその一部始終を録画したボディカムが暴露されています。

記事は、知事が自身の名を名乗ることによって交通違反摘発を免れたとして、


greased his way out of a ticket


と表現しています。

"grease"とは潤滑油のグリスのことですが、動詞には、


(物事の)進行・開始を容易にする、促進する、早める


という意味があります。つまりは機械にグリスを塗って動きを良くすることから生まれた比喩的な意味合いです。

ここでは"grease one's way (out)"ということなのですが、要は自分自身の都合の良いように働きかけ、要求を通したり、義務を免れたりするということです。

"grease"の動詞の意味には、賄賂を使う、というものもあり、"grease one's way"に関しても多少後ろ暗いところがあるというか、批判的なニュアンスも込められた表現だと言えます。


2026年3月13日金曜日

gander

今日の1語は、"gander"です。"gander"とはガチョウの雄を指す名詞ですが、


take a gander (at)


というフレーズで使われることがあり、その場合の意味は、見る、一瞥する、となります。


I’ve been trail running for a long time. It started because that’s really the only way to train for most ultras. What I didn’t anticipate was just how much cleaning would be involved. When I first took a gander at my gams and trail running shoes postrun, I was shocked. I was also filthy.
(Barry Knoblach. Stop Overthinking How to Clean Your Trail Running Shoes. Runner’s World. March 12, 2026.)


ガチョウを指す"gander"が「見る、一瞥する」という意味のフレーズになるのは、ガチョウが対象に首を回して視線を向けている様から連想されたものであると英和辞書にも説明があります。

"gander"にはまた、間抜けの意味もあるといいます。

日本語で「雁首を揃えて」は、多くの人が同じ場所に会していることを指す表現ですが、往々にして集う人達が凡人、無能であることを仄めかす表現であり、英語の"gander"との共通点は興味深いものがあります。


2025年12月24日水曜日

garnish

トランプ政権は、奨学金の返済滞納者に対して、給与を差し押さえる措置を2026年以降再開すると発表しました。


The Trump administration will resume garnishing wages from student loan borrowers in default in early 2026, the U.S. Education Department confirmed to NPR.

The move comes after a years-long pause in wage garnishment due to the pandemic.

"We expect the first notices to be sent to approximately 1,000 defaulted borrowers the week of January 7," a department spokesperson told NPR. The spokesperson said wage garnishment notices are expected to increase on a monthly basis throughout the year.
(Sequoia Carrillo. Student loan borrowers in default may soon see their wages garnished. NPR. December 23, 2025.)


記事では、


resume garnishing wages from student loan borrowers
wage garnishment
their wages garnished


などというくだりがあり、"garnish"という単語が使われています。

「ガーニッシュ」と聞くとまずは食事に彩りを添えるための装飾(パセリとかクレソン)という意味を思い浮かべます。また、クルマ好きの人は、フロントやリア、サイドなど、外装に取り付ける装飾のことを思い出すのではないでしょうか。

"garnish"にはもちろんこれらの意味があるのですが、


債権を差し押さえる


という意味もあることは知りませんでした。

"garnishment"とは、


(債務を満足させるための)財産差し押さえの通知
(研究社新英和大辞典)


という意味の法律用語です。

"garnish"という単語はフランス語garnirから来ているそうですが、そのフランス語は装飾するという意味の他、通告する、召喚状を発するという意味があるということです。さらに遡るとゲルマン語系warnjanという語に辿るのですが、これは"warn"(警告する)という単語と同根であるということです。

料理やクルマの飾りとは一見相容れない法律用語としての意味は意外にも思われますが、語源では痕跡を残しているということかと思います。

小生も育英会の奨学金を借りておりました。(何とか返済し終えましたが・・・。)

料理の"garnish"は結構ですが、借金で"garnish"は避けたいところです。


2025年12月12日金曜日

gentleman’s C

先月の投稿でも取り上げたところですが、米国経済現況において目下"affordability"、つまりインフレ、物価高に影響を受ける国民の経済的余裕度という点が問題になっています。

これに対してトランプ大統領は、関税引き上げなどの政策により国内経済は上向きであるとの主張を展開していますが、現実認識のギャップが鮮明になっています。

トランプ氏は米国の経済現況を「A+++++」と自画自賛しました。


President Donald Trump gives his economy an “A+++++.”

Some conservative economists — and Trump allies — aren’t as bullish.

The president gave himself those top marks earlier this week at the White House in an interview with POLITICO’s Dasha Burns as cost of living concerns have become a persistent liability for the GOP. Trump’s response reflects his impulse to downplay affordability problems and insist the economy is strong, even as White House officials and Republican lawmakers say the issue must be addressed head on.

“I don’t see things as great at all. I don’t even see it as an A,” said one former senior administration official — who still holds close ties with the White House — granted anonymity to speak candidly.

Douglas Holtz-Eakin, chief economist on former President George W. Bush’s Council of Economic Advisers and later director of the Congressional Budget Office, told West Wing Playbook he would give Trump’s economy “a gentleman’s C.”

“Fair growth, not great labor market, inflation problem — it’s hard to get an A+++ out of that,” he added.
(‘A gentleman’s C’: Some conservative economists quibble with Trump’s ‘A+++++’ economy. Politico. December 11, 2025.)


学校などでの成績評価でAからD(あるいはE、F)というようにランク付けする場合の最上位がAですが、そのさらに上がA +でしょう。トランプ氏の自己評価「A+++++」については、恐らくそのようなランクは実際には無いと思われますが、さらにその上、最上位という主張かと思われます。誇大表現を好むトランプ氏らしい主張です。

この自画自賛には一般庶民はもとより、経済専門家も疑問を投げかけており、妥当な評価としては、


a gentleman’s C


だろう、との見立てが紹介されています。この"gentleman’s C"とはどういう意味なのでしょうか?

成績表のランク付けにおいて、"C"は中間あたりに位置付けられます。ランクDは通例、「落第」とされるところ、ランクCは合格、「及第点」となります。

この"gentleman’s C"というのは、本来ならDの判定、つまり落第であるところ、諸々の点を考慮して、かろうじて合格、という意味合いの表現なのだそうです。「諸々の点」とは評価対象者の出自や社会的なステータスなどを考慮したものであり、本来ならば不合格であるが、社会的な地位に配慮して、とりあえず合格にせざるを得ない、という事情が滲みます。つまり、"gentleman’s"にはそうした皮肉が込められているということになります。

ランダムハウス英和辞書はこの表現のエントリがあり、


育ちのよさに免じての合格点


という訳を載せています。


2025年11月3日月曜日

guns-a-blazing

トランプ米大統領は、キリスト教徒の殺害が相次いでいることを受けてナイジェリアに軍事介入するとSNSに投稿したと報じられています。


President Donald Trump on Saturday threatened U.S. military intervention in Nigeria and the withholding of all foreign aid if its government continues “to allow the killing of Christians.”

Trump said in a post to social media that if Nigeria does not halt the persecution of Christians he may send U.S. troops “guns-a-blazing” to “completely wipe out the Islamic Terrorists who are committing these horrible atrocities.”
(Ben Johansen. Trump threatens to deploy the military 'guns-a-blazing' to Nigeria. Politico. November 1, 2025.)


ナイジェリアではイスラム原理主義組織によるキリスト教徒へのテロが多発、ナイジェリア政府が対策を取らないならば米国の支援を中止し、派兵するとしています。

トランプ氏の投稿で、


guns-a-blazing


という表現が使われており、引用符付きとなっている他、関連記事のタイトルでもこの表現が引用されています。

何か特別な意味がありそうですが、軍事介入というあたり、銃(guns)を発射する(blaze)というのは文字通りの意味かとも思いました。

辞書には載っていないようなのですが、"with guns blazing"、あるいは"with all guns blazing"という類似のフレーズがあり、総力を上げて、というような意味合いがあるようです。


If you come out with guns blazing or with all guns blazing, you put all your effort and energy into trying to achieve something.
(Collins Dictionary)


意味合いは掴めましたが、"guns-a-blazing"の-a-は一体何なのか?という疑問が出てきました。

そのあたり、ネットで検索してみますが、なるほどと思うような説明は見当たりません。

基本に立ち返り(?!)、辞書で接頭辞としてのa-をチェックしてみます。一体、英語の辞書で一番最初のエントリである"a"の項を引く人が、引く機会がどれくらいあるでしょうか?!

確信に至った訳ではありませんが、接頭辞a-には、動詞やその進行形(〜ing)の前に置かれて、その行為の最中にあることを強調する意味合いがあるそうです。

そしてこうした接頭辞a-というのは、アメリカ南部や南西部訛りなどに見られることが多いのだそうです。

少し長いですが、American Heritage Dictionaryの解説を引用します。


Prefixing a- to verb forms ending in -ing, as in a-hunting and a-fishing, was once fairly common in vernacular US speech, particularly in the highland areas of the South and in the Southwest. Such verb forms derive from an Old English construction in which a preposition, usually on, was placed in front of a verbal noun—a verb to which -ing had been added to indicate that the action was extended or ongoing. Gradually such prepositions were shortened to a-. The -ing forms came to be regarded as present participles rather than verbal nouns, and the use of a- was extended to genuine present participles. Eventually a- disappeared from many dialects, including Standard English in the United States and Great Britain, although it is still retained today in some isolated dialect areas. Today, speakers who use the a- prefix do not use it randomly. Rather, a- is only used with -ing words that begin with a consonant, have stress on the first syllable, and function as part of a verb phrase, as in She was a-running.
(American Heritage Dictionary)


この解説にありますように、元はonという前置詞がその役割を果たしていたようです。前置詞onを動名詞(〜ing)の前に置いて、動詞が示す行為が進行、発展の途中であることを意味したというものです。このonがいつしかa-に取って代わられたようです。

では、トランプ氏発言の"guns-a-blazing"はどう訳すのが適当か?

日本のメディアの報道でこれを直接訳したと思われるものはあまり多くないようでしたが、


銃を撃ちまくって(AFP通信)
銃をぶっ放して(読売新聞)


といったものが見られました。


2025年10月9日木曜日

guilt-trip

海外のレストランなどで食事するとチップを払うことがあります。特にアメリカでのチップの習慣についてはこれまでも何度か話題にしてきたところですが、チップが義務のようになっていることなどが顧客の不満につながっている現実があります。

ファーストフード店やカフェなど、特別なサービスを受けないところでもチップを払うのが当たり前のようになっていたりします。最近ではレジの端末で支払いと併せてチップの額を選択させるようなものもあったりします。

つまりは、チップを払うように仕向けられているというのが顧客の感じるところとなっています。

引用する記事によれば、こうした現実に6割以上のアメリカ人がやるかたない不満やストレスを感じているということです。


We’re guilt-tripping over guilt-tipping.

Two-thirds (65%) of American consumers are experiencing tipping fatigue — up from 60% last year and 53% in 2023, according to an annual study by Popmenu, a tech company serving more than 10,000 restaurants.

Over the last year, people have paid around $150 in tips on average, which they didn’t feel were necessary, with 44% saying they tip at places where they don’t think it’s customary.
(Brooke Steinberg. Average consumer spends $150 per week on ‘unnecessary’ tips: survey. New York Post. October 8, 2025.)


引用した記事の冒頭部分、"guilt-tripping"という単語はよく注意して見ないと、続く"guilt-tipping"と同じかと見間違えてしまいます。

ニューヨークポスト紙お得意のシャレですが、"guilt-trip"という単語がちゃんとあるというのを知りました。

Merriam-Webster Dictionaryでは、


to cause feelings of guilt in (someone) : to try to manipulate the behavior of (someone) by causing feelings of guilt


と定義されており、罪悪感をもたらす(感じさせる)、という意味であることが分かります。

一方、"guilt-tipping"ですが、こちらは辞書に載っているような単語ではありませんが、罪悪感に駆られてする(嫌々ながらの)チップの支払い、という概念を指すものと思われます。

上記の定義にもありますように、"guilt-trip"とは罪悪感を感じさせるという意味の他、相手に罪悪感を覚えさせることでその行動をコントロール(manipulate)しようとする、という意味合いもあるようです。

つまり、動詞"guilt-trip"は、


(自身が)罪悪感を感じる


という自動詞的な意味と、


(相手に)罪悪感を感じさせてある行動を取らせる


という他動詞的な意味のふたつがあると言えます。

後者の用法については、


guilt-trip a person into doing 〜


のようなパターンを取ることが多いようです。

後者は以前取り上げた、動詞としての"guilt"の用法とほぼ同じです。

この"guilt"に"trip"という単語が結び付いたものですが、名詞の"trip"には感情や気持ちがある傾向に傾いたり、とらわれたりすることを指す意味合いがあります。

日々の人間関係の中で、"guilt-trip"を感じることは少なくないのではないでしょうか?


2025年9月9日火曜日

gas bag

退役軍人への支援などに功績のあった俳優のトム・ハンクスさんを称える名誉賞を授与するとしていた米陸軍の士官学校が、授賞式をキャンセルすると発表し波紋を拡げています

名誉賞自体は授与されるそうですが、セレモニーが中止になったのは、ハンクスさんが民主党寄りであることが影響したと報じられています。

ハンクスさんは2020年の大統領選ではバイデン氏支持に名を連ねたとあります。


Meanwhile, Hanks has been public about his support for Democratic presidential candidates in the past. His name has appeared on lists of celebrities who endorsed former President Joe Biden during his 2020 campaign.

(中略)

The actor has also been outspoken in his criticisms of President Trump. In remarks at the Rome Film Festival in 2016, captured by the Associated Press, the actor called the then-Republican candidate a "self-involved gas bag."
(Chloe Veltman. West Point alumni group scraps prestigious award celebrations honoring Tom Hanks. NPR. September 6, 2025.)


そして、2016年、この年の大統領選はトランプ氏が勝利しましたが、選挙戦の最中、トランプ氏を、


self-involved gas bag


と呼んだそうです。

この"gas bag"という単語の意味するところを知りませんでしたが、気嚢(きのう)という日本語が英和辞書に見えます。気球や飛行船という意味もあるこの単語は、ガスで膨らませた袋のことで、「おしゃべり」の意味でも用いられると分かりました。"gasbag"と1語で綴られることもあります。

"self-involved"という形容詞が意味を強めていますが、訳すならば、独りよがりの駄弁に終始する奴、くらいになるでしょうか。

結構強烈な表現ですね。

トランプ氏が聞いたら顔を紅潮させて手が付けられなくなりそうです。


2025年6月26日木曜日

getup

ウクライナのゼレンスキー大統領のトレードマークといえば、髭面、短髪にミリタリースタイルの装い、でしょうか。

ゼレンスキー大統領は外国首脳との会談においてもカーキ色の襟なしトップス(Tシャツ)にブーツという格好で臨むというのは語り草になっていますが、今週オランダで開催されたNATOサミットではジャケットを着用したそうです。


The Ukrainian war leader appeared to have learned his lesson from February’s disastrous Oval Office meeting with Trump and Vice President JD Vance, which descended into a shouting match after Zelensky was chided for his trademark military-style getup by a reporter.

Zelensky was pictured in the group photo of world leaders Tuesday wearing a black suit-style jacket and shirt, rather than his usual more casual get-up.
(Anthony Blair. Zelensky ditches T-shirt for a suit for sit-down meeting with President Trump. New York Post. June 25, 2025.)


"his trademark military-style getup"というくだりで"getup"という表現が出て来ますが、この単語が装い、服装を意味する表現とは不勉強にして知りませんでした。

装い、服装を表現する単語としては、clothingをはじめとして、costume、outfit、attire、garb、garmentなど、色々あります。変わりどころでは、"fatigue"、"raiment"も装いを表す表現です。

このうち"attire"はきちんとした身なり、正装の意味ですが、"getup"は、少し普通とは違っているという含みがある、インフォーマルな表現のようです。

動詞句のget upやget oneself upには、装う、化粧する、扮装する、といった意味で用いられますので、名詞の"getup"はこれらの動詞句から来ていると思われます。

ゼレンスキー氏はトランプ大統領と会談したそうですが、2月のホワイトハウス訪問では身なりを非難されたことも、今回ジャケットを着用した背景にあるようです。

2025年6月19日木曜日

grovel

イスラエルがイランの核施設を攻撃、両国は交戦状態に入りましたが、米国がイランへの攻撃に加わるとの観測が拡がっています。

トランプ大統領は攻撃参加は明言していないものの、イランに対し無条件降伏を要求、イランの最高指導者ハメネイ師は拒否しているとの報道です。

一方で、ホワイトハウス筋によれば、イランが交渉のため米国へ使節を派遣する意向であるとの話もあるようです。


Trump added that Tehran, which was engaged in indirect talks with Washington over its nuclear programme before Israel launched its war, had suggested sending a delegation to the White House for talks. He described the move as “courageous”, even though he said Iran was “totally defenceless” and in an “unsustainable” position.

“Iran’s got a lot of trouble and they want to negotiate,” he said, adding that he had told the Iranians “it’s very late to be talking”, while cautioning “nothing’s too late”.

However, Iran’s mission to the UN denied Trump’s account, posting on X: “No Iranian official has ever asked to grovel at the gates of the White House . . . Iran does NOT negotiate under duress.”
(Donald Trump says he ‘may or may not’ strike Iran. Financial Times. June 19, 2025.)


イランが米国と交渉したがっている、というような話ですが、イラン側はこれを明確に否定しています。特にイランの国連代表は、


No Iranian official has ever asked to grovel at the gates of the White House


とSNSに投稿したということです。

"grovel"とは、ひれ伏す、という意味です。古ノルド語の語源ということですが、腹這いになる、顔を下に向けるというのが原義だそうです。

トランプ大統領は、イランは圧倒的に不利な立場にあると言っていますが、こうした揺さぶりはトランプ氏お得意のディールなのかも知れません。


2025年4月3日木曜日

gloat

米ウイスコンシン州の最高裁判事の選挙が行われ、トランプ政権が支持する保守派候補者がリベラル派の候補に敗れたと報じられています。

トランプ政権にとっては手痛い敗北となり、野党民主党は一矢報いた、というところでしょうか。

この選挙ではトランプ政権下で政府効率化省(DOGE)のブレーンでもあるマスク氏が選挙資金を注ぎ込むなどして保守派候補に肩入れしていたこともあり、マスク氏の敗北でもあると言われています。


Democrats were tasting unfamiliar triumphalism on Wednesday after the election for a vacant Wisconsin supreme court seat turned into an emphatic repudiation of Elon Musk, Donald Trump’s richest supporter and key ally.

Musk endured a wave of gloating on Twitter/X, his own social media platform, after Brad Schimel, a Trump-endorsed judge that he spent $25m supporting lost by 10 percentage points to Susan Crawford, whose victory sustained a 4-3 liberal majority on the court.
(Robert Tait. ‘Loser’: Musk endures wave of gloating on X after liberal judge wins Wisconsin race. The Guardian. April 2, 2025.)


ここ数ヶ月報道されているように、選挙で選ばれた訳でもないマスク氏が政府の歳出削減の大ナタを振るうことに対して批判が高まっていました。

ウイスコンシン州最高裁判事の選挙は、ある意味マスク氏に対する国民投票のような側面があったとされています。

結果、マスク氏が支持する候補は敗れた訳ですが、これはトランプ政権を、またマスク氏のDOGEにおける活動を支持しないという意思表示とも捉えられるということになります。

記事で、


Musk endured a wave of gloating on Twitter/X


とある部分ですが、ここで使われている"gloat"という単語を知りませんでした。

Merriam-Webster Dictionaryでは、


to observe or think about something with triumphant and often malicious satisfaction, gratification, or delight
gloat over an enemy's misfortune


定義されています。物事を満足そうに眺める、ということですが、ここでポイントなのは"often malicious satisfaction"(しばしば悪意を持って)という部分です。

例文にも見られるように、人の不幸を嘲笑うごとく、意地悪さが含まれる感情を指します。

マスク氏の活躍を忌々しく思っている人たちが今回の選挙戦の敗北をそれみたことかとほくそ笑んでいるといったところでしょうか。

2024年12月10日火曜日

ghost gun

ニューヨーク中心部のホテル前で大手企業CEOを射殺した犯人が遂に逮捕されたというニュースがトップで報じられています。

ユナイテッド・ヘルスケア社のCEOが何者かに銃で撃たれその後死亡した事件で、容疑者の防犯カメラ映像などが公開され警察当局による捜査が続いていましたが、5日目にして逮捕に至ったというものです。

ペンシルベニア州のマクドナルドにいたところ、目敏い従業員が警察に通報し、あえなく御用となったようです。

関連ニュースを先日取り上げましたので、興味があっていくつかの記事にアクセスしました。容疑者は26歳とまだ若く、裕福な家庭に育ち、ペンシルベニア大学でコンピュータサイエンスの修士号を取得しているというから驚きです。


The suspect in the fatal shooting of UnitedHealthcare CEO Brian Thompson has been identified as Luigi Nicholas Mangione — a 26-year-old Ivy League grad and seething anti-capitalist, cops and sources said.

Mangione, who is originally from Maryland, was arrested at a McDonald’s in Altoona, Pennsylvania after a quick-thinking employee alerted authorities to his whereabouts on Monday, police said.

He was ordered held without bail during his arraignment in a Pennsylvania court Monday evening.

The suspect was found with a a ghost gun, mask and writings linking him to last week’s deadly ambush outside a Midtown Manhattan hotel that sparked a massive days-long manhunt.
(Who is Luigi Mangione, suspect in UnitedHealthcare CEO Brian Thompson killing. New York Post. December 9, 2024.)


ところで、CEOを射殺するのに使われた銃器について、


ghost gun


と記事に出てきます。

この表現を知らなかったのですが、"ghost gun"とは手製の銃のことを言うそうで、別名homemade gunなどとも呼ばれるそうです。個人による自家製という訳です。


"Ghost guns" are firearms that can be assembled at home from parts that are bought online. Those parts can usually be obtained without background checks and do not have serial numbers.
(What to know about 'ghost guns,' the weapon allegedly tied to the CEO shooting. CBS News. December 10, 2024.)


"ghost gun"とはつまり、銃器製造メーカーにより製造され流通、管理されているものではなく、例えば3Dプリンタなどを使って作るものが該当します。

銃社会と言われる米国においても、銃器の購入にはライセンスが必要であり、購入する銃にはシリアルナンバーが付与され、購入者の詳細は記録されます。

"ghost gun"はそうした流通管理の仕組みが無いものですから、つまりは「実在しない」はずの銃器であり、故に"ghost"という形容になるようです。

"ghost"が付く言葉というのはいくつかありますが、ぱっと思いつくところでは、"ghost writer"ではないでしょうか。

ゴーストライターとは誰かの代わりになって文章を作成する人、代作者のことですが、実際にはそうした代作者がいるものの、「いない(存在しない)ことになっている」、ということで"ghost"ということかと思います。

その他、ここ数年で増えた"ghost kitchen"(cloud kitchen)というのがあります。この表現は少々トリッキーだと思うのですが、調理場(kitchen)としては実在するものの、レストラン店舗としては実在せず、故に"ghost"ということのようです。

また、"ghost worker"や"ghost company"(paper company? 英語では"shell company"というそうですが)なども、明らかに実在しないものですので、"ghost"です。


2024年11月13日水曜日

guinea pig

ニューヨークの美食家らが舌鼓をうつ(!?)というある食べ物が話題です。

南米エクアドルの名物料理らしいですが、何とモルモットの丸焼きだそうです。記事の写真からはいささかグロテスクに見えますが・・・。


New York City epicures are devouring a “special” Ecuadorian delicacy, guinea pigs — better known stateside as a potential pet for kids — and hailing them as a “very delicious” feast.

At least that is the experience at the restaurant La Casa Del Cuy — literally “the house of guinea pig” — a culinary go-to in Corona, Queens, that grills and serves the rodent (cuy) whole, essentially every part but the “squeak.”
(Ben Cost. Grilled guinea pigs are this NYC restaurant’s shocking specialty — and the head is the ‘best part’. New York Post. November 12, 2024.)


ペットとしてもお馴染みのモルモットは英語で、


guinea pig


と言います。実験動物としても繁殖される小動物ですが、"guinea pig"という名称は謎だらけとされています。

辞書の語源欄にも説明を見つけることが出来ますが、まず"Guinea"とはアフリカの国(ギニア共和国)のことですが、モルモットがギニアを原産地とする訳でもなく、何故「ギニア」なのか、よく分かっていないそうです。

また、"guinea pig"は豚(pig)でもありません。和名は「テンジクネズミ」であり、齧歯類、すなわちネズミの仲間に分類されています。一方、学名(ラテン名)はCavia porcellusとなっており、porcellusは小豚のことなので、外観としては似てなくもないことから、混同された結果の命名とも言われているそうです。

話をさらにややこしくさせているのが、この小動物が南米を原産地とするらしいということです。

南米にガイアナ(Guyana/Guiana)という国がありますが、これが"Guinea"に転訛したという説があるそうですが、これも眉唾物だとか。

1500年代初め、スペインやオランダ、イギリスなどが南米からこの"guinea pig"を持ち帰り、ペットにしたそうです。(ウィキペディア)

異国から持ち帰ったこの小動物がちょっとしたペットブームにでもなったのでしょうか、当時の英国人などにとっての「異国」はアフリカ大陸というイメージがあったから、"guinea pig"という名前が定着したという説もあるようです。


2024年10月31日木曜日

garbage

アメリカ大統領選、ここ数日沸騰しているキーワードが、"garbage"です。

ゴミ、クズという意味ですが、政策議論を戦わせることなく、対立候補への口汚い非難中傷に終始するのは日本だけではなく、かの大国も同じようです。


The controversy began Tuesday — at the same time Harris was speaking near the White House — when Biden participated in a campaign call organized by the Hispanic advocacy group Voto Latino. Biden used the opportunity to criticize Sunday’s Madison Square Garden rally, where a comedian described Puerto Rico as a “floating island of garbage.”

“The only garbage I see floating out there is his supporters. His demonization of Latinos is unconscionable, and it’s un-American,” Biden said. “It’s totally contrary to everything we’ve done, everything we’ve been.”
(Harris promises to ‘represent all Americans’ after Biden’s remark on Trump supporters and ‘garbage’. The Associated Press. October 31, 2024.)


ことの発端はトランプ陣営がニューヨーク、マジソンスクエアガーデンで開催した集会で、支援者のコメディアンがプエルトリコを「カリブ海に浮かぶ"garbage"」と揶揄する発言をしたことにあります。

この発言を念頭に、今度はバイデン大統領がヒスパニック系の有権者の集会で、トランプ氏支持者は"garbage"だと発言。

お互いがお互いを"garbage"と罵り合うという、何とも醜悪な事態になっているというものです。

バイデン氏の発言を受けてハリス氏は、支持、不支持に関係なく、自分は全てのアメリカ国民のための大統領になる、とオトナの対応を見せましたが、正直なところは投票目前に有権者の離反を招くようなバイデン氏の発言を迷惑に思っているのではないでしょうか。

さて、"garbage"という単語についてですが、辞書の語源欄を見ると元は食肉のはらわた、内臓など、食べられずに捨てる部分のことを指したものだということです。その後、この単語は食肉の内臓に限らず、野菜屑など、いわゆる生ゴミ一般を指すものとなり、くだらないもの、酷いものや人を指すのに使われるようにもなりました。以前取り上げた、"hot garbage"もご覧下さい。

余談ですが、食肉の内臓と聞くとホルモンを思い出します。

「ホルモン」の語源は関西弁の「放る」(捨てる)もん(モノ)、と聞いたことがあります。俗説のようですが、"garbage"の語源解説を読んでいてそんなことを思い出した次第です。

ただ、人を貶す表現としてホルモンという言葉は使われませんし、焼肉にしてもホルモン鍋にしても、捨てるどころか・・・。


2024年10月30日水曜日

gut check

アメリカ大統領選を目前にトランプ、ハリス両陣営は支持率が拮抗しており、票の掘り起こしに躍起です。

以下引用する記事ではユダヤ人票を如何に獲得するかという話と読みました。


In an 11th-hour pitch to Jewish voters, second gentleman Doug Emhoff told a crowd in Pennsylvania that his wife, Vice President Kamala Harris, "feels it in her gut" what it means to support Israel. 

"Let me be direct and answer the question that Jews have asked for generations. Yes, she feels it in her gut. Kamala feels it, as we say, in her kishkes," Emhoff said during an address in Pittsburgh.

The so-called gut test came up during the days of former President Barack Obama, when some Jews questioned how deep his support for Israel was. 
(Morgan Phillips. Doug Emhoff says wife Kamala Harris supports Israel 'in her soul' and passes gut-check for Jewish priorities. Fox News. October 29, 2024.)


記事のタイトルにある、


gut-check


という表現が目に留まりました。

本文中では、


Vice President Kamala Harris, "feels it in her gut" what it means to support Israel


とあります。

これは、(ハリス氏が)イスラエル(ユダヤ人)へのサポートを本心から表明している、という意味だろうと思われます。つまり、上辺だけ、口先だけではない、ということです。

"gut-check"とはつまり当事者の決意の程、本気度を試すこと、という意味で、Merriam-Webster Dictionaryでは、


a test or assessment of courage, character, or determination


と定義されています。

"gut"(内臓、はらわた)が感情や本心、また勇気の源泉と結び付けられるのは"gut"という単語が使われている他の慣用表現などからも自明でしょう。「ガッツ」というカタカナの日本語は英語から来ているものと思いますが、「心の底から」という意味で「腹の底から」という表現を用いる我々日本人にも共通する感覚であろうと思います。


2024年9月25日水曜日

gloom and doom

記事の引用からどうぞ。


The “freebies” mini-scandal dominated coverage of the Liverpool conference, but instead of gloom and doom, the message now is zoom and vroom: a mood shift from pessimism to hope.

There is light at the end of the tunnel, insisted Sir Keir in his keynote speech, prompting sceptical veterans to speculate that it’s an oncoming train.
(Paul Routledge. Keir's speech shifts conference mood from doom and gloom to more hopeful (soon). The Mirror. September 24, 2024.)


ちょっと分かりにくいかもしれませんが、英議会の話です。

何かと落ち着かない、イギリス国内の経済、政治の状況のようですが、スターマー首相(労働党首)の舵取りが注目されているコンテクストです。

"gloom and doom"というのが今日取り上げる表現なのですが、


暗い将来予想、暗いニュース、暗い景気見通し、不況予想
(ランダムハウス英和辞書)


というのがその意味です。

"gloom"は暗がり、憂鬱、"doom"は破滅、悲運という意味ですが、どちらも同じような意味で韻を踏んでいます。

故に単語としての親和性があって結びつきやすいのだと思われますが、冗語表現とも考えられます。

引用した記事では"gloom and doom"ですが、逆の語順で"doom and gloom"として辞書に載せているものもあります。(American Heritage Dictionary)

引用例では続いて、"zoom and vroom"という、これまた倣ったような表現が出てきますが、こちらは"gloom and doom"に対して、明るい兆しや見通しのことを言っているものと思われますが、確立している表現ではなさそうです。


2024年9月24日火曜日

gumption

先日、トランプ元大統領を暗殺する目的で、ゴルフ場にライフル銃を持って潜伏していた男が現場で逮捕されました。元大統領を狙った暗殺未遂事件としては2度目となるところ、メディアの取り上げ方はどこか低調なものがあります。

今日読んだ記事では暗殺未遂の容疑者が残していた手紙が取り上げられています。その内容というのが自ら暗殺の意図を明確に記したもので、重大な証拠となるものと思われます。


The man who authorities say sat with a rifle in the trees where Donald Trump was golfing earlier this month in West Palm Beach, Florida, previously wrote a letter stating “this was an assassination attempt on Donald Trump,” according to a new filing Monday by federal prosecutors.

(中略)

One letter, addressed to “The World” said: “This was an assassination attempt on Donald Trump but I failed you. I tried my best and gave it all the gumption I could muster. It is up to you now to finish the job; and I will offer $150,000 to whomever can complete the job.”

Trump “ended relations with Iran like a child and now the Middle East has unraveled,” the letter says.
(Holmes Lybrand. Man suspected of assassination attempt against Trump left a letter detailing his plans, prosecutors say. CNN. September 23, 2024.)


その手紙の中で使われている、


gumption


という見慣れない単語が引っかかりました。

殺人未遂容疑者の手紙に出てくる英単語を取り上げるのもどうかと思いましたが、


勇気、度胸、根性、積極性


という意味だそうです。

辞書にはスコットランド語に由来すると考えられるとの説明が見えますが、詳しいことは分からないらしく、語源不詳とあります。

Merriam-Webster Dictionaryによると、元々スコットランド語では「常識」というほどの意味だったようですが、勇気といった意味合いが生じたのはアメリカ英語に入ってからのようです。


2024年9月6日金曜日

giddy

トランプ元大統領は今年の大統領選で大統領に選出されたあかつきには、イーロン・マスク氏を閣僚に起用すると明言しています。

マスク氏に期待するのは政府のコストカッターとしての役割で、無駄な支出や業務プロセスを徹底的に排除する、"Government Efficiency Commission"を設立し、その長に就任してもらうということのようです。

マスク氏はこのポジションに非常な関心を抱いているらしく、是非挑戦してみたい、とXに投稿したとか。


Elon Musk says he “can’t wait” to take on a role in Donald Trump’s administration.

For the past several months, Trump’s team has been plotting the creation of a “government efficiency commission” to help him audit and cut government programs, should he return to the White House, according to The Washington Post. Musk has been floated as one of the top business leaders who could join the commission.

Just after midnight on Tuesday, Musk giddily posted, “I can’t wait. There is a lot of waste and needless regulation in government that needs to go.” 
(Paige Oamek. Elon Musk Giddily Accepts Idea of Joining Trump’s Cabinet. The Republic. September 3, 2024.)


引用した記事で、


Elon Musk Giddily Accepts Idea…
Musk giddily posted…


とありますが、"giddily"というのは"giddy"という形容詞に-lyが付いた副詞形で、


めまいがする; 舞い上がっている、有頂天になっている


という意味です。

めまいがする、という意味の単語に"dizzy"がありますが、"giddy"というスペルは"dizzy"のもじり(音位転換)のようにも見て取れるところ、それは違うようで、辞書にはそういった説明はありません。

興味深いのは、"giddy"は古期英語gidigから来ており、その意味は「狂気の」というものだということです。

神を意味する"god"と関連しており、神に取り憑かれた、というのが原義だということです。

マスク氏は支持するトランプ元大統領のご指名に有頂天の様子ですが、電気自動車関連で政府補助金を受けているテスラ社のCEOであるマスク氏が閣僚になることには利益相反(COI)の指摘もあり、果たして!?


2024年7月30日火曜日

glow up

唐突ですが、"glow up"(glow-up)という表現をご存知でしょうか?

まずは以下の引用をお読みください。多分意味するところは想像が付くかと思います。


The summer travel season means people are scrambling to renew their passports with many embellishing their photos so they look more flattering. However, experts have warned against these photo “glow-ups” on the grounds that they could make it more difficult for flyers to navigate immigration checkpoints.

“If you overly-enhance your look when taking your photo, you can actually slow down the process of verification checks at the airport,” warned Gemma Brown, the Head of Product at the UK travel site Travel Republic.
(Ben Cost. Your ‘glow up’ could cause you trouble at the airport, experts warn. New York Post. July 29, 2024.)


顔写真の話ですが、"embellish(ing)"や"look more flattering"といった表現か使われていることからもお分かりのように、"glow up"とは見た目を良くする、といったような意味合いで使われていると考えられます。

"glow"という動詞には輝くという意味がありますから、"glow up"という表現もこのような動詞の意味に根ざしているのかなと思ったのですが、実のところSNSで若い人達が使う俗語表現なんだそうです。

正統派(?!)の辞書には載っていないのですが、ネットで検索するとZ世代のスラングという紹介がされているものが目に付きます。

いくつか拾い読みした中で、分かりやすい定義としては以下のようなものがありました。


Glow up is an informal term for a positive personal transformation, typically one involving significant changes in appearance and style and often also growth in confidence and maturity (and sometimes aspects of personal or professional life).
Dictionary.comのサイトより引用)


SNSのプロフィール写真を始め、若い人達が如何に自身を映えるように見せるか腐心しているというのは想像されるところです。

若い人に限らず、見た目の印象を「盛る」というのは現代人の本能かも知れません。

この"glow up"という表現は"grow (up)"(成長する)という言葉にも掛けられており、上記引用の定義にもありますように、外面だけでなく、内面の成熟といったことも含む概念だということです。

"glo up"というスペルもあるそうです。


2024年6月25日火曜日

greedflation

インフレの影響が家計に重くのしかかる現実を痛感する今日この頃。

以前、"shrinkflation"というかばん語を取り上げたことがありますが、同じような表現で、


greedflation


というコトバが少し前から使われていると知りました。

説明の必要はないかも知れませんが、"greed"(貪欲)と"inflation"(インフレ)から成る単語です。

Collins Cobuild Dictionary(オンライン版)で、"greedflation"は以下のように定義されています。


Greedflation is an increase in the price of goods and services caused by businesses increasing their prices by more than their costs have risen.


簡単に言うと、コスト高を口実に実質以上の価格転嫁をしている、ということです。つまり、企業体質として貪欲さ(利益至上主義)がこうした事態を招いているという批判が込められています。

こういうことをするのはやはり大手企業であり、以下引用する記事ではとある大手ホールセーラーがやり玉にあがっています。


Recently, there’s been much chatter about “greedflation.” Previously dismissed as a fringe theory, the concept of major corporations exploiting inflation in an effort to make huge profits has become a hot-topic amongst economists, policymakers and analysts alike. Recent studies have shown that company profits for a great number of corporations increased at much faster rates than inflation-related price markups. According to a joint study from think tanks IPPR and Common Wealth, profits for companies across the U.S., the U.K., Europe, Brazil, and South Africa rose by 30% between 2019 and 2022, significantly surpassing inflation. In the U.S., a third of major corporations were found guilty of profiteering.

(中略)

Now, Costco Wholesale is the latest corporation being accused of rampant greedflation. A new analysis from Accountable.US, a nonpartisan watchdog group, revealed that Costco reported consistently high profits and net incomes year over year, all while the company raised store prices and considered increasing its membership fees.
(Joy Saha. Costco accused of “greedflation”: Wholesaler reports increase in earnings while hiking up prices. Salon. June 10, 2024.)


 物やサービスの値段がある程度上がるのは仕方ないとしても、それが妥当な値上げ幅なのか、ということですよね。