LGBTという略語は日本でも随分浸透したようですが、最近ウェブでLGBTQとかLGBTsといった派生表現を目にするようになりました。
LGBTQという表現は知らなかったので検索すると、USA Today紙の記事に行き当たりました。
June is LGBT pride month, an annual anti-discrimination effort made official last year with a proclamation from President Obama.
LGBT -- meaning lesbian, gay, bisexual and transgender -- is a widely accepted initialism. However, a fifth letter is increasingly making its way into the line-up: Q.
(中略)
Q can mean either 'questioning' or 'queer,' Fred Sainz, a spokesman for the Human Rights Campaign, an organization that lobbies for LGBT rights, told USA TODAY Network. Either interpretation is accepted, he said.
(Lori Grisham. What does the Q in LGBTQ stand for? USA Today. July 22, 2016.)
引用した記事にありますように、LGBTQの"Q"は、"Questioning"、もしくは"Queer"の略で、L、G、B、Tのいずれにも当てはまらず、かと言って完全にHeterosexualという訳でもなく、性的志向としては少数派に属する人のことを指すようです。
ちなみに、LGBTsの"s"は複数形の"s"ということなのですが、こちらも概念的には"LGBTQ"の考え方に近く、L、G、B、T以外の「その他」というニュアンスがあるそうです。
ところで、好むと好まざるとに関わらず、略語というものはどんどん作られ、知らないと日常生活や会話で困ることさえあります。
同記事で、下記のようなくだりがあります。
LGBTQ is just one set of initials being used. There are other letters and combinations -- so many that some call it "alphabet soup."
(ibid.)
LGBTに関して言えば、LGBTQに限らず様々な派生略語が出来ているそうです。そしてそのことを、
alphabet soup
と呼んでいます。
"alphabet soup"というのは、アルファベットの文字の形をしたパスタが実として入ったスープのことなんですが、略語のことを意味する表現としても使われます。
この場合の略語というのは、主に官庁などで使われる略語のことを批判的に表現したもので、"alphabet soup"はネガティヴな意味で用いられることが多いようです。
The federal government really needed information technology to implement ideas at the core of the Bush administration's agenda, " said James A. Kane, chief executive of Federal Sources. The companies that are winning that business are disproportionately in the Washington area, Kane said, an alphabet soup of corporate names -- SAIC, CACI, CSC, AMS, and so on.
(Washingotn Post, 2003)
American Association Against Acronym and Abbreviation Abuseという、略語の濫用に反対を表明する団体の略称が、AAAAAAAという笑えない話もあります。
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