昨日取り上げた記事中で、気になった表現がもうひとつありました。
繰り返しの引用になりますが、下記をお読み下さい。
A Florida college fired a professor Tuesday for saying Hurricane Harvey was “karma” for Texas because it supported Donald Trump.
The University of Tampa sent sociology instructor Kenneth Story packing after his Twitter comment Sunday.
“We condemn the comments and the sentiment behind them, and understand the pain this irresponsible act has caused,” according to a university statement.
(David K Li. Professor fired over Harvey 'instant karma' tweet for Texas. New York Post. August 29, 2017.)
現代はSNSの不適切な投稿で職を失いかねない時代です。
大学は不適切発言をした教授をクビにした訳ですが、そのくだり、
sent ~ packing
という表現に目が留まりました。
Merriam-Websterによると、
to force (someone or something) to leave a place or situation
ということで、"packing"というのは荷物をまとめる(梱包する)よう促すというのは、つまりその場から退去せよということに他なりません。
ところで、日本語では解雇することを、俗にお払い箱(にする)、などと表現しますね。
"send ~ packing"にはこのお払い箱に通ずるものがあるように思ったのですが、ここで言う箱は荷物梱包用の箱ではありませんでした。
「お払い箱」は元々「お祓い箱」と書いていたものだそうで、神社で配布されるお祓いの札を入れた箱のことだったそうです。つまり信者の人々にとってはありがたいお札を入れた箱だったのですが、毎年古いお札と新しいお札を交換するにあたって、古いお札を入れる箱が「お祓い箱」と見做されるようになったためか、不要なものを入れる箱、という意味に転化してきたそうです。
2017年8月31日木曜日
2017年8月30日水曜日
karma
アメリカではハリケーンHarveyがテキサス州を中心に大変な被害をもたらしましたが、フロリダにあるUniversity of Tampaの教授がHarveyによる被害は"karma"によるものだという不適切な発言をツイッターに投稿し、大学側が教授を解雇するに至ったということです。
A Florida college fired a professor Tuesday for saying Hurricane Harvey was “karma” for Texas because it supported Donald Trump.
The University of Tampa sent sociology instructor Kenneth Story packing after his Twitter comment Sunday.
“We condemn the comments and the sentiment behind them, and understand the pain this irresponsible act has caused,” according to a university statement.
(David K Li. Professor fired over Harvey 'instant karma' tweet for Texas. New York Post. August 29, 2017.)
そういえば過去にも、東日本大震災発生を人間に対する罰だと発言して批判された政治家がいましたが・・・。
"karma"という言葉はヒンドゥー教や仏教から来ており、「業」などと訳されますが、そもそもはサンスクリット語で「行為」を意味するそうです。
英語に取り入れられたのは19世紀頃のようですが、その意味は、
Fate or destiny resulting from one's previous actions
(American Heritage Dictionary)
として用いられるようになります。
つまり個人の成したことの報い、というような意味合いです。
罷免された教授の発言は、テキサス州がトランプ氏(現大統領)を支持したからハリケーンに見舞われた、というものだったようですが、見識を疑われても仕方ないでしょう。
A Florida college fired a professor Tuesday for saying Hurricane Harvey was “karma” for Texas because it supported Donald Trump.
The University of Tampa sent sociology instructor Kenneth Story packing after his Twitter comment Sunday.
“We condemn the comments and the sentiment behind them, and understand the pain this irresponsible act has caused,” according to a university statement.
(David K Li. Professor fired over Harvey 'instant karma' tweet for Texas. New York Post. August 29, 2017.)
そういえば過去にも、東日本大震災発生を人間に対する罰だと発言して批判された政治家がいましたが・・・。
"karma"という言葉はヒンドゥー教や仏教から来ており、「業」などと訳されますが、そもそもはサンスクリット語で「行為」を意味するそうです。
英語に取り入れられたのは19世紀頃のようですが、その意味は、
Fate or destiny resulting from one's previous actions
(American Heritage Dictionary)
として用いられるようになります。
つまり個人の成したことの報い、というような意味合いです。
罷免された教授の発言は、テキサス州がトランプ氏(現大統領)を支持したからハリケーンに見舞われた、というものだったようですが、見識を疑われても仕方ないでしょう。
2017年8月29日火曜日
白状 ー come clean
日本語で悪事や隠し事を「白状する」と言いますが、英語では、
come clean
という表現があることを知りました。
A man who claimed he was mistaken for a neo-Nazi and stabbed because of his buzz cut admits he made it all up — and says the stabbing was just an accident, according to a report.
Joshua Witt, 26, told cops recently that he was getting out of his car in the parking lot of a Steak ‘n Shake in Sheridan, Colorado, when he was attacked by a knife-wielding man.
But when presented with evidence that his story was sheer nonsense, Witt came clean, BuzzFeed reported.
(Yaron Steinbuch. This guy lied about being stabbed over neo-Nazi haircut. New York Post. August 28, 2017.)
"come clean"は口語表現で、多分多くの方は白状を訳すのに、"confess"という英語を使うでしょう。
私は、"clean"と「白状」の(清潔さとしてのイメージとしての)「白」の一致を面白いと思ったのですが、広辞苑で「白状」を引いてみると、ここでの「白」は「申す」という意味なんだそうです。
「告白」や「自白」といった言葉の「白」も同じそうです。
小学館の新選漢和辞典を引いてみると、白状とは罪人の申し出たことを書いた文書となっています。
「建白」や「独白」といった日本語の「白」も同じであることが分かり、今日は何だか日本語の勉強になりました。
come clean
という表現があることを知りました。
A man who claimed he was mistaken for a neo-Nazi and stabbed because of his buzz cut admits he made it all up — and says the stabbing was just an accident, according to a report.
Joshua Witt, 26, told cops recently that he was getting out of his car in the parking lot of a Steak ‘n Shake in Sheridan, Colorado, when he was attacked by a knife-wielding man.
But when presented with evidence that his story was sheer nonsense, Witt came clean, BuzzFeed reported.
(Yaron Steinbuch. This guy lied about being stabbed over neo-Nazi haircut. New York Post. August 28, 2017.)
"come clean"は口語表現で、多分多くの方は白状を訳すのに、"confess"という英語を使うでしょう。
私は、"clean"と「白状」の(清潔さとしてのイメージとしての)「白」の一致を面白いと思ったのですが、広辞苑で「白状」を引いてみると、ここでの「白」は「申す」という意味なんだそうです。
「告白」や「自白」といった言葉の「白」も同じそうです。
小学館の新選漢和辞典を引いてみると、白状とは罪人の申し出たことを書いた文書となっています。
「建白」や「独白」といった日本語の「白」も同じであることが分かり、今日は何だか日本語の勉強になりました。
2017年8月28日月曜日
circle the drain
"cicle the drain"というフレーズをご存知でしょうか?
まずは下記の引用を読んでみて下さい。
Is Sears circling the drain? No, says Wall Street
CHICAGO, Ill. - USA Today reports Sears Holdings said Thursday that it would close another 28 Kmart locations as it continues its cost-cutting campaign, once again making it the poster child for the precipitous decline of the American department store.
The company also posted declining sales and profits, but the results were better than analysts expected and led to a brief surge in its stock price before closing unchanged for the day, down 0.2%.
The Kmart closures add to a list of 330 Sears or Kmart locations shuttered or set to be closed later this year as the retailer seeks stability.
(Is Sears circling the drain? No, says Wall Street. WTSP. August 24, 2017.)
"circle the drain"というフレーズは記事のタイトルで使われています。
Searsはアメリカで展開しているデパートで、私もアメリカ滞在中に利用したことがあります。あくまで印象ですが、JC Pennyが大丸とかタカシマヤとすると、Searsはダイエーのようなイメージです。
そんなことはどうでもいいと思いますが、デパート不況は日本もアメリカも変わらないと見えて、Searsが28店舗を閉鎖するというのがニュースになっています。
そこで、"circle the drain"ですが、この表現、辞書を引いてみたのですが載っていません。記事の内容からして、何となく意味するところは想像がつきますが、意味がはっきりしないのはすっきりしないのでネット検索すると、ある程度信頼できるソースの定義としては、
Experience a rapidly worsening situation apparently leading to failure or disaster
(Oxford Dictionary Online)
などとありました。
"drain"は排水設備という意味の他、(金銭や精力などの)消費、消耗、といった意味合いがありますので、Searsの経営が悪化してきているということでは理解できますね。
その"drain"を目的語としてとる動詞がなぜ"circle"なのか、が判然としなかったのですが、"drain"を排水管と考えると、その排水管に吸い込まれるようにして流れ込んでいくイメージが"cicle"でしょうか。
同様の表現には"down the drain"というフレーズがあり、こちらは大抵の辞書に載っていますが、これは物事が駄目になる、失われる、浪費される、といった意味合いです。
以前取り上げた、"go south"も参考下さい。
まずは下記の引用を読んでみて下さい。
Is Sears circling the drain? No, says Wall Street
CHICAGO, Ill. - USA Today reports Sears Holdings said Thursday that it would close another 28 Kmart locations as it continues its cost-cutting campaign, once again making it the poster child for the precipitous decline of the American department store.
The company also posted declining sales and profits, but the results were better than analysts expected and led to a brief surge in its stock price before closing unchanged for the day, down 0.2%.
The Kmart closures add to a list of 330 Sears or Kmart locations shuttered or set to be closed later this year as the retailer seeks stability.
(Is Sears circling the drain? No, says Wall Street. WTSP. August 24, 2017.)
"circle the drain"というフレーズは記事のタイトルで使われています。
Searsはアメリカで展開しているデパートで、私もアメリカ滞在中に利用したことがあります。あくまで印象ですが、JC Pennyが大丸とかタカシマヤとすると、Searsはダイエーのようなイメージです。
そんなことはどうでもいいと思いますが、デパート不況は日本もアメリカも変わらないと見えて、Searsが28店舗を閉鎖するというのがニュースになっています。
そこで、"circle the drain"ですが、この表現、辞書を引いてみたのですが載っていません。記事の内容からして、何となく意味するところは想像がつきますが、意味がはっきりしないのはすっきりしないのでネット検索すると、ある程度信頼できるソースの定義としては、
Experience a rapidly worsening situation apparently leading to failure or disaster
(Oxford Dictionary Online)
などとありました。
"drain"は排水設備という意味の他、(金銭や精力などの)消費、消耗、といった意味合いがありますので、Searsの経営が悪化してきているということでは理解できますね。
その"drain"を目的語としてとる動詞がなぜ"circle"なのか、が判然としなかったのですが、"drain"を排水管と考えると、その排水管に吸い込まれるようにして流れ込んでいくイメージが"cicle"でしょうか。
同様の表現には"down the drain"というフレーズがあり、こちらは大抵の辞書に載っていますが、これは物事が駄目になる、失われる、浪費される、といった意味合いです。
以前取り上げた、"go south"も参考下さい。
2017年8月25日金曜日
IMHO
昨日に引き続き略語を取り上げますが、
IMHO
が何を指すかご存知でしょうか?
例えば以下のような文脈です。
Her system had indeed been infected by a virus, and I had to conduct several sweeps with Malwarebytes Anti-Malware (still the best recovery tool out there, IMHO) to get rid of it.
(PC World, May 2012)
IMHOは、
In My Humble Opinion
の略で、Merriam-Websterでは以下のように載っています。
in my humble opinion — used in e-mail, chatrooms, etc., to indicate that what is being said is just an opinion
ランダムハウス辞書にも載っており、インターネットで使われるようになったものが辞書にも載ることになったようです。
日本語に訳すならば、「私見では・・・」とか、「卑見では・・・」といったところでしょうか。
IMHOのHを、"honest"とするものもあります。
IMHO
が何を指すかご存知でしょうか?
例えば以下のような文脈です。
Her system had indeed been infected by a virus, and I had to conduct several sweeps with Malwarebytes Anti-Malware (still the best recovery tool out there, IMHO) to get rid of it.
(PC World, May 2012)
IMHOは、
In My Humble Opinion
の略で、Merriam-Websterでは以下のように載っています。
in my humble opinion — used in e-mail, chatrooms, etc., to indicate that what is being said is just an opinion
ランダムハウス辞書にも載っており、インターネットで使われるようになったものが辞書にも載ることになったようです。
日本語に訳すならば、「私見では・・・」とか、「卑見では・・・」といったところでしょうか。
IMHOのHを、"honest"とするものもあります。
2017年8月24日木曜日
BFF
高校時代の友人関係というものはその後の成長や健康に大きな影響がある、という報告があるそうです。
なんだかいまいちピンと来ないと思いましたが、記事を読んでみると、この多感な時期に親友と呼べる相手がいるかは、その後20代、30代のメンタルヘルスにも関係してくるというもののようです。
Why Your Teenage BFF Is Good For Your Mental Health
Your teenage best friend could be good for your long-term mental health, according to a new study published in the journal Child Development.
According to the findings, teenagers aged 15 to 16 who had a close friendship rather than a larger group of friends they were less close to had a greater sense of self-worth by the time they were 25 years old.
Those people with a very close best friend were also less likely to experience depression and social anxiety, the study found.
(Harriet Sinclair. Why Your Teenage BFF Is Good For Your Mental Health. Newsweek. August 23, 2017.)
記事のタイトルに、"BFF"という略語が使われています。
内容を読んでみて、直ぐにBest Friend(親友)と関係すると分かりますが、では最後の"F"が何を指すのか、という疑問が出てきます。
結局記事中では、BFFが何の略かは判然としないのですが、ネット検索してみると、
Best Friends Forever
ということで、最後の"F"はForeverの略でした。
つまり、単に親友(Best Friend)というよりも、その永遠性(permanence)が付け加わることで、より強い意味があることになります。
Wikipediaによりますと、略語としてのBFFは2010年にNew Oxford American Dictionaryのエントリに入ったそうですが、初出は1996年とされているそうです。
なんだかいまいちピンと来ないと思いましたが、記事を読んでみると、この多感な時期に親友と呼べる相手がいるかは、その後20代、30代のメンタルヘルスにも関係してくるというもののようです。
Why Your Teenage BFF Is Good For Your Mental Health
Your teenage best friend could be good for your long-term mental health, according to a new study published in the journal Child Development.
According to the findings, teenagers aged 15 to 16 who had a close friendship rather than a larger group of friends they were less close to had a greater sense of self-worth by the time they were 25 years old.
Those people with a very close best friend were also less likely to experience depression and social anxiety, the study found.
(Harriet Sinclair. Why Your Teenage BFF Is Good For Your Mental Health. Newsweek. August 23, 2017.)
記事のタイトルに、"BFF"という略語が使われています。
内容を読んでみて、直ぐにBest Friend(親友)と関係すると分かりますが、では最後の"F"が何を指すのか、という疑問が出てきます。
結局記事中では、BFFが何の略かは判然としないのですが、ネット検索してみると、
Best Friends Forever
ということで、最後の"F"はForeverの略でした。
つまり、単に親友(Best Friend)というよりも、その永遠性(permanence)が付け加わることで、より強い意味があることになります。
Wikipediaによりますと、略語としてのBFFは2010年にNew Oxford American Dictionaryのエントリに入ったそうですが、初出は1996年とされているそうです。
2017年8月23日水曜日
コメンテーター? ― commenter
唐突ですが、コメンター(commenter)とコメンテーター(commentator)の違いをご存知でしょうか?
"commenter"という単語自体あまり目にすることが無いのですが、日本語ではカタカナでコメンテーターとよく言いますね。ひょっとして和製英語?とすら思いました。
きっかけは以下の記事です。
(CNN) — Treasury Secretary Steve Mnuchin's wife Louise Linton apologized Tuesday after sustained backlash for a now-deleted Instagram post touting her wealth and her subsequent reply belittling a commenter.
"I apologize for my post on social media yesterday as well as my response. It was inappropriate and highly insensitive," Linton said in a statement from her publicist.
(Treasury secretary's wife apologizes for Instagram post, reply. CNN. August 22, 2017.)
米・財務省庁官のムニューチン氏が妻を伴ってケンタッキーを訪問したそうです。その際、長官夫人は高級ブランドに身を包んだ自身の写真をインスタグラムに投稿したのですが、まぁ、これは自慢ですね。
その投稿に対し、皮肉のコメントを寄せた一般市民の女性がいましたが、長官夫人がそれに対して激しいコメントでやり返したとかで、いわゆる炎上状態になったようです。これもよくある話で・・・。
さて、SNSを舞台にした一連の騒動ですが、コメント欄での応酬ということで、きっかけは一般市民の投稿でしたが、記事では、
commenter
となっているのが目に留まったというのがきっかけです。そういえば、コメンテーターという表現もあったなと。
早速辞書を引いたのですが、コメンテーター(commentator)は和製英語などではなく、ちゃんとした英語であると確認しました。
では、"commenter"と"commentator"はどう違うのか?
"commentator"(コメンテーター)というのは、例えばスポーツの実況中継を担当するアナウンサーや解説者といった、プロフェッショナルな意味での職業解説者を指します。
一方、"commenter"は単にコメントを寄せる個人、特にブログなどにコメントを投稿する人、というのに過ぎません。
両者の違いは、単なるコメント(comment)と"commentary"(注釈、注解)という単語の違いでもあります。
"commenter"という単語自体あまり目にすることが無いのですが、日本語ではカタカナでコメンテーターとよく言いますね。ひょっとして和製英語?とすら思いました。
きっかけは以下の記事です。
(CNN) — Treasury Secretary Steve Mnuchin's wife Louise Linton apologized Tuesday after sustained backlash for a now-deleted Instagram post touting her wealth and her subsequent reply belittling a commenter.
"I apologize for my post on social media yesterday as well as my response. It was inappropriate and highly insensitive," Linton said in a statement from her publicist.
(Treasury secretary's wife apologizes for Instagram post, reply. CNN. August 22, 2017.)
米・財務省庁官のムニューチン氏が妻を伴ってケンタッキーを訪問したそうです。その際、長官夫人は高級ブランドに身を包んだ自身の写真をインスタグラムに投稿したのですが、まぁ、これは自慢ですね。
その投稿に対し、皮肉のコメントを寄せた一般市民の女性がいましたが、長官夫人がそれに対して激しいコメントでやり返したとかで、いわゆる炎上状態になったようです。これもよくある話で・・・。
さて、SNSを舞台にした一連の騒動ですが、コメント欄での応酬ということで、きっかけは一般市民の投稿でしたが、記事では、
commenter
となっているのが目に留まったというのがきっかけです。そういえば、コメンテーターという表現もあったなと。
早速辞書を引いたのですが、コメンテーター(commentator)は和製英語などではなく、ちゃんとした英語であると確認しました。
では、"commenter"と"commentator"はどう違うのか?
"commentator"(コメンテーター)というのは、例えばスポーツの実況中継を担当するアナウンサーや解説者といった、プロフェッショナルな意味での職業解説者を指します。
一方、"commenter"は単にコメントを寄せる個人、特にブログなどにコメントを投稿する人、というのに過ぎません。
両者の違いは、単なるコメント(comment)と"commentary"(注釈、注解)という単語の違いでもあります。
2017年8月22日火曜日
三下り半? ー talaq
イスラム法で定められる離縁の形式というものがあるそうで、その1つは"talaq"と称されるそうです。
現代日本においては夫婦が離婚する際には離婚届を役所に提出しますが、イスラム法では夫が一方的に妻を離縁にすることが認められているそうで、"talaq"というのは夫からの一方的な否認(repudiation)という意味だそうです。
India's Supreme Court has ruled that the controversial practice of instant triple talaq practised among some Muslims in the country is unconstitutional.
The ruling was made after five women petitioned the court, arguing that the practice, which allows a Muslim man to divorce his wife in minutes merely by repeating the word "talaq" (divorce) three times, was a violation of their fundamental rights.
(Triple talaq: The women who fought instant divorce in India. BBC News. August 22, 2017.)
そしてインドでは特に"triple talaq"という習慣(!?)があるらしく、これは"talaq"を三度唱えることで離婚が成立してしまうという、全くもって男尊女卑とも言えるやり方なのです。
引用した記事は、インドの女性がこの"triple talaq"を人権侵害と訴え、最高裁が訴えを認めた、というものです。
まるで、"talaq"という呪文が如き言葉を三度唱えるかのようですが、私は日本語で言う「三下り半」をすぐに思い浮かべました。
「三下り半」は昔、夫の側から妻とその家族に対し離婚の意思と、妻に再婚を認める旨を書状に三行半でしたためたことから生まれた言葉だそうですが、片や3(triple)、片や3.5(三下り半)、と厳密には同じではありませんが、共通点としては面白いものがあります。
現代日本においては夫婦が離婚する際には離婚届を役所に提出しますが、イスラム法では夫が一方的に妻を離縁にすることが認められているそうで、"talaq"というのは夫からの一方的な否認(repudiation)という意味だそうです。
India's Supreme Court has ruled that the controversial practice of instant triple talaq practised among some Muslims in the country is unconstitutional.
The ruling was made after five women petitioned the court, arguing that the practice, which allows a Muslim man to divorce his wife in minutes merely by repeating the word "talaq" (divorce) three times, was a violation of their fundamental rights.
(Triple talaq: The women who fought instant divorce in India. BBC News. August 22, 2017.)
そしてインドでは特に"triple talaq"という習慣(!?)があるらしく、これは"talaq"を三度唱えることで離婚が成立してしまうという、全くもって男尊女卑とも言えるやり方なのです。
引用した記事は、インドの女性がこの"triple talaq"を人権侵害と訴え、最高裁が訴えを認めた、というものです。
まるで、"talaq"という呪文が如き言葉を三度唱えるかのようですが、私は日本語で言う「三下り半」をすぐに思い浮かべました。
「三下り半」は昔、夫の側から妻とその家族に対し離婚の意思と、妻に再婚を認める旨を書状に三行半でしたためたことから生まれた言葉だそうですが、片や3(triple)、片や3.5(三下り半)、と厳密には同じではありませんが、共通点としては面白いものがあります。
2017年8月21日月曜日
副業 ー side-hustle
"side-hustle"という単語をご存知でしょうか?
日本語では「副業」に相当しそうです。
This is my side hustle. While most people are hanging out at home, I’m spending my Saturday morning writing this.
So why would I waste my weekend working when I could be out having fun? Because it’s important. While my peers are golfing, hanging out with friends, and watching TV: I’m writing, having coffee with thought leaders and interviewing interesting people.
Unless you are one of the lucky ones who figured out how to make a career out of your passion, you should be working on your side hustle too.
(Tom Ward. 6 Reasons Why You Need To Get Your Side Hustle On. Forbes. August 8, 2017.)
"Hustle"という単語には揺する、激しく動かすという意味がありますが、俗語的な意味として、人を騙して金を巻き上げるといった意味もあり、"hustle"とは副業という一般的な意味合いというよりかは、いかがわしい手段によって収入を得ること、つまり詐欺やペテンに近い意味合いで初めは用いられていたようです。
ところが、単語の意味というものは変化するもので、"hustle"はいかがわしい副業ではなく、引用記事にも見られるように、いわゆる「隙間時間」を活用して得られる副収入というような意味で用いられることが多くなったようです。
Merriam-Webster Dictionaryではこの"side-hustle"の意味の変遷について取り上げており、興味深いです。
日本語では「副業」に相当しそうです。
This is my side hustle. While most people are hanging out at home, I’m spending my Saturday morning writing this.
So why would I waste my weekend working when I could be out having fun? Because it’s important. While my peers are golfing, hanging out with friends, and watching TV: I’m writing, having coffee with thought leaders and interviewing interesting people.
Unless you are one of the lucky ones who figured out how to make a career out of your passion, you should be working on your side hustle too.
(Tom Ward. 6 Reasons Why You Need To Get Your Side Hustle On. Forbes. August 8, 2017.)
"Hustle"という単語には揺する、激しく動かすという意味がありますが、俗語的な意味として、人を騙して金を巻き上げるといった意味もあり、"hustle"とは副業という一般的な意味合いというよりかは、いかがわしい手段によって収入を得ること、つまり詐欺やペテンに近い意味合いで初めは用いられていたようです。
ところが、単語の意味というものは変化するもので、"hustle"はいかがわしい副業ではなく、引用記事にも見られるように、いわゆる「隙間時間」を活用して得られる副収入というような意味で用いられることが多くなったようです。
Merriam-Webster Dictionaryではこの"side-hustle"の意味の変遷について取り上げており、興味深いです。
2017年8月18日金曜日
サークルの意味 ー circle
トランプ米大統領の不人気は今に始まったことではありませんが、今日のニュース記事では支持率が最低を更新したということのようです。
ヴァージニア州での集会を巡る騒動をきっかけにトランプ氏への批判が改めて高まっていることも背景にあるようです。
こうした状況の中、トランプ氏に代わる大統領候補が早くも話題になっている次第です。トランプ氏は任期を全うできるのでしょうか?
As a key Republican questions the President’s capacity to govern, the ghostwriter who penned Donald Trump’s 1987 memoir The Art of the Deal thinks he will quit before the end of his term.
Writer Tony Schwartz tweeted that “Trump is going to resign” before investigators probing alleged ties between the Republican’s campaign team and Russia “leave him no choice”.
“The circle is closing at blinding speed,” the author tweeted. “Trump is going to resign and declare victory before Mueller and congress leave him no choice.”
(Trump ghostwriter predicts President will resign. The Australian. August 18, 2017.)
トランプ氏の自叙伝のゴーストライターを務めた作家が、トランプ氏は任期を全う出来ないと発言したそうです。
上記に引用した記事中の発言で、
The circle is closing at blinding speed
とあるのですが、ここでの"circle"の意味合いについて考えてみたいと思います。
言うまでもなく、"circle"とは円、丸(まる)のことです。
その円が閉じていっている、とはどういうことでしょうか?
成句の類かと思ったのですが、辞書にはそれらしきエントリがありませんでしたので、"circle"の項を上から見ていきますと、
活動範囲、勢力圏内
という意味が載っていました。
Merriam-Webster Dictionaryでは、"realm"と同義となっています。
ヴァージニア州での集会を巡る騒動をきっかけにトランプ氏への批判が改めて高まっていることも背景にあるようです。
こうした状況の中、トランプ氏に代わる大統領候補が早くも話題になっている次第です。トランプ氏は任期を全うできるのでしょうか?
As a key Republican questions the President’s capacity to govern, the ghostwriter who penned Donald Trump’s 1987 memoir The Art of the Deal thinks he will quit before the end of his term.
Writer Tony Schwartz tweeted that “Trump is going to resign” before investigators probing alleged ties between the Republican’s campaign team and Russia “leave him no choice”.
“The circle is closing at blinding speed,” the author tweeted. “Trump is going to resign and declare victory before Mueller and congress leave him no choice.”
(Trump ghostwriter predicts President will resign. The Australian. August 18, 2017.)
トランプ氏の自叙伝のゴーストライターを務めた作家が、トランプ氏は任期を全う出来ないと発言したそうです。
上記に引用した記事中の発言で、
The circle is closing at blinding speed
とあるのですが、ここでの"circle"の意味合いについて考えてみたいと思います。
言うまでもなく、"circle"とは円、丸(まる)のことです。
その円が閉じていっている、とはどういうことでしょうか?
成句の類かと思ったのですが、辞書にはそれらしきエントリがありませんでしたので、"circle"の項を上から見ていきますと、
活動範囲、勢力圏内
という意味が載っていました。
Merriam-Webster Dictionaryでは、"realm"と同義となっています。
2017年8月17日木曜日
above the salt
引き続き、塩(salt)にまつわる表現を取り上げます。
昨日は塩(salt)とお給料(salary)の関連をお話ししましたが、塩は昔から貴重なものでした。人間が生きていくのに欠かせないというのが理由ですが、ここから、"above the salt"という表現は、その塩(salt)以上に・・・ということで、最上級の意味合いがあります。
研究社の大英和によりますと、昔、食卓の真ん中に大きな塩入れを置き、その上手は身分の高い人が座ると決まっていたということです。上座、上席、ということですね
。
用例をコーパスで当たってみました。
Economic and technological prowess are becoming more significant measures of national strength and importance than the traditional measures of military power. In most of the world, though unfortunately not all of it, economic competition is replacing military competition -- a shift that does not necessarily make the world any less Darwinian or more benign, since economic competition is often-waged just as fiercely as military competition ever was.
The place of economics at the intelligence table must now be moved well above the salt. Economic developments, furthermore, can no longer be considered in relative isolation; the web of economic, military and other factors directly affecting America's national interests and security is becoming seamless.
(Foreign Affairs, 1990.)
以下に引用したのは最近のニュース記事からのものです。
Andy Rubin is one of the stalwarts of the technology industry who created and developed the operating system that now runs on more than 2 billion smartphones, cars, televisions and watches; Android. After he left Google in 2014, having a career that was nothing but above the salt, his hunger for success wasn’t satiated yet. And thus Playground Global was found, the company that helped Andy launch his first smartphone, the Essential.
(Prasham Parikh. THE ESSENTIAL PHONE BY THE CREATOR OF ANDROID. EOTO. May 30, 2017.)
昨日は塩(salt)とお給料(salary)の関連をお話ししましたが、塩は昔から貴重なものでした。人間が生きていくのに欠かせないというのが理由ですが、ここから、"above the salt"という表現は、その塩(salt)以上に・・・ということで、最上級の意味合いがあります。
研究社の大英和によりますと、昔、食卓の真ん中に大きな塩入れを置き、その上手は身分の高い人が座ると決まっていたということです。上座、上席、ということですね
。
用例をコーパスで当たってみました。
Economic and technological prowess are becoming more significant measures of national strength and importance than the traditional measures of military power. In most of the world, though unfortunately not all of it, economic competition is replacing military competition -- a shift that does not necessarily make the world any less Darwinian or more benign, since economic competition is often-waged just as fiercely as military competition ever was.
The place of economics at the intelligence table must now be moved well above the salt. Economic developments, furthermore, can no longer be considered in relative isolation; the web of economic, military and other factors directly affecting America's national interests and security is becoming seamless.
(Foreign Affairs, 1990.)
以下に引用したのは最近のニュース記事からのものです。
Andy Rubin is one of the stalwarts of the technology industry who created and developed the operating system that now runs on more than 2 billion smartphones, cars, televisions and watches; Android. After he left Google in 2014, having a career that was nothing but above the salt, his hunger for success wasn’t satiated yet. And thus Playground Global was found, the company that helped Andy launch his first smartphone, the Essential.
(Prasham Parikh. THE ESSENTIAL PHONE BY THE CREATOR OF ANDROID. EOTO. May 30, 2017.)
2017年8月16日水曜日
worth one's salt
昨日に引き続き、塩(salt)に関する表現を取り上げます。
サラリーマンが毎月いただくお給料、つまりサラリー(salary)が塩に由来しているということを知っている人は多いのではないでしょうか?
そうです、昔々、お給料というものは塩で供されていたのです。
You might think of salt as nothing more than the inexpensive stuff that tastes good sprinkled on French fries and popcorn, but in fact it’s far more than just a seasoning and has a long history as a highly prized substance. Today, there are reportedly more than 14,000 known uses for salt. Not only does the human body need it to function properly, but salt also is utilized for everything from producing chemicals to deicing roads.
Before the days of artificial refrigeration, the main method for preserving food was to treat it with salt. In this way, salt came to represent power; without it, armies couldn’t travel great distances and explorers couldn’t sail to new lands because their provisions would spoil. Throughout the ages, a variety of cultures also used this mineral in ceremonies and religious rituals. For many centuries, until salt deposits were discovered throughout the world and extraction methods improved, salt was scarce, which made it more valuable.
In some ancient societies, roads and cities developed as a result of the salt trade.
The expression to be worth one’s salt, which means you’re competent and deserve what you’re earning, is most often said to have its roots in ancient Rome, where soldiers were sometimes paid in salt or given an allowance to purchase it. The word salary is derived from the Latin “salarium,” which originally referred to a soldier’s allowance to buy salt.
(Elizabeth Nix. Where did the expression “worth one’s salt” come from? Ask History. October 15, 2014.)
そして、"worth one"s salt"という表現もまた、「給料に見合うだけの〜」という意味合いであり、ここにも塩とお給料の関連を見てとることができます。
サラリーマンが毎月いただくお給料、つまりサラリー(salary)が塩に由来しているということを知っている人は多いのではないでしょうか?
そうです、昔々、お給料というものは塩で供されていたのです。
You might think of salt as nothing more than the inexpensive stuff that tastes good sprinkled on French fries and popcorn, but in fact it’s far more than just a seasoning and has a long history as a highly prized substance. Today, there are reportedly more than 14,000 known uses for salt. Not only does the human body need it to function properly, but salt also is utilized for everything from producing chemicals to deicing roads.
Before the days of artificial refrigeration, the main method for preserving food was to treat it with salt. In this way, salt came to represent power; without it, armies couldn’t travel great distances and explorers couldn’t sail to new lands because their provisions would spoil. Throughout the ages, a variety of cultures also used this mineral in ceremonies and religious rituals. For many centuries, until salt deposits were discovered throughout the world and extraction methods improved, salt was scarce, which made it more valuable.
In some ancient societies, roads and cities developed as a result of the salt trade.
The expression to be worth one’s salt, which means you’re competent and deserve what you’re earning, is most often said to have its roots in ancient Rome, where soldiers were sometimes paid in salt or given an allowance to purchase it. The word salary is derived from the Latin “salarium,” which originally referred to a soldier’s allowance to buy salt.
(Elizabeth Nix. Where did the expression “worth one’s salt” come from? Ask History. October 15, 2014.)
そして、"worth one"s salt"という表現もまた、「給料に見合うだけの〜」という意味合いであり、ここにも塩とお給料の関連を見てとることができます。
2017年8月15日火曜日
take something with a grain of salt
たばこと塩の博物館を訪問しました。小学生の豚児が学校で招待券をもらってきたのがきっかけなのですが、なかなかに興味深い展示でした。
夏休みシーズンとあって家族連れで賑わっておりました。お盆休みの週は天候不順で今日は所々で強い雨が降り、行くまでには難儀したのですが。
ということで、今日は塩(salt)に関する表現を取り上げてみたいと思います。
The eclipse is just one week away, and we are at the point where forecast models can start piecing together the general weather pattern for Aug. 21. However, not until about three to five days before the eclipse — or even later — will regional details start to come into focus. So we still must paint the cloudiness outlook with very broad strokes. Continue to take it with a grain of salt, and we would not recommend altering plans based on it.
(Total solar eclipse weather forecast as of Aug. 14. The Washington Post. August 14, 2017.)
アメリカでは来週21日に皆既日食(total solar eclipse)が観測できるらしいですね。というわけで、来週にかけての天気予報が天文ファンならずとも気になるのですが、ワシントンポスト紙の記事では雲がかかる地域の予想を発表しています。
"Take something with a grain of salt"という成句が使われているのですが、これは、
If you say that a piece of information should be taken with a pinch of salt, you mean that it should not be relied on, because it may not be accurate or true.
(Collins Cobuild Dictionary of Idioms)
と定義されており、日本語で言うと、眉に唾してかかる必要有り、というのに近いでしょうか?
マユツバは騙されないようにしなくては、という意味合いがどちらかというと強いと思われます。ここでは意味合いとしては、鵜呑みにしない、というのに近いと思われます。
夏休みシーズンとあって家族連れで賑わっておりました。お盆休みの週は天候不順で今日は所々で強い雨が降り、行くまでには難儀したのですが。
ということで、今日は塩(salt)に関する表現を取り上げてみたいと思います。
The eclipse is just one week away, and we are at the point where forecast models can start piecing together the general weather pattern for Aug. 21. However, not until about three to five days before the eclipse — or even later — will regional details start to come into focus. So we still must paint the cloudiness outlook with very broad strokes. Continue to take it with a grain of salt, and we would not recommend altering plans based on it.
(Total solar eclipse weather forecast as of Aug. 14. The Washington Post. August 14, 2017.)
アメリカでは来週21日に皆既日食(total solar eclipse)が観測できるらしいですね。というわけで、来週にかけての天気予報が天文ファンならずとも気になるのですが、ワシントンポスト紙の記事では雲がかかる地域の予想を発表しています。
"Take something with a grain of salt"という成句が使われているのですが、これは、
If you say that a piece of information should be taken with a pinch of salt, you mean that it should not be relied on, because it may not be accurate or true.
(Collins Cobuild Dictionary of Idioms)
と定義されており、日本語で言うと、眉に唾してかかる必要有り、というのに近いでしょうか?
マユツバは騙されないようにしなくては、という意味合いがどちらかというと強いと思われます。ここでは意味合いとしては、鵜呑みにしない、というのに近いと思われます。
2017年8月14日月曜日
iPhoneを使った不遜な・・・ ー flash
以前何かで読んだことがあるのですが、電車内などでiPhoneのAirDropの機能を悪用して見知らぬ他人にちょっかいを出す輩がいるそうです。
There’s a new iPhone craze on the subway, and it’s not the latest Candy Crush update.
New York women have discovered that creepy men are using the iPhone AirDrop app to send them photos of their privates while on the same train.
Since more straphangers using the MTA are carrying advanced iPhones and awareness of the AirDrop app has increased, local straphangers have started noticing a troubling trend first reported in London in 2015.
Britta Carlson, 28, was riding the uptown 6 train to a concert on July 27 when a mysterious message popped up on her smartphone.
“iPhone 1 would like to share a note with you,” read the note sent at 6:51 p.m. She hit “Accept” and was horrified by what she saw. “It was just a huge close-up picture of a disgusting penis,” said Carlson, of Bushwick, Brooklyn. The message was titled “Straw” and was sent by an anonymous stranger.
“It really felt like someone had actually just flashed me.”
(Melkorka Licea. AirDropping penis pics is the latest horrifying subway trend. New York Post. August 12, 2017.)
引用したのはNew York Post紙の記事からですが、スマホの機能の悪用はアメリカでも同じらしく、地下鉄に乗り合わせた女性の乗客にいきなりイチモツの画像を送りつけるいたずらが横行しているそうです。
さて、"flash"という単語なんですが、カメラのフラッシュのことではなく、
to expose one's breasts or genitals usually suddenly and briefly to
(Merriam-Webster Dictionary)
という意味で、つまり露出ということです。
日本で性器等の露出行為は公然わいせつの罪に問われますが、iPhoneのAir Dropを悪用した露出行為も同様の罪に問われるのでしょうか。迷惑防止条例違反でしょうか。
There’s a new iPhone craze on the subway, and it’s not the latest Candy Crush update.
New York women have discovered that creepy men are using the iPhone AirDrop app to send them photos of their privates while on the same train.
Since more straphangers using the MTA are carrying advanced iPhones and awareness of the AirDrop app has increased, local straphangers have started noticing a troubling trend first reported in London in 2015.
Britta Carlson, 28, was riding the uptown 6 train to a concert on July 27 when a mysterious message popped up on her smartphone.
“iPhone 1 would like to share a note with you,” read the note sent at 6:51 p.m. She hit “Accept” and was horrified by what she saw. “It was just a huge close-up picture of a disgusting penis,” said Carlson, of Bushwick, Brooklyn. The message was titled “Straw” and was sent by an anonymous stranger.
“It really felt like someone had actually just flashed me.”
(Melkorka Licea. AirDropping penis pics is the latest horrifying subway trend. New York Post. August 12, 2017.)
引用したのはNew York Post紙の記事からですが、スマホの機能の悪用はアメリカでも同じらしく、地下鉄に乗り合わせた女性の乗客にいきなりイチモツの画像を送りつけるいたずらが横行しているそうです。
さて、"flash"という単語なんですが、カメラのフラッシュのことではなく、
to expose one's breasts or genitals usually suddenly and briefly to
(Merriam-Webster Dictionary)
という意味で、つまり露出ということです。
日本で性器等の露出行為は公然わいせつの罪に問われますが、iPhoneのAir Dropを悪用した露出行為も同様の罪に問われるのでしょうか。迷惑防止条例違反でしょうか。
2017年8月11日金曜日
gecko
ハイネケンのビールを飲んだらおかしな味がしたのでよくよく調べてみると缶に死んだトカゲが入っていたという、何とも胸がムカつくような話です。
A California man filed a stomach-turning lawsuit against Heineken beer and Kroger supermarket — claiming he sipped suds loaded with dead, canned geckos.
George Toubbeh said he got violently ill and “suffered from extreme anxiety and post traumatic stress disorder” from the beer he purchased and drank on Aug. 7, 2015, according to his lawsuit filed in Orange County Superior Court.
“Plaintiff consumed the Heineken beer and noted that the beer had a foul taste,” his lawyer Zahra Aziz wrote. “Immediately thereafter, plaintiff experiences severe abdominal pain followed by vomiting,”
(David K. Li. eer full of dead geckos: suit. New York Post. August 9, 2017.)
トカゲと書きましたが、"gecko"というのはヤモリを指しており、まあトカゲの一種ではあります。
この"gecko"という単語はスペルが変わっていると思い辞書を引いてみると、マレー語から入ってきたようです。
また、マレー語のge'kokというのはヤモリの鳴き声から生まれた擬声語なのだそうです。ヤモリの鳴き声なんて聞いたこともありませんが・・・。
ちなみにニホンヤモリの学名はGekko japonicusと言います。
A California man filed a stomach-turning lawsuit against Heineken beer and Kroger supermarket — claiming he sipped suds loaded with dead, canned geckos.
George Toubbeh said he got violently ill and “suffered from extreme anxiety and post traumatic stress disorder” from the beer he purchased and drank on Aug. 7, 2015, according to his lawsuit filed in Orange County Superior Court.
“Plaintiff consumed the Heineken beer and noted that the beer had a foul taste,” his lawyer Zahra Aziz wrote. “Immediately thereafter, plaintiff experiences severe abdominal pain followed by vomiting,”
(David K. Li. eer full of dead geckos: suit. New York Post. August 9, 2017.)
トカゲと書きましたが、"gecko"というのはヤモリを指しており、まあトカゲの一種ではあります。
この"gecko"という単語はスペルが変わっていると思い辞書を引いてみると、マレー語から入ってきたようです。
また、マレー語のge'kokというのはヤモリの鳴き声から生まれた擬声語なのだそうです。ヤモリの鳴き声なんて聞いたこともありませんが・・・。
ちなみにニホンヤモリの学名はGekko japonicusと言います。
2017年8月10日木曜日
そのUSB、危険かも ― crosstalk leakage
USBデバイスを悪用したハッキング(データの盗み取り)が現実の脅威になっているという記事を読みました。一体どういうことでしょうか?
USB connections are prone to leaking data, according to a group of researchers from the University of Adelaide.
The researchers are presenting their finding at the USENIX Security Symposium in Canada.
“We have tested over 50 different computers and external hubs and found that over 90% of them suffer from a crosstalk leakage effect that allows malicious peripheral devices located off the communication path to capture and observe sensitive USB traffic,” states the abstract of their paper, USB Snooping Made Easy: Crosstalk Leakage Attacks on USB Hubs.
(中略)
The researchers used a USB-connected novelty lamp to read key strokes from a USB keyboard plugged into an adjacent port using the voltage fluctuations of the port’s data lines. Data was sent to another computer via Bluetooth.
(Rohan Pearce. Researchers reveal crosstalk USB security threat. Computer World. August 10, 2017.)
その仕組みというのは"crosstalk leakage"というものを悪用したものだそうですが、"crosstalk"という単語を知りませんでしたので辞書を引くことに。
"crosstalk"というのは、本題とは関係のない雑談、おしゃべりのことなのですが、無線通信においては混線、混信と訳されており、電話や無線の受信においてノイズが入ってくることを意味しています。
記事をお読みいただければ分かりますが、"crosstalk leakage"とは、USBキーボードなどを使った場合に漏れてくる微妙な電圧変化や電波のことで、USBキーボードとは別に取り付けられたUSBデバイスでこれらを捉えてキーストロークの情報を盗み取ったりすることができることが実験の結果確認されたそうです。
今時、USBポートから電源を供給するだけの怪しいUSBデバイスが沢山ありますが、そうしたデバイスは使わないことです。
USB connections are prone to leaking data, according to a group of researchers from the University of Adelaide.
The researchers are presenting their finding at the USENIX Security Symposium in Canada.
“We have tested over 50 different computers and external hubs and found that over 90% of them suffer from a crosstalk leakage effect that allows malicious peripheral devices located off the communication path to capture and observe sensitive USB traffic,” states the abstract of their paper, USB Snooping Made Easy: Crosstalk Leakage Attacks on USB Hubs.
(中略)
The researchers used a USB-connected novelty lamp to read key strokes from a USB keyboard plugged into an adjacent port using the voltage fluctuations of the port’s data lines. Data was sent to another computer via Bluetooth.
(Rohan Pearce. Researchers reveal crosstalk USB security threat. Computer World. August 10, 2017.)
その仕組みというのは"crosstalk leakage"というものを悪用したものだそうですが、"crosstalk"という単語を知りませんでしたので辞書を引くことに。
"crosstalk"というのは、本題とは関係のない雑談、おしゃべりのことなのですが、無線通信においては混線、混信と訳されており、電話や無線の受信においてノイズが入ってくることを意味しています。
記事をお読みいただければ分かりますが、"crosstalk leakage"とは、USBキーボードなどを使った場合に漏れてくる微妙な電圧変化や電波のことで、USBキーボードとは別に取り付けられたUSBデバイスでこれらを捉えてキーストロークの情報を盗み取ったりすることができることが実験の結果確認されたそうです。
今時、USBポートから電源を供給するだけの怪しいUSBデバイスが沢山ありますが、そうしたデバイスは使わないことです。
2017年8月9日水曜日
plebiscite
オーストラリアで同姓婚を合法とするか否かの議論が沸騰しています。
オーストラリア政府は同姓婚に関する国民投票(plebiscite)を計画していましたが、上院での審議で否決されてしまったようです。
AUSTRALIA will now get a postal vote on gay marriage after the government’s second attempt to hold a traditional plebiscite was killed off in the Senate today.
Labor, the Greens and crossbench senators from the Nick Xenophon Team voted to block the plebiscite, which failed on a tie at 31 votes to 31.
Before the vote, Labor Senator Penny Wong gave a heartfelt personal speech about what a public debate on same-sex marriage will be like for LGBTI Australians.
The fired-up Labor senator blasted the Coalition over its bid to have a plebiscite, or even a postal plebsicte, in Parliament today saying it was nothing but an expensive stunt which would hurt the gay community.
(Claire Bickers. Gay marriage debate: Tony Abbott urges Australia to vote ‘No.’ News.com.au. August 9, 2017.)
国民投票のことを、"plebiscite"と言いますがこの単語はラテン語由来で、人々(people)を意味するplebsと判決や決定という意味のscitumというラテン語から来ています。つまり、人々(国民)による決定、ということです。
オーストラリアは現在ターンブル首相率いる自由党による保守政権ですが、前首相であるアボット氏も同姓婚には反対の意見を表明し、国民に対しても国民投票で反対の意を示すよう働きかけていたところでした。国民投票は労働党を始めとする野党勢力に否決された模様です。
オーストラリア政府は同姓婚に関する国民投票(plebiscite)を計画していましたが、上院での審議で否決されてしまったようです。
AUSTRALIA will now get a postal vote on gay marriage after the government’s second attempt to hold a traditional plebiscite was killed off in the Senate today.
Labor, the Greens and crossbench senators from the Nick Xenophon Team voted to block the plebiscite, which failed on a tie at 31 votes to 31.
Before the vote, Labor Senator Penny Wong gave a heartfelt personal speech about what a public debate on same-sex marriage will be like for LGBTI Australians.
The fired-up Labor senator blasted the Coalition over its bid to have a plebiscite, or even a postal plebsicte, in Parliament today saying it was nothing but an expensive stunt which would hurt the gay community.
(Claire Bickers. Gay marriage debate: Tony Abbott urges Australia to vote ‘No.’ News.com.au. August 9, 2017.)
国民投票のことを、"plebiscite"と言いますがこの単語はラテン語由来で、人々(people)を意味するplebsと判決や決定という意味のscitumというラテン語から来ています。つまり、人々(国民)による決定、ということです。
オーストラリアは現在ターンブル首相率いる自由党による保守政権ですが、前首相であるアボット氏も同姓婚には反対の意見を表明し、国民に対しても国民投票で反対の意を示すよう働きかけていたところでした。国民投票は労働党を始めとする野党勢力に否決された模様です。
2017年8月8日火曜日
getting physical
記事の引用からお読みください。
The father of a student who joined the Mile High Club with his physics teacher on an airplane says his 16-year-old son feels terrible the educator got fired, but would now like to just “move on,” according to a report.
(中略)
Eleanor Wilson, 28, was a physics teacher in the UK when she got physical with the boy in the plane’s bathroom during a July 2015 flight back from a two-week trip to Swaziland in Africa.
The hanky-panky had began earlier in the trip, when the two drank cheap whisky, the boy told his classmates.
(Yoron Steinbuch. Teen wants to move on after airplane bathroom sex with teacher. New York Post. August 2, 2017.)
教師と生徒がイケナイ関係になってしまったという、日本でも偶に報じられる類の事件です。
記事中に出てくる、
she (=teacher) got physical with the boy
というフレーズに着目します。
コンテクストから、"got physical"が「性的な関係になる"という意味は読み取れます。実際、"physical"という単語は"spiritual"(精神の)という単語の対義語として、身体の〜、肉体の〜という意味があり、さらには肉欲にふける、好色の、という意味でも用いられます。
ところで、"get physical"が常に性的な意味合いかというとそうでもなく、例えば以下の用例では暴力的なという意味合いがあると思われます。
She accused Pitt of getting physical with their eldest son, Maddox, and involved the authorities.
(Christie Z'Durilla. Angelina Jolie and Brad Pitt are on speaking terms again, and he has a new hobby. Los Angeles Times. March 2, 2017.)
また、"(a) physical"は形容詞ではなく名詞として"physical examination"の意味となりますので、"I got a physical..."は単に健康診断を受けた、の意味となります。
The father of a student who joined the Mile High Club with his physics teacher on an airplane says his 16-year-old son feels terrible the educator got fired, but would now like to just “move on,” according to a report.
(中略)
Eleanor Wilson, 28, was a physics teacher in the UK when she got physical with the boy in the plane’s bathroom during a July 2015 flight back from a two-week trip to Swaziland in Africa.
The hanky-panky had began earlier in the trip, when the two drank cheap whisky, the boy told his classmates.
(Yoron Steinbuch. Teen wants to move on after airplane bathroom sex with teacher. New York Post. August 2, 2017.)
教師と生徒がイケナイ関係になってしまったという、日本でも偶に報じられる類の事件です。
記事中に出てくる、
she (=teacher) got physical with the boy
というフレーズに着目します。
コンテクストから、"got physical"が「性的な関係になる"という意味は読み取れます。実際、"physical"という単語は"spiritual"(精神の)という単語の対義語として、身体の〜、肉体の〜という意味があり、さらには肉欲にふける、好色の、という意味でも用いられます。
ところで、"get physical"が常に性的な意味合いかというとそうでもなく、例えば以下の用例では暴力的なという意味合いがあると思われます。
She accused Pitt of getting physical with their eldest son, Maddox, and involved the authorities.
(Christie Z'Durilla. Angelina Jolie and Brad Pitt are on speaking terms again, and he has a new hobby. Los Angeles Times. March 2, 2017.)
また、"(a) physical"は形容詞ではなく名詞として"physical examination"の意味となりますので、"I got a physical..."は単に健康診断を受けた、の意味となります。
2017年8月7日月曜日
歩きスマホは撲滅できるか? ー jaywalk
歩きスマホが社会問題化しています。鉄道駅ではプラットホームを歩きながらスマホを操作する危険に対し注意喚起するポスターが貼られています。
先日はスマホ画面を見ながら歩いていた女性に体当たりして怪我を負わせたとして男が逮捕されました。
いっそのこと、歩きスマホには罰金刑を課したら、とは安易な発想!?でしょうか。
MANHATTAN BEACH, Calif. — Admit it: You often look at your phone when you cross the street. I do it all the time. I’m sure you do, too.
Should this be an illegal act, such as jaywalking or running a red light?
Reaction has been heating up online to a new law, just signed by the mayor of Honolulu, to ban looking at your cellphone when crossing the street.
Yet it’s still OK to talk on the phone while walking.
(Jefferson Graham. Would a fine stop you from looking at your phone? USA Today. August 6, 2017.)
歩きスマホの問題は日本に限りません。ハワイ・ホノルルでは道路を横断する際にスマホ使用を禁止する法律が可決されたそうです。
さて、今日取り上げたいのは、"jaywalk"という単語です。
興味深いことに、"jaywalker"という単語と別に"jaydriver"という単語が存在していたそうです。"jaydriver"はその後使われなくなってしまうのですが、通行方向を逆走する運転手のことを意味したそうです。(自動車が発明される以前、まだ馬車の時代の話です。)
この"jaydriver"の類似表現として生まれたのが"jaywalker"ですが、"jaydriver"の意味を引き継いで、進行方向を守らない歩行者という意味で使われ、その後、横断すべきでない道路を横断するような交通違反を犯す歩行者という意味になったそうです。
これら単語に見られる"jay-"という接頭辞はアルファベットのジェイ(J)ではなく、田舎者を指す"jay"に由来すると言われています。無骨な田舎者が交通ルールを守らない、ということらしいですが、歩きスマホは都会の人間の病気だと思いますね。
まあ、今時猫も杓子もスマホユーザーなのですから、田舎者、都会者、という区別もありません。
エチケットに欠けている、というのが、 "jay-"の意味するところ、というところでしょう。
先日はスマホ画面を見ながら歩いていた女性に体当たりして怪我を負わせたとして男が逮捕されました。
いっそのこと、歩きスマホには罰金刑を課したら、とは安易な発想!?でしょうか。
MANHATTAN BEACH, Calif. — Admit it: You often look at your phone when you cross the street. I do it all the time. I’m sure you do, too.
Should this be an illegal act, such as jaywalking or running a red light?
Reaction has been heating up online to a new law, just signed by the mayor of Honolulu, to ban looking at your cellphone when crossing the street.
Yet it’s still OK to talk on the phone while walking.
(Jefferson Graham. Would a fine stop you from looking at your phone? USA Today. August 6, 2017.)
歩きスマホの問題は日本に限りません。ハワイ・ホノルルでは道路を横断する際にスマホ使用を禁止する法律が可決されたそうです。
さて、今日取り上げたいのは、"jaywalk"という単語です。
興味深いことに、"jaywalker"という単語と別に"jaydriver"という単語が存在していたそうです。"jaydriver"はその後使われなくなってしまうのですが、通行方向を逆走する運転手のことを意味したそうです。(自動車が発明される以前、まだ馬車の時代の話です。)
この"jaydriver"の類似表現として生まれたのが"jaywalker"ですが、"jaydriver"の意味を引き継いで、進行方向を守らない歩行者という意味で使われ、その後、横断すべきでない道路を横断するような交通違反を犯す歩行者という意味になったそうです。
これら単語に見られる"jay-"という接頭辞はアルファベットのジェイ(J)ではなく、田舎者を指す"jay"に由来すると言われています。無骨な田舎者が交通ルールを守らない、ということらしいですが、歩きスマホは都会の人間の病気だと思いますね。
まあ、今時猫も杓子もスマホユーザーなのですから、田舎者、都会者、という区別もありません。
エチケットに欠けている、というのが、 "jay-"の意味するところ、というところでしょう。
2017年8月4日金曜日
判決 ー hand down
アメリカで恐らくはワイドショー的に世間の耳目を集めている事件だと思うのですが、交際相手の男性にメールで自殺をそそのかしたとして殺人の罪に問われている女性の裁判があります。
2年半を求刑する判決があったということでトップニュースになっています。
TAUNTON, Mass. – The young Massachusetts woman convicted of driving her boyfriend to commit suicide – by texting him to “get back in” his carbon monoxide-filled car – was sentenced Thursday to 2 1/2 years in prison.
There was an audible gasp in the courtroom, but Michelle Carter, 20, stared blankly ahead as Juvenile Court Judge Lawrence Moniz handed down the sentence after taking about 10 minutes to decide her fate, calling the case “a tragedy for two families.
Carter’s lawyers immediately asked for a stay of the sentence pending an appeal. The judge agreed, a move that allows Carter to remain free for now.
(Julia Marsh. Suicide-text girlfriend sentenced to two-and-half years in prison. New York Post. August 3, 2017.)
裁判での判決は、「言い渡す」というのが日本語での表現ですが、英語では
handed down the sentence
となっています。
この"hand down"というフレーズは、遺産などを代々に伝える、引き継ぐ、といった意味がありますが、もう一つの意味としては、
to make official formulation of and express (the opinion of a court)
(Merriam-Webster Dictionary)
という意味があり、これが判決や評決を「言い渡す」という意味に相当します。
2年半を求刑する判決があったということでトップニュースになっています。
TAUNTON, Mass. – The young Massachusetts woman convicted of driving her boyfriend to commit suicide – by texting him to “get back in” his carbon monoxide-filled car – was sentenced Thursday to 2 1/2 years in prison.
There was an audible gasp in the courtroom, but Michelle Carter, 20, stared blankly ahead as Juvenile Court Judge Lawrence Moniz handed down the sentence after taking about 10 minutes to decide her fate, calling the case “a tragedy for two families.
Carter’s lawyers immediately asked for a stay of the sentence pending an appeal. The judge agreed, a move that allows Carter to remain free for now.
(Julia Marsh. Suicide-text girlfriend sentenced to two-and-half years in prison. New York Post. August 3, 2017.)
裁判での判決は、「言い渡す」というのが日本語での表現ですが、英語では
handed down the sentence
となっています。
この"hand down"というフレーズは、遺産などを代々に伝える、引き継ぐ、といった意味がありますが、もう一つの意味としては、
to make official formulation of and express (the opinion of a court)
(Merriam-Webster Dictionary)
という意味があり、これが判決や評決を「言い渡す」という意味に相当します。
2017年8月3日木曜日
phalloplasty
記事の引用からどうぞ。
This patient didn’t get the happy ending he was looking for.
A Swedish man was undergoing a phalloplasty, or penile elongation and girth enhancement procedure, when things went south, doctors revealed.
The 30-year-old, who had no prior medical history besides mild asthma, went into cardiac arrest towards the end of the surgery, the Journal of Forensic Sciences reports. Doctors tried to resurrect the patient while he was rushed to an emergency hospital but were unsuccessful and he died shortly after.
(Leah Bitsky. Man’s quest for bigger penis turns deadly. New York Post. July 31, 2017.)
今日取り上げるのは、"phalloplasty"という単語ですが、既に記事で説明されているように、"penile elongation and girth enhancement procedure"ということで、男性のシンボルを大きくするための外科手術の意味です。
"Phalloplasty"のphallo-とは男性のシンボルを意味するギリシャ語phallusに由来しており、-plastyはご存知の通り、"plastic surgery"のことです。
さて、記事によりますと不幸にも手術を受けた男性は亡くなったそうなのですが、この類の手術というのは患者の身体の一部分(臀部が多いそうです)から脂肪組織を取ってきてそれを男性のイチモツに注入して大きくするというのが通常のやり方なのだそうです。
This patient didn’t get the happy ending he was looking for.
A Swedish man was undergoing a phalloplasty, or penile elongation and girth enhancement procedure, when things went south, doctors revealed.
The 30-year-old, who had no prior medical history besides mild asthma, went into cardiac arrest towards the end of the surgery, the Journal of Forensic Sciences reports. Doctors tried to resurrect the patient while he was rushed to an emergency hospital but were unsuccessful and he died shortly after.
(Leah Bitsky. Man’s quest for bigger penis turns deadly. New York Post. July 31, 2017.)
今日取り上げるのは、"phalloplasty"という単語ですが、既に記事で説明されているように、"penile elongation and girth enhancement procedure"ということで、男性のシンボルを大きくするための外科手術の意味です。
"Phalloplasty"のphallo-とは男性のシンボルを意味するギリシャ語phallusに由来しており、-plastyはご存知の通り、"plastic surgery"のことです。
さて、記事によりますと不幸にも手術を受けた男性は亡くなったそうなのですが、この類の手術というのは患者の身体の一部分(臀部が多いそうです)から脂肪組織を取ってきてそれを男性のイチモツに注入して大きくするというのが通常のやり方なのだそうです。
2017年8月2日水曜日
nomen omen
ラテン語のフレーズで"nomen omen"とは、名前が運命を決める、という意味だそうです。
このところ新聞の国際面ではホワイトハウス、つまりトランプ政権の人事でゴタゴタが絶えませんが、直近では広報担当のScaramucci氏が在職わずか10日間で解任されてしまいました。
Scaramucci氏の解任はその名前が原因!?
MILAN — There's a Latin proverb that Italians often quote: “Nomen omen” — a person’s destiny lies in his name. That couldn’t be more true than in the case of Anthony Scaramucci, the former White House communications director who lasted just 10 days on the job.
Scaramucci’s name comes from the Italian word “scaramuccia,” which means “brief fight” or “controversy of little importance.” It could be roughly translated as “scuffle” or “skirmish,” but those English terms hardly convey the nuances of the Italian word, which implies gratuitousness, pettiness and, more often than not, clownish behavior.
“Scaramuccia” is also the name of a stock clown in the Commedia dell’Arte, a type of traditional Italian theater that features a fixed set of characters or “masks,” whose recurring features are paltriness and cowardliness — a caricature version of the shortcomings of the Average Joe (or Average Giovanni).
(Anna Momigliano. Scaramucci’s name comes from the Italian word for a ‘controversy of little importance.’ Washington Post. August 1, 2017.)
Scaramucciというスペルを見たとき、わたしは"Scaramouch"(スカラムーシュ)という単語をすぐに思い浮かべたのですが、これは間違いではありませんでした。
"Scaramouch"というのはイタリアの即興喜劇のことですが、その内容はというと空威張りする道化役が出てくる喜劇ということで、"scaramouch"はそういった道化役のことも意味するようです。
また、この"scaramouch"からは、"skirmish"(小競り合い)、"scuffle"(乱闘)といった単語も派生しています。
ラテン語を親に持つイタリア語が母語のイタリア人からするとこのようなことはほとんど常識的に知っているということになるのでしょうか、Scaramucci氏の解任については、名前が悪い!というようなコメントがツイッターなどで散見されるそうです。
"nomen omen"というフレーズについては、研究社の新英和大辞典の巻末に"FOREIGN PHRASES AND QUOTATIONS"というセクションがあり、そのなかでは"nomen atque omen"というエントリで載っているのですが、その由来は古代ローマの劇作家プラウトゥスによるPersaという作品だそうです。
このところ新聞の国際面ではホワイトハウス、つまりトランプ政権の人事でゴタゴタが絶えませんが、直近では広報担当のScaramucci氏が在職わずか10日間で解任されてしまいました。
Scaramucci氏の解任はその名前が原因!?
MILAN — There's a Latin proverb that Italians often quote: “Nomen omen” — a person’s destiny lies in his name. That couldn’t be more true than in the case of Anthony Scaramucci, the former White House communications director who lasted just 10 days on the job.
Scaramucci’s name comes from the Italian word “scaramuccia,” which means “brief fight” or “controversy of little importance.” It could be roughly translated as “scuffle” or “skirmish,” but those English terms hardly convey the nuances of the Italian word, which implies gratuitousness, pettiness and, more often than not, clownish behavior.
“Scaramuccia” is also the name of a stock clown in the Commedia dell’Arte, a type of traditional Italian theater that features a fixed set of characters or “masks,” whose recurring features are paltriness and cowardliness — a caricature version of the shortcomings of the Average Joe (or Average Giovanni).
(Anna Momigliano. Scaramucci’s name comes from the Italian word for a ‘controversy of little importance.’ Washington Post. August 1, 2017.)
Scaramucciというスペルを見たとき、わたしは"Scaramouch"(スカラムーシュ)という単語をすぐに思い浮かべたのですが、これは間違いではありませんでした。
"Scaramouch"というのはイタリアの即興喜劇のことですが、その内容はというと空威張りする道化役が出てくる喜劇ということで、"scaramouch"はそういった道化役のことも意味するようです。
また、この"scaramouch"からは、"skirmish"(小競り合い)、"scuffle"(乱闘)といった単語も派生しています。
ラテン語を親に持つイタリア語が母語のイタリア人からするとこのようなことはほとんど常識的に知っているということになるのでしょうか、Scaramucci氏の解任については、名前が悪い!というようなコメントがツイッターなどで散見されるそうです。
"nomen omen"というフレーズについては、研究社の新英和大辞典の巻末に"FOREIGN PHRASES AND QUOTATIONS"というセクションがあり、そのなかでは"nomen atque omen"というエントリで載っているのですが、その由来は古代ローマの劇作家プラウトゥスによるPersaという作品だそうです。
2017年8月1日火曜日
crazy like a fox
脱獄の常套手段といえば地下に穴を掘るとか、鉄格子を看守に見つからないように時間をかけて切るといった、映画に出てきそうなやり方でしょうか。
まさかピーナッツバターで脱獄とは!?
A dozen inmates escaped from an Alabama jail not by cutting through steel bars, drilling through walls or ripping a toilet from a wall.
They used peanut butter.
Walker County Sheriff Jim Underwood told reporters Monday that the inmates used peanut butter to make the number on one of the cell doors look like the number on a door leading to the outside of the jail. An inmate then asked an unsuspecting jail guard in the control room to open his cell, saying he needed to get back in.
But unknown to the guard, he had inadvertently unlocked the door that opened to the outside.
“That may sound crazy, but these people are crazy like a fox,” Underwood said.
Underwood said the inmates’ plan was “well laid out,” and they took advantage of an inexperienced employee.
(Kristine Philips. Inmates in Alabama jailbreak did not need a weapon to escape. They had peanut butter. Washington Post. July 31, 2017.)
記事によりますと、囚人たちは収容されている部屋のドアに、外部に通じているドアと同じドア番号をピーナッツバターを使って模して表示させたようです。遠隔で監視する係官にはあたかも外部から戻るために必要だということでそのドア番号を伝えてロック解除するように依頼したところ、これに騙された係官がロックを解除したために収容されている部屋から12人の囚人たちが脱出するに至ったということです。
12名のうち11名は確保され、1名がまだ捕まっていないそうです。
"Crazy like a fox"という表現ですが、日本語で言えば「キツネのようにズル賢い」という意味でしょうか。
脱獄のためには手段を選ばす、悪知恵をキツネという動物にリンクさせるのは英語も同じのようです。
まさかピーナッツバターで脱獄とは!?
A dozen inmates escaped from an Alabama jail not by cutting through steel bars, drilling through walls or ripping a toilet from a wall.
They used peanut butter.
Walker County Sheriff Jim Underwood told reporters Monday that the inmates used peanut butter to make the number on one of the cell doors look like the number on a door leading to the outside of the jail. An inmate then asked an unsuspecting jail guard in the control room to open his cell, saying he needed to get back in.
But unknown to the guard, he had inadvertently unlocked the door that opened to the outside.
“That may sound crazy, but these people are crazy like a fox,” Underwood said.
Underwood said the inmates’ plan was “well laid out,” and they took advantage of an inexperienced employee.
(Kristine Philips. Inmates in Alabama jailbreak did not need a weapon to escape. They had peanut butter. Washington Post. July 31, 2017.)
記事によりますと、囚人たちは収容されている部屋のドアに、外部に通じているドアと同じドア番号をピーナッツバターを使って模して表示させたようです。遠隔で監視する係官にはあたかも外部から戻るために必要だということでそのドア番号を伝えてロック解除するように依頼したところ、これに騙された係官がロックを解除したために収容されている部屋から12人の囚人たちが脱出するに至ったということです。
12名のうち11名は確保され、1名がまだ捕まっていないそうです。
"Crazy like a fox"という表現ですが、日本語で言えば「キツネのようにズル賢い」という意味でしょうか。
脱獄のためには手段を選ばす、悪知恵をキツネという動物にリンクさせるのは英語も同じのようです。
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