ショッキングな報告です。まさかと思いましたが、あり得ない話では無いと思いました。
iPadなどに代表されるタブレット端末やスマホが普及する現代にあって、幼少期からこれらの端末に触れる機会が増えている子供たちに、鉛筆が正しく持てない、そして字が書けない、といった現象がみられるそうです。
記事によりますと、鉛筆を持って字を書くという行為は手指の筋肉のコントロールが要求される動作であり、我々が字を書くことができるのは訓練と実践の賜物なのです。
手指を使う玩具や筆記具に触れることなく、スマホの画面をなぞるだけの経験しかしていない子供たちは、鉛筆をコントロールするために必要な手指の協調的な運動能力が発達しないのです。
Children are increasingly finding it hard to hold pens and pencils because of an excessive use of technology, senior paediatric doctors have warned.
An overuse of touchscreen phones and tablets is preventing children’s finger muscles from developing sufficiently to enable them to hold a pencil correctly, they say.
“Children are not coming into school with the hand strength and dexterity they had 10 years ago,” said Sally Payne, the head paediatric occupational therapist at the Heart of England foundation NHS Trust. “Children coming into school are being given a pencil but are increasingly not be able to hold it because they don’t have the fundamental movement skills.
“To be able to grip a pencil and move it, you need strong control of the fine muscles in your fingers,. Children need lots of opportunity to develop those skills.”
(Amelia Hill. Children struggle to hold pencils due to too much tech, doctors say. The Guardian. February 25, 2018.)
今日取り上げるのは、"dexterity"という単語です。手先の器用さ、という意味です。
そんな単語知っているよ、という人は多いでしょう。ですので、語源を紐解いてみたいと思います。
これもご存じの方は多いでしょうが、"dexterity"の語源を遡るとラテン語のdexter(「右」を意味します)にたどり着きます。さらにはインドヨーロッパ語のdeks-という語幹に遡るのですが、何故か右というのは良いこと、繁栄、などと結び付けられていたようです。
その逆に、「左」は不吉とされ、これもご存じのように、"sinister"は左利き、不吉、といった意味があります。左利きの人に差別的なようですが、左は不吉、というのが昔の人の概念だったようです。
そう言えば、日本語でも、左遷という単語があります。
この右、左については、東を向いている人を基準に、右が南、左が北、をそれぞれ指すこととつながっているようです。(南は繁栄!?北は不吉!?でしょうか。)
この話で思い出すのが、"southpaw"(左投げ、左利きの選手)の語源です。
これも有名な話ですが、野球のグラウンドはホームベースが西側に設置され、ゆえにピッチャーが左利きの場合、振りかぶる際、腕が南側に上がることから来ている、という説があります。
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