Gov't reimburses man for 'mutt-ilated' currency
HELENA, Mont. — A Montana man who painstakingly gathered and reassembled parts of five $100 bills eaten by his golden retriever has been reimbursed by the U.S. Treasury for the "mutt-ilated" currency.
(The Kansas City Star. October 2, 2013.)
どのように“回収”したのかについては記事を読んでもらうと分かるのですが、何と100ドル札を食べてしまった飼い犬の糞を数日に渡ってかき集め、凍らせ、さらにそれが融けたところから紙幣の断片を丁寧に回収し、つなぎ合わせたということですから、執念と言うほかありません。
地元の銀行にも連邦準備銀行の出先機関にも断られたそうですが、財務省の担当部署に送ったところ500ドルのチェックと交換してもらえたそうです。
さて、今日の1語は“しゃれ”です。引用した記事のタイトルに注目して下さい。
'mutt-ilated'
となっていますが、これは"mutilate(d)"という動詞をもじったものであると想像がつくと思います。"mutilate"は切断する、切る、という意味ですが、下記の定義がしっくりきます。
to cut up or alter radically so as to make imperfect
(Merriam-Webster English Dictionary)
つまり、飼い犬が100ドル札を噛み千切ってしまったことを言っています。では、"mutt"とは何でしょうか?
辞書を引くと、"mutt"には雑種犬の意味があることが分かります。飼い犬がお札をめちゃくちゃにしてしまったことをしゃれにして表現したのが、"mutt-ilate(d)"です。
ちなみに、"mutt"の語源に目を向けてみると、"muttonhead"に由来するとありますが、"mutton"とは羊、羊肉のことです。なぜ、羊が犬になるのでしょうか?
実は、"muttonhead"にはろくでなし、まぬけという意味もありますが、この意味での用法の方が古く、犬の意味はもっと後になってから生じたようです。“まぬけ”が“犬”に変化したのかということも考えられなくもありませんがよく分からないところです。犬を意味する"mutt"はまた別語源ではないかという説もあるようです。
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