まずは記事の引用をお読み下さい。
Splenda lawsuit hits sour note with Dunkin' Donuts
INDIANAPOLIS — Life isn't so sweet for Splenda in what could turn into a bitter courtroom battle.
Heartland Consumer Products, the Carmel-based company behind Splenda, is suing Dunkin' Brands Inc., alleging the company is misleading consumers into thinking they are getting the real Splenda when it’s just a knockoff.
(Splenda lawsuit hits sour note with Dunkin' Donuts. USA Today. November 13, 2016.)
Dunkin Donutsは知っている人は多いと思います。(昔は日本にもあったようですが撤退したのでしょうか?)
Splendaというのは聞いたことがありませんが、人口甘味料を製造する会社のようです。
引用からお分かりのように、このSplendaがDunkin Donutsを訴えたということなのですが、記事のタイトルに、
Splenda lawsuit hits sour note with Dunkin' Donuts
とありますが、この"sour note"という表現が引っかかりました。
"sour"というのはまずは味覚の表現として「酸っぱい」を想起します。一方、"note"はいろんな意味がありますが、私がまず想起したのが「音」の意味でした。「酸っぱい音」というのは形容矛盾です。
ここでは、"hit sour note"という成句表現として捉えられるものなのですが、この他"strike sour note"などとも表現されるようです。
ランダムハウス英和では"note"のエントリに、「陰鬱な気分にする」という意味で載っていました。つまり、訴訟を起こしたことで両社間が気まずい雰囲気になった、というような意味でしょうか。
ここで記事の内容に立ち戻って考えてみたいのですが、ビジネスの世界ですから会社間で相手を訴えたり、あるいは訴えられたりというのは当然ありうる話で、「気まずい雰囲気」というのはどうもそぐわない表現ではないでしょうか。(Merriam-Webster Dictionaryの例文に"Their relationship ended on a sour note."とあります。)
そこで思ったのですが、ここで"sour note"を使ったのは一種のしゃれみたいなもので、"sweetner"(甘味料)を提供する会社が訴えを起こしたニュースということで、"sweet"にあてつけて、"sour"を使ったのではないかという想像です。
なお、"sour"は酸っぱいという意味以外にも一般的に不愉快さや嫌悪感を起こすという形容表現で幅広く用いられます。音(note)に関連するところでは、音程、調子が外れた、というような形容表現ですが、相手との関係という意味では「不協和音」という日本語もしっくりきます。
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