アメリカ・ニューヨークシティのオフィスビルで、エレベーター籠がドアが開いたまま上昇し、1人が死亡、2人が怪我をするという痛ましい事故が発生したようです。
It is a moment so automatic and routine that few remember it—a step into the elevator, a mindless task among many in a busy work day. As advertising executive Suzanne Hart took that step Wednesday morning in her Midtown office building, something went wrong.
Just as Ms. Hart crossed into the elevator at about 10 a.m., the cab jerked up suddenly. With the doors partially open, the elevator shot up two floors, dragging her into the elevator shaft and crushing her, according to law-enforcement officials.
The incident was so violent, her body remained trapped inside the shaft well into the evening. Two other elevator passengers received minor injuries and were treated at New York University Hospital.
(Elevator Mishap Is Fatal. The Wall Street Journal. December 15, 2011.)
この種の事故は頻度は多くないものの、日本でも発生した悲惨な事故について、大分前のことですが、記憶している方も多いのではないでしょうか?私の勤務先も、オフィスはビルの15階にあるため、エレベーターは必要不可欠です。かつて一度、朝の出勤時に故障で使用できなかったことがあったのですが、階段を歩いて昇る羽目になり、ありがたみを思い知らされたことがあります。
しかしながら、私を含めて多くの人にとっては喉元過ぎればなんとやらで、何事もなかったかのように毎日エレベーターを利用し、また特に勤務先のエレベーターは来るのが遅いと不評なのですが、そんなことを愚痴にして言っていたりします。
引用した記事の冒頭に、
It is a moment so automatic and routine that few remember it - a step into the elevator, a mindless task among many in a busy work day.
とありますが、まさしく言いえて妙だと思いました。毎日繰り返す動作、利用できて当たり前のようになっていて、故障や事故が起きて初めて考えさせられるのです。
言いえて妙と言えば、下記の"vertical trips"という表現も面白いと思います。エレベーターでの移動を敢えてこのように表現するセンスはネイティヴならではでしょうか?
Across Manhattan, where vertical trips to work—at speeds of 500 to 700 feet a minute—are a way of life for millions of office workers, news of the accident spread quickly. Some workers said they paused before entering elevators, and others opted for the stairs.
(ibid.)
この事故の噂はマンハッタン界隈であっという間に広まり、エレベーターに乗るときはちょっと間を置いたり、エレベーターを避けて階段を利用する人が出てきたりしているそうです。
至極尤もなリアクションでしょうが、時間が経てばやっぱり事故も忘れられ、また当たり前のように利用する日が戻ってくるのでしょう・・・。不幸にも亡くなった女性の冥福を祈らずにはいられません。
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