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2011年10月31日月曜日

アメリカ北東部で大雪 ― wallop

まだ秋半ばの10月だというのに、ハロウィーンの季節だというのに、アメリカの北東部が大雪に見舞われました。昨日日曜日の夕方ラジオのニュースでは大雪で交通機関がマヒしたことやニューヨークのタイムズスクエアの様子などの模様を伝えていました。

今朝、Googleニュースなどのヘッドラインを斜め読みしていますと、やはり大雪の件がトップニュースでしたが、その中で"wallop"という見慣れない単語が目に付きました。


Heavy rain, snow and winds walloped the northeast this weekend, leaving 3.2 million people without power from Virginia to Maine and many more wondering: What happened to fall?

“It’s only October,” said Melissa Mack, a resident of Hartford, Conn. “We haven’t even finished the kids’ soccer season.”

Trees with their leaves colored by autumnal glory turned white from snow and became dangerous. The leaves gave the wet snow a landing pad, making branches so heavy that many of them came crashing down, bringing down tens of thousands of power lines with them.

The storm is being blamed for five deaths, including that of a Bronx grandmother who relied on an oxygen machine that shut down when her house lost power.
(More than 3 million without power after East Coast storm. Los Angels Times. October 30, 2011.)


"wallop"は、打撃を加える、打ちのめす、という意味の動詞です。人々が秋の穏やかな気候を愛でているところに寒波が突然襲いかかった=打撃を与えた、というイメージです。

この聞き慣れない単語ですが、"gallop"という単語と関係があります。スペルもよく似ている2つの単語ですが、"gallop"の語源をたどると、"well leap"(よく走る)と言う意味の、"walhlaup"(もしくは、wala hlaupen)というフランク語の表現に遡るそうです。"walhlaup"は、"wal"(戦場)を"hlaup"(駆ける)、すなわち戦場を駆けまわる馬のイメージであり、まさしく”ギャロップ”のイメージと重なります。

気象関係のニュースで、台風や嵐の被害、大雨や寒波などについて、しばしば”(台風などが)通過する”、”(前線が列島を)駆け抜ける”といった表現をしますが、"wallop"も”ギャロップ”も同じイメージなのは興味深いものがあります。

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