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2020年11月27日金曜日

Rona

最近の新型コロナウィルス関連のニュース記事で、“Rona”という表現を見かけることが多くなりました。

“Corona”、もしくは“coronavirus”の短縮形であることは明らかですが、記事のコンテクストが無いと人の名前みたいにも見えてしまいますね。


Donald Trump Jr. declared that he was “Rona” free and preparing to spend Thanksgiving with his family late Wednesday, less than a week after he tested positive for the virus.

“Got to start our Thanksgiving a little bit early… I wasn’t sure if I’d be able to be cleared to be with my family but I got the medical OK. I’m all done with the Rona so @kimberlyguilfoyle and I made our back up plan meal today and are just going to double up on the Thanksgiving day feast,” he posted on Instagram.
(Mark Moore. Donald Trump Jr. says he’s ‘Rona’ free and celebrating Thanksgiving. November 26, 2020.)


トランプジュニア氏がコロナウィルス陽性と診断されたというニュース記事は以前読んだことがあったので知っていましたが、いわゆる無症状だったらしく、診断後わずか一週間程度で医師のお墨付き(!?)をもらって、Thanksgivingのホリデーを満喫するらしいです。

さて、“Rona”という短縮形がどれくらい通用する(している)のでしょうか。

グーグルニュースで検索してみると、NY Post紙を始め、有名人が“Rona”と発言しているのを引用する形が主ではありますが、アメリカ国内では一定程度認知されているのでは、と思われます。

何でもかんでも短縮するのは日本語も英語も変わらない、というところでしょうか。

考えてみますと、“Corona”、もしくは“coronavirus”を英語発音する際、コ「ロゥ」ナ、のように、“ro”の音節にストレス(強勢)が置かれます。そうしたことから、“co-”の部分が脱落し、“Rona”となってしまうことは納得が行きます。

言語学的にはこうした現象を“clipping”(切除、とか省略)と呼ぶそうですが、その類型には、語の末尾が脱落するものと、語頭が省略されるものとがあるそうで、“Rona”については後者ということになります。

“robot”を“bot”、“internet”を“net”、のように略すのとおなじです。


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