ファーストフードと言えばすぐ思いつくのは、日本でもおなじみマクドナルドですが、そのマクドナルドがこの規制をかいくぐる動きに出たというニュースが今日の話題です。
どうやって規制をかいくぐったのでしょうか?
キッズメニューについてくるおもちゃは無料でした。“無料”がダメというのならば、有料にすればいいのです。頭がいいですねぇ!
McDonald’s has turned on a dime to get around San Francisco’s ban on fast-food meals containing free toys.
When the ordinance goes into effect on Thursday, parents buying Happy Meals in the city’s 19 restaurants can still get toys — by paying an extra 10 cents. The proceeds from those toys will support Ronald McDonald House of San Francisco, part of the national nonprofit group.
McDonald’s says that without the trinkets, the meals do not hold the same appeal for customers . “While we will fully comply with this law, we also have a responsibility to give our customers what they want,” Danya Proud, a spokeswoman for McDonald’s, said in a statement. “Parents have told us they’d still like the option of purchasing a toy separately for their child when they buy them a Happy Meal.”
(Stephanie Strom. Toys Stay in San Francisco Happy Meals, for a Charge. The New York Times. November 30, 2011.)
冒頭に出てくる、"turn on a dime"という表現に注目してください。
早速ランダムハウス辞書を引いたのですが、“(米話)小円を描いて回転する”となっていました。??? 意味が分かりません。
仕方がないのでインターネットで色々調べてみますと、この成句にはいくつかの意味があるようで、
急旋回する、急転回する
狭いところでも回転できる(故に小回りが利く)
といった意味で用いられているらしいことが分かりました。
American Heritage Dictionaryでは、"on a dime"という成句で、"at a precise point; within a narrowly defined area"と定義されています。
引用記事での意味を考えますと、規制をかいくぐる、もしくはルール違反になるのを回避するために、無料提供していたおもちゃを有償にするという、“方針転換”(転回)を図った、と解釈することができ、"turn on a dime"が意味するところは何となく理解できます。
ところで、"dime"とは米国の通貨で10セントコインのことです。 “狭い場所でも転回できる”という意味は、10セントコインほどの小さなスペースでも、という含意によるということです。
こうして色々と考察していますと、"turn on a dime"は、“うまく立ち回る”というような意味がふさわしく思われてきます。つまりルールや規制で何ともやりにくい状況に置かれている中で、何とか自らの利益を確保すべく、限られた範囲の中でうまく切り抜ける、立ち回る、ということではないでしょうか。
さらに面白いと思うのですが、この記事の話題に戻って、これまで無料おもちゃ付きで提供されていたメニューは、もしおもちゃも欲しければプラス10セント払って買う、ということになったようです。
記事の冒頭で、"turn on a dime"という成句を用いたのは、記事のレポーターのしゃれのセンスでしょうか?考え過ぎかも?
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