フィギュアアイススケートは今がシーズンですが、新聞のスポーツ欄を眺めていたら不思議な写真を目にしました。
フィギュアスケートを観戦している観客の手にしているボードに、
Sochi home cooking
と書かれています。どうやら2014年にソチで開催された冬季オリンピックのフィギュアスケートで韓国のキム・ヨナ選手が銀メダルに終わってしまったことに抗議しているということのようです。
この、
home cooking
という表現に着目したいと思います。"home cooking"とは家庭料理のことですが、ここではもちろんその意味ではありません。
韓国の選手が優勝を逃し、ロシアの選手が金メダルを攫っていったということがこの"home cooking"という表現に込められているのです。
ここでの、"home"とはスポーツの試合でホーム、アウェー、などという時の“ホーム”でしょう。そして、"cooking"には、帳簿などをごまかす、という動詞の意味があるようです。
つまり、"home cooking"とは、“ホーム”(自国の選手)に有利になるように(フィギュアの採点で)手心を加えた、というくらいの意味になるでしょうか。
さて、次に私が思ったのはこのような採点などで手心を加える行為を"home cooking"ということが定着しているのだろうか、という疑問です。辞書には載っていないようですが、ためしにググってみますと、実例はあるようです。
But even they had questions about the judging, which smelled of home cooking to sate a roaring Russian crowd at the Iceberg Skating Palace.
(Sochi Olympics: Adelina Sotnikova of Russia wins figure skating gold. LA Times. February 20, 2014.)
2015年2月16日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿