一昨日の7月4日はアメリカではFourth of Julyと呼ばれる独立記念日(Independence Day)でした。各地で祝祭のイベントがあった模様ですが、Long Islandでの花火観戦で悲劇がありました。
花火観戦を楽しもうと27人が乗っていたヨットが海上で転覆し、8歳の女の子を含む子供3人が死亡しました。何とも痛ましい悲劇です。
Three children died and 24 were rescued after a yacht capsized and sank off Bayville during Fourth of July celebrations Wednesday night, authorities said.
Nassau County police identified the victims as David Aurelino, 12, Harley Treanor, 11, and 8-year-old Victoria Gaines, all Suffolk County residents.
Two of the bodies were reportedly found inside of the yacht during the course of the overnight response.
The 34-foot Silverton yacht, which is privately owned, had 27 people on board when the vessel overturned at 10:10 p.m., police said.
(Lindsay Christ. Yacht Capsizes, 3 Children Dead Off Long Island. Long Island Press. July 5, 2012.)
さて、昨日に引き続きですが、今日も見慣れない表現に出くわしましたので取り上げたいと思います。3段落目に出てくる、"overnight response"というものですが、見たことのある方はいらっしゃいますか?
文脈から何となく意味するところは分かりますが、初めて見る表現でした。"overnight"も"response"もごく基本的な単語であるのにも拘らず、です。
まず、"response"を引いてみます。刺激に対する反応という意味と、質問などに対する応答・返答という意味が基本です。その他にいくつか特殊な文脈でしか使わないようなマイナーな意味があるようですが、"overnight response"の手掛かりになるような意味は確認できません。
"overnight"という修飾があること、また転覆したヨットから遺体を収容したという文脈から、"overnight response"とはいわゆる”夜を徹しての捜索(作業)”といったところではないかと思われましたが、辞書でエントリを確認するのが癖のようになっているのでそれを探し求めて色々な辞書を右往左往と・・・。
さらにコーパスに頼ってみましたが、"overnight response"という表現が広く使われているという確認には至りませんでした。("overnight response"での検索結果は1件のみのヒット。文脈から意味は同じようなものと思われました。)
色々な辞書を見ても、"response"の意味として、捜索や作業といったものを載せているものはありません。
グーグル検索をしてみると、
overnight response operator
という表現が、職種の表記として使われていることが分かりました。これは恐らく24時間対応をする電話オペレーターやビル管理会社のスタッフといった職種を言うようです。
"overnight response"については、”夜を徹しての作業”という解釈でほぼ間違いないと思いますが、辞書に載っていないのが不思議です。あまり一般的な表現ではないのかもしれません。
とまあ、色々なことを調べてみたのですが、そのうち、"response"は事故や災害に対する”反応”、”リアクション”、つまり”対応”という意味であると解釈できるのだから、"overnight response"というのもそのままの表現で、徹夜(overnight)での対応(response)ということであれば何ら悩むことはない訳で、別にどうこう言うほどのこともないか、という気にもなってきたので、言葉って不思議です。
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