受験シーズンに取り上げる単語としては気が引けるところですが・・・。
取り上げますのは、"flunk"という動詞です。
記事の内容はというと、高齢化社会の日本でも喫緊の課題とされるアルツハイマー病や痴呆に対する治療というテーマです。
製薬会社はこれらの疾患に対する新薬の開発で鎬を削っていますが、残念ながら開発の最終段階で撤退を余儀なくされています。
The last few years have been miserable for the estimated 50m dementia sufferers worldwide who are waiting for the first treatments that can arrest the devastating brain diseases.
Drug after drug has flunked the final stage of testing, even after earlier studies offered hope that the experimental medicines might be able to slow the relentless march of the illness.
Until a pharmaceuticals group develops a “disease-modifying” medicine, patients must make do with a handful of drugs that only slightly ameliorate the ravages of Alzheimer’s disease — which accounts for between 60 and 70 per cent of dementia cases — but do nothing to stop or slow it.
(David Crow. Hunt is on for a cure for dementia as more drugs flunk final stages. Financial Times. March 12, 2018.)
あまりお目にかかったことがないと思ったら、この単語はアメリカ英語の俗語なんだそうです。
語源欄を見てみると、American Heritage DictionaryではOrigin Unknown(語源不詳)ですが、そのほかでは、"flinch"と"funk"などの単語と同根とされているらしく、これら2つの単語に共通するのは怖気づいて後退する、という意味だそうです。
こと"funk"に至っては、イギリス英語に因むそうで、18世紀の時代にOxford大学の学生によって使われていたそうです。試験で赤点(落第点)を取ってしまって震える、怯える、故に、"flunk"は落第する、(試験に)落ちる、といった意味に発展したようです。
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