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2011年10月18日火曜日

食事は決まった時間に ― piecemeal

いわゆる"weird news"(おかしなニュース)の類と思いますが、まず下記の引用をご覧ください。


Two Pennsylvania brothers have been charged with stealing a bridge and selling it piecemeal to a scrap yard.

Police say Benjamin Arthur Jones, 24, and Alexander William Jones, 25, of New Castle, Pa., dismantled a 40 by 15 foot bridge by using a torch to take apart pieces. Between Sept. 16 and Sept. 28, 2011, the brothers stole the entire bridge and then sold the steel for $5,000.

Owners of the rarely-used bridge that spanned a small creek finally noticed it missing and notified police, according to State Police Trooper Randolph Guy, who investigated the theft. Scrap yard employees helped lead police to the Joneses.
(Bridge Stolen and Sold For Scrap. ABC News. October 17, 2011.)


日本でもマンホールの蓋やガードレールが大量に盗まれたという事件が少し前にありましたが、資源になる金属を売って換金したという目的からすると同様の事件でしょうか。

今日取り上げる単語ですが、引用の冒頭に、"piecemeal"という単語が出てくるのに注目して下さい。あまり見慣れない単語ではないでしょうか。ここでは副詞として使われています。


sell (直接目的語) piecemeal to (間接目的語)


というパターンになっているのが分かると思います。"piecemeal"の意味は、”ばらばらに”ということです。橋げたをばらばらに分解して、ピースにしてそれぞれスクラップ屋さんに売ったということです。

さて私は、"piecemeal"という単語が、"piece"+"-meal"であり、"-meal"となっているのがなぜか気になりました。果たして食事の"meal"と同じなのでしょうか?

私自身、辞書をひもといて調べた結果ですが、答えは"Yes"です。

"meal"、"measure"、"meter"などの単語は全て同語源なのです。その語源はというと、”測る、量る”という意味の印欧基語である"me-"にまで遡ります。(American Heritage Dictionary)

これらの単語(また、ここにはリストしていませんがその他同語源の単語)は全て、測定やその”単位”が意味に関連してきます。

"meal"と”測定”に何の関係が?ということですが、"meal"には決まった時間に食べる、しかも一定量の食事ということが強調されています。

食事とはそもそも定量で、決まった時間に食べるもの、ということだったのでしょう。現代の"meal"にもその意味が残っているものと思われます。

"piecemeal"に話を戻すと、"piece"の単位(-meal)、すなわち”ばらばらの単位で”、”ばらばらで(に)”ということです。

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