コーヒー好きにはちょっと怖いお話かもしれません。
コーヒーなどの飲料に含まれるカフェインは精神を昂揚させる効果がありますが、カフェイン中毒やカフェイン摂取を控えることによって起きる禁断症状は、アメリカ精神医学会(American Psychiatric Association)によれば、今や精神病の1つとされているそうです。
Kim Leadley didn’t think much of her one- or two-a-day Starbucks Grande coffee fix.
But when she tried to go cold turkey to stop the habit, she found herself getting headaches—excruciating headaches, the I-can’t-work-think-or-function kind of headaches, she says. Within days, she “fell off the wagon” and resumed the coffee habit.
“The headaches did make me think there was something to be said for caffeine addiction” and withdrawal, said the 41-year-old Cumberland, Maine, resident. She started tapering off her caffeine consumption by mixing decaffeinated and regular coffee. About six months later, she finally kicked the habit for good after getting pregnant in December.
(Sumathi Reddy. A Coffee Withdrawal Diagnosis. The Wall Street Journal. June 11, 2013.)
ショッキングなニュース記事の引用が上記ですが、今日取り上げる表現は、
cold turkey
というものです。冷たい七面鳥!?どういう意味でしょうか?
辞書を引くと、"go cold turkey"という成句があり、
(麻薬・習慣などを)きっぱりとやめる、断つ
という意味が載っています。なぜ、“冷たい七面鳥”がそのような意味になるのでしょうか?
American Heritage Dictionaryによりますと、
Probably from the serving of cold roast turkey as a dish needing no preparation.
とあります。何の手間暇もかけずすぐに提供できる料理であることから、すぐに、即座に(Immediately and without gradual reduction of use)というような意味に発展した、ということのようです。"going cold turkey"とは、習慣になっていることを、少しずつ減らしながらではなく、即座に、きっぱりと止めるという意味です。
また、"talk cold turkey"という表現もあり、こちらは“ぶっきらぼうに話す”(Frankly or directly; without mincing words)という意味で用いられます。上記の語源解説からも何となく分かるような気がします。
ところが、この"going cold turkey"という表現の由来には諸説あるらしく、その1つとして興味深いものに、麻薬中毒患者が禁断症状時に見せる鳥肌のことを、死んだ七面鳥のそれに喩えたというものがあります。
コーヒーを常飲していた人がいきなり止めたら、鳥肌になってしまうのでしょうか!?
また、その他の説としては、七面鳥と言えば、感謝祭の日に食べられるものですが、感謝祭のバカ騒ぎの終了と食べ残された七面鳥(つまり、冷たくなってしまった食べ残し ― cold turkey)との連想から、酒宴の終了、つまりアルコールの飲みすぎもここまでで終わり、というような意味で、現在の"going cold turkey"の意味に発展した、というものもあります。
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