タブロイドというとまずタブロイド紙を想起すると思いますが、”tabloid”とは元々薬の錠剤を指していました。正確に言うと、錠剤”もどき”ということになります。
“tablet”(タブレット、錠剤)に、”~に似た、~もどき”という接尾辞である、”-oid”がついたものが、”tabloid”です。
当時(Wikipediaによりますと1880年代とあります)、薬は散剤(つまり粉)で飲むのに難儀したそうですが、錠剤によりすっきりとのめるようになったのだそうです。
このような背景から、”tabloid”は、元々かさのあるものを圧縮してコンパクトにした、という意味で用いられることになったようです。それが新聞のタブロイド紙のことで、タブロイド紙は通常の新聞よりも小さめのサイズで売られているものを指していました。つまり、記事・内容ともに圧縮(要約)されたものということで、タブロイド紙が存在することになったのですが、いつからか、センセーショナルな事件や扇情的な内容、つまりゴシップを扱う大衆紙の名称となったようです。
おそらく現代において、”tabloid”を要約や概略といった意味で用いることはあまりないのではないかと思いますが、形容詞として用いられる場合は、センセーショナリズムに関連していることがほとんどと思われます。
I may be wrong but I suspect that for all of the tabloid talk of divorce, my situation is the more common situation among American husbands. We are married to wives better -- far better -- than we deserve.
(Benjamin J. Stein. Unshared Sacrifice. American Spectator. 2005.)
When Winfrey started in the talk-show business 20 years ago, her goal was to beat Phil Donahue, then the reigning talk-show champ. As the Jerry Springer era of tabloid talk shows came into favor, she vowed to use her show to promote good, not sleaze.
(Ann Oldenburg. The divine Miss Winfrey? USA Today. 2006.)
最後の引用は2006年のAP配信の記事なのですが、最近の盗聴スキャンダルで廃刊に追い込まれたイギリスのNews of the World紙について、やはり当初から色々とやばかったようです・・・。
Even by the standards of British tabloid journalism, the News of the World newspaper may have finally gone too far. # Clive Goodman, the royalty correspondent at the paper, owned by News Corp., was charged late Wednesday along with one other person for allegedly hacking into cellphone messages. Police have been investigating whether the men accessed the phones of the royal family or their staff as well as other celebrities and politicians.
(Associated Press. August, 10, 2006.)
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