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2016年11月10日木曜日

あなたのその投稿、"humblebrag"かも!? ー humblebrag

“humblebrag”という単語をご存知でしょうか?

数年前くらいから、主にソーシャルメディアでの投稿などに関連して使われるようになった言葉のようですが、私はつい先日この単語を知りました。

少し古いのですが、下記の引用をお読み下さい。


A friend recently told me about the humble brag. I was intrigued by this concept, which apparently really is a thing and has been defined (and certainly used and perhaps overused) for quite some time now.

Urban Dictionary defines the humble brag as “subtly letting others know about how fantastic your life is while undercutting it with a bit of self-effacing humor or ‘woe is me’” gloss.
(Rachel Levy Lesser. What’s Up With The Humble Brag? Huffington Post. September 21, 2015.)


定義を含めて解説されているのですが、これだけだと何のことか分かりにくいかもしれませんね。同記事中に実例がありますのでそちらを引用します。


Here are a few humble brags (just so we are clear on how these work) that have crossed my path:

Another mother recently told me how she is so busy and overwhelmed running around to a couple different schools because one of her children is “so advanced” (her exact words!) that this child has to go to a school separate from her other children (assumingly her non-advanced kids I guess?) You get it right? The humbleness is in how tough her life is because her kids are on different school schedules and the bragging part lies in her admission that she is the mother of a “so advanced” child — a genius perhaps? Hmm, I wasn’t really sure how to respond to that. I just smiled trying not to throw up in my mouth.
(ibid.)


分かりましたか?

そうなんです!

”humble brag”("humblebrag”と1語でスペルされたものを見る方が多いです)というのは、自分の置かれた状況を嘆きながら(humbleしながら)、実は自慢している(brag)という表現のことを言っているのです。

上に引用した記事の例で言えば(既に解説されていることですが)、子供の送り迎えが大変だというステートメントは、子供が頭が良いために学区外の学校へ遣っている、つまり自分の子供が頭が良い、ということを知らせたい!がためのものである、という見方をするのが”humble brag”なのです。

身に覚えがあるかもしれません!?

しかし、ツイッターやフェースブックの投稿というのはこうした"humblebrag"に溢れているかもしれませんが、ソーシャルメディアに限らず、日常生活におけるコミュニケーションでも見られるものではないかと思います。

先日、健康診断のため近医の待合室で普段は見ることのないテレビ番組をたまたま見る機会がありました。

平日の午前10時前後だったと思いますので、どうでもいいような民放のバラエティ番組だったと思うのですが、「マウンティング女子」という言葉を初めて聞きました。

私よりもきっと読者の皆さんの方が詳しいと思いますので、マウンティング女子についての説明は控えますが、マウンティング女子と"humblebrag"は似ているところがあると思います。

言語学的には、思っていること、考えていることとは逆の発話をすることにより本来主張したいことを際立たせるという点でアイロニー(皮肉)にも通ずるところがあるような気がしますが、分析はまたいずれ。


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