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2021年11月16日火曜日

navy blue

フランス国旗はいわゆるトリコロールと呼ばれる、左側から青、白、赤の3色ですが、その青色には実は2つのパターンがあるということは知りませんでした。

明るい色調の青(bright blue)と少しくすんだ、濃い青(navy blue)の2色があり、どちらもフランス国旗として使われているというのです。

明るい色調の青は遡ること、ジスカール・デスタン大統領の時、1976年に採択されたそうですが、先日、この青が「ネイビーブルー」、つまりやや濃い青色に変わったということです。ほとんどの人は気づかないとか!?


President Emmanuel Macron has switched to using a darker navy blue on the official French flag, replacing the previous brighter shade, officials have told local media.

The move saw flags in the new hue hoisted on the presidential palace last year without any accompanying fanfare.

Mr Macron wanted to bring back the navy blue flag, a symbol of the French Revolution, Europe 1 said.
(Macron switches to using navy blue on France's flag - reports. BBC News. November 15, 2021.)


濃い目の青色を"navy blue"と言いますが、「ネイビー」はカタカナでも浸透しており、服飾などで色合いを示すのにも普通に用いられていますね。

"navy"が青色を指すのはどういう背景があるのでしょうか?

誰もが海の青色だとすぐに答えるでしょう。

たしかにそうなのですが、語源はラテン語で船を意味するnavisに由来します。

船であり、ボート、そして軍艦が海軍で採用されましたが、その海軍(英海軍)の制服が青色であったことから、"navy blue"が生まれたそうです。

ところで、ガーディアン紙は冗談も交えてこの件を伝えています。


Emmanuel Macron’s office has darkened the blue in the French flags flying around the Élysée Palace to bring the tricolore in line with how it looked after the French revolution.
(Kim Willsher. Sacré bleu: French flag changes colour – but no one notices. The Guardian. November 15, 2021.)


フランス語で"sacre bleu"、直訳すると「神聖なる青」、となりますが、このフランス語は英語に輸入されて、くそっ、とか、ちくしょう!とか、驚きを表現する際に使われる間投詞になっています。

ネイビーブルーへの変更はフランス海軍筋の「推し」があったようですが、EUの国旗で用いられている明るい色調の青への反発ではないかとの声もあがっているようで、単純に色の話とも片づけられない話になってきています。



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